『かなり』

干支に入れてよ猫

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フィリピン紀行 3日目

どうも、坂津です。

初日に暴利バーの洗礼を受け、2日目は食中毒に冒されたフィリピンの旅。

3日目はほとんど仕事しかしていないので、特に何のトラブルにも見舞われることもありません。

平穏無事に一日を終えることができました。

 

・・・と、書きたかった。

 

仕事を終えた後は楽しい楽しいアルコールタイム、なのは健康な内臓を持つ人たち。

私は昨日からの食中毒を引きずっており、何も欲しくありません。

それでも仕事で来ている以上はお付き合いを避けるなどもってのほか。

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マカティという街にホテルがあり、その周辺でレストランを探します。

中華や日本食、韓国料理などもたくさんありましたが、やはりここはフィリピン料理を食べなきゃねということになり、ご当地レストランへ。

 

ホテルから少し離れた場所を歩いていると、子供が2人まとわりついて来ました。

そのうち1人は左腕にギプスを装着しています。

いわゆる『物乞い』というやつ。

実はフィリピンに来た初日に現地コーディネーターから「抱きつきに気を付けろ」と言われていました。

数人の子供が寄り集まってお金をねだってくるんだそうです。

 

ギプスの子が私の顔を見上げながら、ギプスを見せつけつつ右手を差し出してきます。

お金をくださいという身ぶりでしょう。

ここは心を鬼にして素通りを決め込みましょう。

 

と。

 

「やられたっっ!!!」

 

同行者の1人が叫びました。

そして鬼の形相で駆け出します。

一瞬後に事態を理解しました。

どうやらスリに遭ったようです。

逃げる子供たちは財布の中から紙幣だけを抜き取ると、財布本体をポイッと投げ捨てました。

それを拾っているうちに、遥か遠くへ小さくなる子供たちのシルエット。

それでもさらに追いかけようとする同行者に、周囲のギャラリー(その場に居合わせた観光客たち)から声が掛けられます。

 

「NO! NO!」

 

どうやら追い掛けるなと言いたいようです。

それで事情を察した同行者さん。

深追いしたら痛い目に遭う危険性があるのでしょう。

子供を追って路地に入ったら武装したヤ◯ザに囲まれる・・・充分に考えられるストーリーです。

ここは財布本体だけでも戻ってきたことを良しとするしかありません。

幸いなことにカード類やパスポートなどは携行しておらず、現金のみの被害に留まりました。

 

被害者の証言により、詳細な手口が判明したので書き残しておきます。

 

まずギプスを相手の顔に近付けるように高く持ち上げます。

怪我をしていることをアピールしているのかと思いきや、実はこれは憐憫を誘うための行動ではなく『右手でカバンの中を探るのを隠すため』だったそうです。

左腕のギプスで目隠しをしながら、その下では右手が財布をゲットだぜ。

実に巧妙な手口です。

 

しかし、危ない危ないと言われているマニラ市内ならともかく、比較的安全だとされるマカティでもこんな目に遭うのかと。

本当にフィリピンって怖い国なんだなぁと痛感したのでした。

 

そのあとは被害に遭った方を慰めるための残念会を、ホテルの32階にある高級バーで開催しました。

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嫌なことは酔って忘れるのが一番です。