『かなり』

すっかり夏。

【スポンサーリンク】

七夕 短冊に願い事

どうも、坂津です。

人にはそれぞれの価値観があり、事情があり、そして願望があります。

年に1回、願いを綴った短冊を笹の葉に結いつけて公開する『願望ダダ漏れ大会』が今日という日、そう七夕です。

f:id:sakatsu_kana:20180706140029j:plain

小学生の頃、私は大工さんになりたいと考えていた時期がありました。

単純に図工の時間が好きだっただけなのに、思い上がりも甚だしいですね。

でも子供の頃の夢ってそんなモンだと思います。

 

で、この時期。

クラスで短冊に願い事を書きましょうみたいな話になって、それぞれが思い思いの欲望を書き殴るわけです。

とある友人は『ハムスターを飼いたい』だとか、また別の友人は『焼肉が食べたい』だとか、十人十色な短冊が仕上がっていきます。

この年頃の子供は女子の方が若干早熟であり、ちょっと背伸びしたことを書いてる子もチラホラ見受けられました。

『女優さんになってハリウッド映画に出る』とか『看護婦さんになって病気の人を治したい』とか、割と具体的だったり社会の役に立とうとしたりしています。

周囲からの視線とか、自分が人からどう見られるかとか、そーゆーコトに意識が向いている証拠ですね。

大人じゃ~ん。

 

さてそんな中、私の夢は『大工さん』でしたから、それをそのまま書きました。

 

【大工になりたい】

 

もちろん氏名も明記完了です。

 

各人が書いた短冊は先生の手によってどこからか斬り取られてきた竹の木に結束され、教室の後ろに立てかけられました。

書いている最中は席が近い人の願い事しか覗き見れませんが、こうして大っぴらに公開されるとなると、そりゃあみんな他の人のが気になりますよね。

休み時間になると一人一人の短冊を音読し始める悪ガキが自然発生しました。

女子ーズは口々に「やめなよ~!」とか言ってましたが、私は別に恥ずかしいことを書いたつもりもありませんから読まれたっていいやと、どっしり構えていました。

 

しかし、私の短冊が読まれる番が来て、悪ガキの口から飛び出した言葉に、私は憤りを覚えたのです。

 

「ぎゃははははっ!! さかつ、さかつの願い事っ! ぎゃっはっはっは!!」

 

なぜか爆笑する悪ガキ。

爆笑という言葉が一人を指すものではなく『大勢の人が一斉に笑うさま』だと知っていてもなお、爆笑と表現したいほど笑っている悪ガキ。

私は非常にムッとしました。

 

「そんな笑うこと書いてあるか? 普通に将来の夢だぞ?」

 

「マジかー! ぎゃっはっはっはっ!! い、い、いぬぅぅ~ッッ!!!」

 

「・・・犬?」

 

意味が分かりません。

前々からちょっと残念な知能だなとは思っていましたが、本格的に壊れたのかと思いました。

しかし、悪ガキがみんなに見えるように短冊をこちら側に向けたとき、私は目を疑いました。

 

「なんだよ『犬になりたい』って! しかも絵が付いてる!!」

 

f:id:sakatsu_kana:20180706143518j:plain

この図では分かりやすいように赤で表現していますが、悪ガキが手に持っている短冊は私が使ったペンと同じもので書き足されていたらしく、かなり巧妙な細工でした。

まるで最初から私が『犬になりたい』と書いていたかのような精巧な悪戯。

 

誰がこんなことをしたのかさっぱり分かりませんが、確実に私はハメられたのです。

どこかの誰かが仕掛けた罠にかかり、私はまんまと『犬になりたい奴』という烙印を押される羽目になったのです。

 

そのあと私がクラスのみんなから『犬』と呼ばれからかわれたのは言うまでもありません。

 

今も、誰があの悪戯書きをしたのか分かりませんが、もし、万が一、その犯人がこの記事を読んでいたとしたら、君に言いたいことがある。

 

もしかしたら君にとっては取るに足らない些細な悪戯で、もう覚えていないかもしれない。

だが私にとっては非常に重要かつその後の人生に大きな影響を与える出来事だったんだよ、あれは。

あれから30年もの月日が経とうとしているが、決して忘れることのできない事件だ。

 

 

君、なぜ、分かったんだい?

 

 

自分ですら気付かなかった私の密かな願望。

 

【犬になりたい】

 

これに気付いてしまったのは、間違いなく君のせいだ。

 

できれば一生気付きたくない、封印したままにしておきたかった秘密の願望。

 

犬になって超絶美人のお姉さんに飼われたい。

毎日毎日食っちゃ寝食っちゃ寝していたい。

撫でられて褒められて超可愛がられたい。

 

ああ、私は犬になりたいのだ。

 

今週のお題「星に願いを」