どうも、坂津です。
笑点の6代目司会が春風亭昇太さんと発表されたとき、正直「だよな」と思いました。
司会が出来そうなメンバーの中で、回答者から抜きたくない人を除外すると昇太さんになるというのは、割と誰もが予想していたのではないでしょうか。
メンバー各人がふたつの数字を持っていると考えて。
「司会者になったときのプラス値」「回答者から抜けたときのマイナス値」
全員分の試算をして、総計が多かったのが昇太さんというわけです。
私は笑いに関して、あまり敏い方ではありませんが、どちらかというと「上手い」とか「なるほど」とか「その発想は無かった」とか感心させられる系のネタが好きです。
ラーメンズとか。
落語はまさにそっち系ですので、いつかちゃんと高座を見に行きたいと思っています。
個人が出来ることなんて多寡が知れてますが、それを集めて束ねてより大きなことをやろうとするのが会社というコミュニティです。
また、物理的な作業量は1人のときより2人の方が倍になると思いますが、仕事量で考えれば2人になることで、で3倍4倍をこなすことも可能になります。
10人集まったときに10人分の作業ができるという訳ではなく、1人のときには絶対に出来なかったことが出来るようになるのです。
もう何倍とかって話じゃないですよね。
複数人が同じ目的で集まり、業務を分担することで、1人で出来る作業の領域から脱却することができるのです。
要するに、ある程度の人数が集まって何かをしようとすると、人数は足し算でなく掛け算にもなり得るということです。
さてさてしかし、単に足し算であった方が良い、ということもあります。
効率や出来高で考えれば掛け算の方が絶対に良いのですが、足し算と掛け算の大きな違いがここで露わになるのです。
それが「マイナス人材」という存在です。
足し算式の人材がもしマイナス人材だった場合、既存の効率、出来高がその人の分だけマイナスされてしまいます。
しかし、それだけです。
10だったものが9になってしまう程度のことです。
今後の教育によってプラスに転じるかも、という期待を込めてしばらく様子を見ることもできるでしょう。
しかしこれが掛け算式のマイナス人材だった場合、全てがマイナスになってしまいます。
10×-1=-10です。
これは最悪です。
即刻排除せねばなりません。
マイナス人材が足し算式なのか掛け算式なのかは、すぐに判別できます。
やる気とか心意気とか、そういった「数値化の難しい、評価しにくい部分」がポイントになります。
理解が悪い、手が遅いなどのマイナス的な特徴があったとしても、毎日元気に出社して明るく挨拶し、一生懸命仕事に取り組んでいるのなら足し算式です。
もしかしたら教え方や、教育プログラムそのものに不備があるのかもしれません。
見直すチャンスです。
逆に理解が早く賢いし、仕事も割と早いのにいつも不満を口にするとか、遅刻が多いとか、他の従業員の悪口を言うとか、いつか辞めるといつも言うとか、こんな人は掛け算式のマイナス人材である可能性が高いのです。
一見すると仕事的には出来ているので評価の対象となりますが、責任感の無さから、将来的に致命的なミスを招く危険性を孕んでいます。
しかも自分がマイナスだと気付いていないことがほとんどで、周囲に悪影響を与えながら居座り続けようとします。
ところが長期的な計画が曖昧で、その日暮らし的な要素の強い中小零細企業では、なかなかこの「掛け算式マイナス人材」を切ることができません。
だって表面的には仕事ができるし、できるから仕事を渡す。
辞められたら困る環境を会社側が作ってしまっているからです。
できることなら、そうなる前にお別れした方がお互いにとって良いと思います。
4月に入社してきた新人さんたちが1ヵ月を経て、ゴールデンウィークを超えた今の時期、そろそろ正体を現す頃合いです。
先輩、上司、経営者の方々はよーく見極めてくださいね。
逆もあるんですよ。
マイナスの会社に入社してしまった掛け算式のプラス人材ほど不幸なことはありません。
自分がどれだけ頑張っても、結果は全てマイナスなのですから。
ひとつの会社に長く就くことが美徳とされている面は否めませんが、そんなものは評価のごく一部です。
もし自分の会社がマイナスだなと思ったら、ぐずぐずしてないでさっさと辞めてしまいなさい。
恐ろしいことに掛け算式のマイナスはどんどん浸食してきます。
いつの間にか自分の中にもマイナス要素が巣食ってきてしまいます。
早いに越したことはありません。
辞めるタイミングとして次の給料までとか、ボーナス貰ったらとか、そこで発生する金額がなまじ見えるので「もったいない」などと思って先延ばしにしてしまうこともあると思いますが、実はその時間の方がもったいないのです。
決断の遅れは自分の人生にダイレクトに影響を与えます。
しかしその影響は数年後、もしかすると数十年後という長期スパンで後悔となって現れてきます。
あのときもっと早く決断していれば。
そうならない為に掛け算式の「マイナス人材は切る」「マイナス企業は辞める」という勇気を持ってください。
「とは言っても」などと言っているうちは、長期的な考え方が出来ていない証拠です。
例えばJRが線路の点検を行い、線路や部品に劣化の疑いを発見すれば、今は何の不具合がなくとも交換を行うでしょう。
というか、そうしてくれていると我々は信じています。
でないと安心して乗れませんから。
まさにこういうことなんです。
今は大丈夫だけど、将来的に大惨事になる可能性があるから、今やっとこう。
これ、この考え方をよく腑に落としてみてください。