『かなり』

干支に入れてよ猫

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色々な色

どうも、坂津です。

今週のお題「わたしの好きな色」

 

Q『あなたの好きな色は何色ですか?』

 

その昔、具体的に言えば中学生の頃、まだ自分が中2病であるという自覚が無かった時代、この質問にはこう答えていました。

 

A『ガンメタリック』

 

もう完全に痛いですよね。

今でも完治していない中2病ですが、まだ自覚が有る分だけ現在の方がマシです。

当時はその色が好きというよりも『ガンメタリック』という単語を発している自分に酔いしれていたという方が正しいかもしれません。

 

その後、少しばかり成長した私はガンメタリックを卒業します。

具体的に言えば高校2年生から、私の色に対する回答はこのように変わりました。

 

A『コーラルピンク』

 

痛さ続行ですね。

コーラルとは珊瑚のことで、ピンクは桃色です。

つまりたいやきくんに手を振っていた珊瑚の色というわけです。

この当時も色が好きなんじゃなくて『コーラルピンク』と答えるたびに「は?なにそれ」と返されるので、したり顔で「コーラルってのは珊瑚のことなんだぜ?」とか解説するのが好きだったようです。

 

そして、また少しばかり成長した私はコーラルピンクから引退します。

具体的に言えば大学1年生から、つまり大学デビューというやつです。

新たに知り合った面々との自己紹介で、好きな色についてはこんな風に返答していました。

 

A『スカーレット、ヴァーミリオン、クリムゾン、ブラッディ、カーマイン』

 

しっかりと痛みは継続していますね。

 

スカーレットは日本語にすると緋色

ヴァーミリオンは朱色

クリムゾンは濃明赤

ブラッディは文字通り血の色

カーマインは洋紅色

 

すべてが赤系統の色ですが、直球の『レッド』が外されているところに余計な痛さを感じます。

五人組の戦隊物でリーダー的な色と言えばレッドだよねみたいな会話から、じゃあ五人とも赤系の戦隊があったらどうなるんだろうとか妄想した記憶があります。

 

そして時は経ち、私は自分が中2病患者であることを自覚しました。

この気付きによって、思い起こされる過去の記憶は一瞬にして黒歴史へと豹変します。

海の底に沈んで物言わぬ貝になりたいと本気で願うようになります。

しかし現実とは厳しいもので、夜が明ければ仕事に行かねばならんのです。

社会人になった私は、こう答えていました。

 

A『落ち着いた色』

 

別の意味で痛々しいですね。

自身の中2病について自覚できたというだけで、別に治ったわけではない状態。

健全な一般人が好きな色について何と答えるのか、どういう回答が正解なのかさっぱり分からない私は曖昧なアンサーを武器に立ちまわろうと考えました。

『社会人になったんだし大人なんだから、落ち着いた色を好むのが正常なのでは?』という安易な考えから、そもそも『落ち着いた色』というのがどういうものなのかも分からないままこの回答を乱用しました。

すると当然、跳ね返って来るリターン。

 

Q『落ち着いた色って、例えば?』

 

私は慌てます。

もちろん内心で。

どうしよう、どう言えばいい?

混乱する脳を差し置いて口が勝手に答えます。

 

A『ビリジアン』

 

小学生の頃、図工の時間に使っていた絵具のカラーバリエーションの中で唯一初耳だった色の名前、それが『ビリジアン』です。

他は全部赤とか青とか単純明快にして既知の色名だったのに対し、なぜか緑系だけは緑と黄緑と深緑とビリジアンの4種類が入っていました。

使いどころがよく分からず、最後まで新品のままチューブが残っていたビリジアン。

なので私の中では最も『地味な色』として刷り込まれていました。

 

こんな私も、今ではすっかり自分の中2病と向き合い、仲良く付き合っていけるようになりました。

今、好きな色はと聞かれたら私はこう答えています。

 

A『虹色』

 

 

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