『かなり』

干支に入れてよ猫

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被災地へ

どうも、坂津です。

西日本豪雨の被災地であり、友人知人が多い倉敷市真備町へ行ってきました。

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私が到着した頃にはもう随分と水が引いていて、道路も車で走行できる状態でした。

本来なら有り得ない場所に車が在る光景をたくさん見ました。

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右端には横転して腹が見えている車もあります。

 

憎らしいほどの快晴の中、片付けスタートです。

 

汚泥からどんな感染症になるかも分かりませんので、完全防備です。

長袖長ズボンで肌を出さないのはもちろん、厚手のゴム手袋を装着、首元にはタオルを巻き、マスクを着用して帽子を被ります。

 

なので、暑い。

 

30度を超える気温の中、照りつける陽光で乾いた泥が巻き上がって砂埃になり、また乾く前の泥水からは鼻をつく異臭が立ち込めるという環境。

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作業開始前からもう心が折れそうです。

 

とは言え私はここに来ただけの単なるお手伝い。

実際に被災された方の心境を思うと、とにかく出来ることを全力でやるしかないと心を決めます。

 

場所によって状況は違うのでしょうが、私が行った周辺は水の流れの影響で『庭の土が大移動』しているお宅が多かったです。

建物の基礎が丸見えになるほど抉れた大穴に水が溜まって池になり、その抉れた土が他の場所で山になっているような状態です。

とにかくその山を崩して池を埋め足場を作らないと、家の中に入ることもできません。

 

午前中から作業を開始していたにも関わらず、足場が出来たのは15時くらいでした。

 

家の中は本当にひどい有様でした。

 

こちらのお宅では二階の半分あたりまで水が来ていたようです。

その跡がくっきりと残っていました。

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ちょうど電気のスイッチの上に、水面があった痕跡が残っています。

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家の中とは思えないような光景です。

 

とにかく家財を全部外に出すことから始めます。

捨てる捨てないの判断はご家族にお任せし、じゃんじゃん運び出します。

 

うずたかく積まれた家具や調度品、衣類など。

 

全てを出し終えたら、床に積もった泥を掻き出します。

水道はもちろん使えませんので、ポリタンクに水を汲んできて、ちょっとずつ流しながら水切りワイパーで押し流します。

 

フローリングで、しかもワックスが充分にかけてあったことが幸いし、ものすごく順調に作業ができました。

日頃のお手入れの重要性を痛感しました。

 

 

今回の水害関連で『ハザードマップで危険なエリアだと分かっていたのに』というような意見を目にします。

しかしそれは、事が起こった後だから言えることです。

そう言っている方は、事前にハザードマップの存在を広く知らしめるために何か活動をしていたのでしょうか。

自分だけが自分の住むエリアのことについて調べ、心構えと避難の準備をしていて、他の人のことは関係無いと思っていたのではありませんか。

ハザードマップの存在すら知らない方も、世の中にはたくさんいらっしゃいます。

それに対して日頃から危険を訴えていた人以外は、被災者に対して『情弱』『危機感欠如』などという言葉を浴びせて良いはずが無いのです。

 

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誰だって自分が住んでいる場所が、こんなことになるなんて思わずに生きています。

それを責める権利など、誰にもありません。