『かなり』

干支に入れてよ猫

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妻と息子とスクワット

どうも、坂津です。

いよいよ妻と息子の退院の日が近づいてまいりました。

これから始まる自宅ライフでは『疳虫かんむし』や『夜泣き』など、とても大変な事案が待っているに違いありません。

そもそも3時間おきの授乳、ぐずりのタイミングなど、育児というものは経験してみなければその大変さが分からないことだらけのようです。

そこで妻が素晴らしい提案をしてくれました。

それは、試しに一泊、病院で一晩を経験してみるというものでした。

たった一晩で体験できることなどタカが知れているとは思いますが、しかしいきなり新生児との生活がスタートするよりも、事前に少しでも触れ合っている時間が多い方が安心です。

妻のナイスアイデアにサンキュー。

 

そんなワケで私は、妻と息子が過ごす部屋に一晩お邪魔することになったのです。

 

ざっくり大まかなリズムとして3時間おきに1時間かけて授乳をします。

つまり授乳終了から次の授乳までの2時間が、妻の行動時間になります。

しかし新生児がすやすやと静かに寝てくれる時間はそう長くありません。

あやして寝かせてオムツを替えたりしているうちに時間は消費されます。

結局ワンオペでやっていると寝る時間が無いまま次の授乳が始まります。

なので、私の任務としては『授乳を終えた妻が次の授乳の時間まで何もせず泥のように眠るための諸作業』ということになります。

洗濯や乾燥などはどうにでもなるのです。

ですがどうしても息子を大人しく寝かせ続けることができません。

当然ながら、泣き声を聞けば妻は起きてしまいます。

 

それでも、不甲斐ない私が四苦八苦しながらようやく見付けた『泣いてる息子がスンッと静かになる方法』があります。

それは『息子を抱きかかえたままスクワットをする』というものです。

この方法がいつまで有効なのかは分かりませんが、とりあえず今この時には最も効果的なあやし法であり、成功率100%で息子が静かになるのです。

つまり私は上下屈伸運動を繰り返すしかないのです。

震える大腿四頭筋

痙攣する腓腹筋

膝が爆笑し、額からは汗が流れ落ちます。

しかしこの運動を中断すれば即座に息子センサーが感知し、間髪入れずに警報が鳴ってしまうのです。

それだけは避けねばなりません。

 

そして迎えた授乳時間。

 

パチリと目を開けた妻。

 

私「す、少しは眠れたかい?」

妻「うん(笑)ありがとう(笑)」

私「な、何でそんな笑ってるの?」

妻「息づかいがすげぇなと(笑)」

私「えっ!?」

 

実は妻、息子の鳴き声よりも私のスクワット時の荒々しい呼吸と呻き声と衣擦れの音が気になって眠れていなかったようでした。

こういうのって本末転倒って言うんですかね。

息子を静かにしておくための動作がうるさいという残念な結果。

 

妻「まぁ寝れてなくても目を瞑って横になれただけでも有難いからね」

私「面目ねぇ・・・」

妻「いや、旦那が少しでも育児に慣れようとしてくれてるだけで嬉しいよ」

私「そう言って頂ければ当方としても幸いであります」

妻「一緒に頑張ろうね」

私「ラブやん優しいっ(;Д;)」

子「あ゛ー」

妻「ほらお父さんっ上下運動上下運動」

私「ふんぬっ!ふんぬっ!」

 

息子が乳児から幼児へ切り替わる頃にはきっと、私の脚は丸太のように逞しく鍛えられていることでしょう。