『かなり』

干支に入れてよ猫

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不本意ながら採用され、後々禁止にされた

どうも、坂津です。

中学生の頃の運動会で、自分のクラスを鼓舞するためのアイテムとして『応援看板』なるものを制作していました。

いま思い返してみればそこそこ大きかったような気がします。

たぶんコンパネを5枚くらい使ってた気がするので、縦180cmの横450cmくらいあったような。

そんなデカ木板に繋ぎ合わせた模造紙を貼り付けて絵具で描く応援看板。

当時はこの看板を作ることに全く意義を見い出せなかった私ですが、今となっては『運動が苦手な子も運動会で活躍する場を作る』的な意図が合ったのかも知れないと思います。

 

で、看板制作の流れ。

まず主題の文言をクラス全体で決めます。

1人1案を紙に書いて提出し、それをまとめて黒板に書き出し、今度はそれに投票するという形式。

『がんばれA組』とか『絶対無敵』とか、なんかそんな感じのありきたりなやつが3~4人かぶってたりして、35人クラスからだいたい20案くらいの文言が出てきます。

書記係がそれら全案を黒板に書き、番号を振っていきます。

それを見てまたクラス全員が手元の投票用紙に、採用したい応援ワードの番号を書いて投票箱に入れるのです。

 

こーゆーとき、クラスに必ず1人はめっちゃフザケた内容の言葉を書いたりする奴が居るもので。

そいつの狙いは『この言葉を書記が黒板に書いてそれをみんなが見てクスッとなる』ことであり、元々それが採用されるだなんて夢にも思っていません。

が、しかし。

運命の悪戯なのか悪魔の仕業なのか仏の奇跡なのか、はたまたクラスの大半が馬鹿だったからなのか、フザケた奴が書いたとんでもない羞恥ワードが大多数の票を得て採決されてしまったのでした。

 

我がクラスの応援看板に書かれるメイン文言は『月にかわっておしおきよ』になったのです。

 

この案を出した奴は焦りました。

だってこんなの応援でも何でもないし、この言葉で早く走れるとか、この言葉で綱を引く手に力がこもるとか、この言葉で騎馬と騎乗者が一体になるとか、そんな効果が皆無であることは明白なのです。

自分で提出した案であるにも関わらず、それに投票したクラスメイトに対して怒りすら覚えました。

世の中には拾うべきボケと流してしまうべきボケが存在するのです。

これは明らかに後者。

それに最も許せないのは、この決定に対する担任の「良いんじゃない?」という安易で無関心な対応。

良いワケ無いのに。

 

しかし、決まってしまったものは仕方ありません。

覆水盆に返らず。

ルールとしては文言の発案者が中心になって看板のデザイン草案を作り、あとはそれを拡大してみんなで模造紙に描くという流れ。

発案者である私は渋々ながら看板の叩き台を作ることになりました。

あ、皆さん薄々感づかれていたと思いますが、この案を出したフザケた奴ってのは私でした。

 

そしてこんな感じの素案を提出した私。

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それに対してクラスメイトからも担任からも反対意見はなぜか出て来ず、このまま採用されるという地獄絵図が繰り広げられたのでした。

 

そして運動会当日。

予想通りというか何というか、この看板の効果など全く発揮されず2年A組は下から2位という不甲斐ない成績に終わりました。

しかし予想外の反響が、翌年の運動会に見られました。

なんと、約半分ほどのクラスの応援看板に、何かしらのアニメや漫画のキャラクターが描かれているじゃありませんか。

私のいい加減な冗談が、まさか潜在的な需要を掘り起こすキッカケになってしまうとは。

なんだよみんな、本当はキャラ看板にしたかったんじゃん。

 

が、しかし。

私が卒業した年の運動会から、応援看板に版権キャラを描くことが禁止されたということを妹から聞きました。

どこの誰の差し金かは分かりませんが、生徒の表現の自由を奪うとはけしからぬこと。

あー、でも、もしかしたらアレかな。

どこかのクラスがめっちゃ上手に峰不二子を描いてて、それが結構なセクシーさで、頑張ったらご褒美をあげる的なことを書いてたように記憶しています。

応援看板の健全性を損なう恐れがあるという意味で、禁止されたのかもしれません。

まぁでもそんなの、叩き台の時点で検閲すりゃ済む話だと思うんですけどね。