どうも、坂津です。
『心の
何らかの原因で落ち込んでしまったり、日々に忙殺されて余裕が無かったりするときに、一旦落ち着いて深呼吸して自分を見つめ直してみようぜ、みたいな意味で使われることが多いようです。
で、実際の棚卸業務はと言えば、小売店では避けて通れない定期面倒くさイベントですよね。
取り扱い商品数が多ければ多いほど、地獄のような作業になります。
ドラッグストアに勤めていたときは本当に嫌で嫌で仕方ありませんでした。
過酷であり尚且つ正確さとスピードが求められる棚卸には、専門業者さんなんかが居て、お金さえ払えば棚卸業務を肩代わりしてくれたりもします。
そんな商売が成り立つほど、棚卸は日常に即しているのです。
さて、なぜこんな苦労をしてまで棚卸をしなきゃいけないのかと言えば、それは『在庫の実数を把握するため』です。
最近のレジのほとんどは、精算機能だけでなくPOS機能(Point of saleの略。つまり販売時点での情報を収集する機能)が付いています。
いつ、どの商品が、いくらで、何個売れたかを記録してくれるというわけです。
そしてその情報はPOSレジと連動しているデータベースに蓄積され、売上分析などに活用されるのです。
もちろん、在庫数量のカウントも行われています。
さて、例えば売場に商品Aが10個並んでいたとします。
この時点で既にこの商品の在庫が10個であることは、データベースに記録されています。
そして通常であれば、商品は売れると減ります。
その数量はレジを通過した分だけ自動的に減算されるようになっています。
売れて減れば入荷がありますが、その数量もきちんと加算されていきます。
つまり、データ上では商品の動きに合わせて常に在庫数が増減しているのです。
それなのに、なぜ棚卸しが必要なのか?
答えは簡単。
様々な要因で、データに残らない在庫の増減が起こっているからです。
お客様にまとめ買いをされたとき、数え間違えて入力してしまったり。
似たようなパッケージの商品を、同一商品だと勘違いしてしまったり。
そもそもの入荷予定数量と、実際に納品された数量が異なっていたり。
万引きされたり。
実際の在庫数量というものは多種多様な方面からイレギュラー攻撃を受け、データ上での在庫数と齟齬が発生する定めを背負った、非常に
というわけで、端的に言えば棚卸とは『イレギュラーの累積を確認する』という意味であり、『理論値から現実に視線を移す作業』なのです。
ですから『自分の棚卸』と言えばつまり、『自己評価の再確認』という意味であるべきだと思うのです。
データ、つまり記憶として把握している自己評価が、実際の能力とどの程度ズレているのかを痛感するのが『自分の棚卸』なのです。
腕立て伏せ?
そりゃできるよ?
まぁ100回とは言わないけど、10回や20回は余裕でしょ。
⇒「あれ?(プルプルプル)」
この荷物?
うん、持ち上げれるよ?
わざわざ誰か呼んだりしなくても大丈夫だってば。
⇒「あれ?(プルプルプル)」
エレベーターが点検中?
じゃあ階段で行くしかないね。
たかだか5階でしょ?余裕だよそんなの。
⇒「あれ?(まだ4階)」
このように、理論値と実数値が大幅に異なるケースは非常に多いのです。
なるべく頻繁に棚卸をし、出来るだけ正確な自己評価をインプットしておきたいものです。