どうも、坂津です。
先日のこと。
散髪の為に訪れた床屋さんでのこと。
私は基本的に施術中の会話を嫌います。
黙々と私の髪を切ることだけに集中してくれる理容師さんが好きです。
なので基本的に私から会話はしないし、何か質問されてもキャッチボールにならないような返事を心掛けています。
そうすることで私の『会話したくないオーラ』を察知してもらい、静かな髪切りタイムを満喫するのです。
こんな私が通っている床屋さんですから、もちろん理容師さんも黙って散髪に専念してくれています。
成人した息子さんがいらっしゃるということで、恐らく50代くらいの男性理容師さん。
口を動かすよりもハサミを動かす職人タイプ。
とても私好みです。
そんな理容師さんが、その日は珍しくボソッと話し掛けてきたのです。
理「先日、息子と焼肉に行きましてね」
私「ほほう。それは羨ましい事ですな」
社会人になった息子と父親が一緒に外食、というのは割とレアなことらしく。
私としては二十数年後の未来を予習するチャンスとばかりに耳を傾けました。
理「若い時分は、量の方が優先されるんですね」
私「なるほど言われてみれば確かにそうですな」
例えば同じ3,000円を払うなら、若い時は食べ放題が嬉しかったと思います。
食べたら食べただけお得なフードファイト。
しかし歳を重ねると、逆に3,000円で数切れのお肉が食べたくなるものです。
「この一口が1,000円かよ」という高級な美味しいやつを3枚食べればそれで満足なのです。
払う金額も得られる満足度も同じですが、年齢によって食べる物の質と量が変わるというお話。
理「ですから、私が選んだ店では息子が物足りなかったらしいんです」
私「美味いのは美味いけど、もっとたくさん食べたいってことですな」
とは言え逆に息子さんが満足できるような食べ放題のお店では、理容師さんがしんどい思いをすることになる。
年齢に差があるということは価値観にも差が出るということで、しかもその価値観は単純な考え方だけでなく、身体的な機能までもが影響してくるという事例でした。
頭で考えれば当たり前のことなんでしょうけど、実際に事実に直面してから出ないとなかなか実感できないことなんらろうなと思いました。
息子が成人するとき私は還暦を迎えます。
それだけの年齢差があるんだということを、しっかりと肝に銘じて接して行きたいと思いました。
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