どうも、坂津です。
久々に怪奇現象に遭遇しました。
怖い話が苦手な方はご注意ください。
先日、ちょっと仕事が忙しくて帰宅が遅くなったときのことです。
ちょうど時計の針がてっぺんを回ったくらいの時間でした。
日付が変わってしまったことに
私が通勤帰宅で使用するのは基本的に幹線道路なのですが、ふと、余計なことが頭をよぎりました。
そういえばあの道、0時を回ったら一方通行が解除されるよな。
抜け道、というほどのものでも無いのですが、午前と午後で一方通行の方向が逆になる道が在るのです。
0時~正午までと、正午から0時まで。
別にその道を通らなくても帰ることはできますし、むしろそこを通った方が無駄に時間が掛かる道なのです。
なのに、私はなぜかその道を選んでしまいました。
ただでさえ少ない街灯はものすごく頼りない光量で、周囲を照らすのは私の車のヘッドライトだけ。
脇道が多く、昼間なら子供が飛び出してきそうな路地があります。
ちょうど背骨に対しての肋骨みたいな感じで細い道が左右にたくさんあるのです。
まさかこの時間に飛び出しなんてあるはずも無いのですが、やっぱこんな道に来なきゃ良かったと思いながら、速度を緩めて恐る恐る進みます。
と。
一瞬で心臓が凍りつくような恐怖が私の全身を襲いました。
顔面蒼白、毛穴全開、脂汗ダラダラです。
よくも運転操作を誤らなかったと自分を褒めてあげたいほどでした。
何かが、私の足に触ったのです。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い・・・
ヤバいヤバいヤバいヤバい・・・
どうして良いのか分かりませんが、どうすることもできません。
ただただ安全運転を心掛けるしか無いのです。
停まるなんて滅相もありませんし。
で。
少し明かりの多い場所まで進みました。
依然、足を撫でる感触は残っています。
私は恐る恐る、目だけを動かしてハンドルの下に視線を向けました。
そこには。
紙袋が。
どっと疲れました。
自然と「なんだよも~!!!!」と声が出ました。
走行中の揺れか何かで紙袋が足元に転がったのでしょう。
あー怖かった。
あー・・・
あー?
あ・・・
何の紙袋だこれ。
私は紙袋なんて車に乗せた覚えはありません。
そもそも運転席の足元に転がるような場所に紙袋があれば、車に乗り込む時に気付くはずです。
さらに紙袋が転がったのならカサカサと音がするはず。
なぜ音がしないのでしょうか。
そう考えると、なんだか紙袋が触れている部分がじんわりと湿っているような感じがします。
紙って濡れるとカサカサ言わないですよね。
なんだろう、濡れた紙袋?
在るはず無い紙袋。
そんなの無い。
パニック寸前で、いつもの道に戻りました。
夜中なのに煌々と明るい幹線道路。
対向車も居ます。
足に触れていた湿った感覚が無くなりました。
コンビニの駐車場に車を停めてズボンを確認しましたが、何の跡も残っていませんでした。
念のため運転席と助手席のシートの下も見ましたが、何もありませんでした。
あの紙袋は何だったんでしょうか。
そもそも紙袋だけが触れたって、あんなしっとり重い感触はしないはずです。
中に何が入っていて、何で濡れていたのでしょうか。
私は考えるのをやめて、家に帰りました。
あー、怖かった。