どうも、坂津です。
大手家電量販店で、据え置き電話を購入しました。
その時のこと。
値札が付いた店頭見本を物色し、欲しい商品を決定した私は、箱に入った在庫分を探していました。
しかし見本とイコールの在庫を見付けることができません。
自身のサーチ能力を恥じつつも、できるだけ急いで購入したかった私は店員さんに助けを求めることにしました。
私「あの、すみません。コレが欲しいのですが」
店「はい。かしこまりました。え~っと・・・」
私「あ、もしかして売り切れとかでしょうか?」
店「ちょっと倉庫の在庫を確認してきますので」
そう言い残したまま、戻ってこない店員さん。
シビレを切らした私は再度自力で探すことにしました。
先程までは店頭見本に貼ってある商品番号シールを頼りに探していたのですが、在庫として積まれている箱にはそのシールが貼られていないものもありました。
なので数字とアルファベットが羅列されているメーカー型番を元に探してみることにしたのです。
すると、電話機売場から少し離れた付属品売場の前で、目当てのものを見付けることができたのです。
店「すみません。どうやら在庫が無いみたいで」
私「ここに有りました。ありがとうございます」
店「えっ・・・あ、なんか、すみません・・・」
目が泳いでいる店員さん。
まぁ目当ての商品は買えそうなので、特にこちらから言うことはありません。
しかしそれよりも、私には確認したい事項があるのです。
私「モジュラーケーブルは同梱されてますかね」
店「は?えっ、モジュ・・・ケーブルですか?」
私「えっと。電話線のこと。付属してますか?」
まさか電器屋の店員さんがモジュラーケーブルを知らないなんて思いもよらなかったので驚きましたが、電話線と言い換えることができたのは我ながらナイスでした。
外箱に内容物が記載されているタイプの商品なら良かったのですが、残念ながらこの商品は段ボール箱に最低限の情報が単色印刷されているだけのシンプル包装。
店「あの、箱に書いてないので分かりませんね」
私「・・・は?(威圧)」
驚愕の回答に思わず冷静さを欠いてしまいましたが、すぐに落ち着きを取り戻した私。
ゆっくりと丁寧に状況を説明することにしました。
私「置き型の電話機を設置するためには壁の電話線端子と電話機を接続する必要があります。その接続に使用するのがモジュラーケーブルです。恐らくこの電話機にはモジュラーケーブルが付属しているとは思うのですが、その長さと種類が知りたいのです。壁から離れた場所に電話機を設置する場合、その距離の分だけケーブルの長さが必要になるのは分かりますか?もし付属のケーブルが必要な長さより短かった場合、別途ケーブルだけを購入する必要があります。そしてモジュラーケーブルには6極2芯、4芯、6芯という3種類があり、恐らく2芯で充分とは思うのですが付属のケーブルが4芯なのであればそれに合わせたものを購入したいのです。なのでこの商品に付属しているモジュラーケーブルの種類と長さが知りたいのです。ご理解いただけましたか?」
が、ダメでした。
店員さんはキョトン顔で硬直しています。
私は諦めました。
店員さんの手から電話機の箱をもぎ取り、付属品売場から2芯で3Mのモジュラーケーブルを掴むとレジに向かいました。
商品知識が無いことは、別に構いません。
これから勉強していけば良いだけの話です。
しかし、察しが悪いのはどうにも頂けません。
接客業で重要なのはセールストークが上手いことでも商品知識が豊富なことでもなく、お客様がどうしたいのかを察する洞察力と、お客様が何を言っているのかを理解する解釈能力なのです。
つまり対話能力。
それが致命的に欠けていると、接客業には向いていないかも知れません。