『かなり』

干支に入れてよ猫

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人のフリ見て

どうも、坂津です。

仕事において能率、効率を求めることは間違いではありません。

限られた時間、設備、人員の中で最大の成果を発揮するために知恵と工夫は不可欠です。

しかし、それはあくまでも『手段』であり、決して『目的』ではありません。

 

お昼時、いつも大混雑する飲食店がありました。

職場からほど近いところにオープンしたお店なのですが、いつもいつも行列ができているので昼休憩の時間内に済ませられる気がしなくて行けないのでした。

しかしある日、たまたま午前中に仕事が立て込み、ついついずるずると処理をしていたら14時近くになってしまったとき。

遅い昼休憩になりましたが、こんなタイミングならあの店も空いてるのではと思い行ってみたのです。

 

案の定、いつものような長蛇の列はありませんでした。

しかし入店してみて、店内の待合場所に2~3人の先客が居たのを発見しました。

こんな時間まで待ち客が居るなんて、本当にすごい人気店です。

 

で、ちょっと待って席に通されてメニューを見て、人気の理由が分かりました。

単純に『安価でボリューミー』なのです。

ラーメンとチャーハンのセット(半チャーハン、ミニラーメンとかじゃなくて普通にどちらも1人前)が780円。

まぁ私はセットメニューだと食べきれないと判断して、単品を発注したんですけどね。

 

オーダーしたあと少し店内を見渡すと、気になる点がいくつかありました。

床にパセリが落ちています。

テーブルの割り箸立てに入っている割り箸の上下がバラバラです。

隣の席のつまようじが空っぽです。

配膳するスタッフさんが無理にいっぱい持ち過ぎてスープとか色々こぼれてます。

そして、予想外に早く私の元に提供された中華丼も、どんぶりの外側に盛大にご飯粒が付着しており、お盆の上に白菜の破片が落ちていました。

 

別に私は潔癖症というわけではありません。

古くからあるちょっと薄汚い個人店とか大好きです。

ただ『仕事が雑』なのが気に入らないだけなのです。

恐らくランチタイムの繁忙時間は猫の手も借りたいくらいの忙しさなのでしょう。

少しでも早く料理を提供し、少しでも早く客を回転させることが最上任務なのでしょう。

しかし、それは『お客さんに美味しい料理を食べてもらうため』なんじゃないのかな。

 

床に落ちているごみを拾う数秒。

つまようじを補充する数秒。

丁寧に盛り付ける数秒。

 

それらを惜しんで蓄積して、いったいどれほどの時間が確保できるのかな。

『安い、早い、美味い』は、それだけで成り立つほど強力な武器ではありません。

客商売なのですから、最低限の気配り、丁寧さを兼ね備えた上でのオハナシなのです。

 

と思っていたら、やっぱりそのお店は無くなってしまいました。

安いけど・・・。

量が多いけど・・・。

きっと多くの利用客の中で、お店の良いトコロを挙げたあとに『けど』が付いて回っていたことでしょう。

 

人のフリ見て我がフリ直せ。

よし、丁寧に仕事しよう。

 

生き方―人間として一番大切なこと

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