どうも、坂津です。
はらぺこあおむしが大好きだった息子。
しかしここ数カ月、絵本を読むのも歌を聴くのも拒絶するようになっていました。
あんなに好きだったのに、子供は飽きるのが早いなぁなんて思っていた私。
でも実は息子は、はらぺこあおむし自体に飽きたり嫌いになったワケではなかったようです。
妻も私も、息子の寝かしつけ時にはらぺこあおむしの歌を歌うようにしていました。
恐らくそれが原因だったのです。
息子の中で『はらぺこあおむし=寝かされる』という方程式が組み上がってしまったんだと思います。
だから、いつでも「まだ寝ないんだ!起きてたいんだ!」な息子にとってはらぺこあおむしは忌避対象になってしまったのでした。
んで、最近。
そろそろ外も寒くなってきたので息子の服も長袖のあったかいやつにしようと、妻が新しくスウェットを用意したのです。
その柄が、はらぺこあおむしでした。
あと4週間ほどで2歳になる息子には『寝るときはパジャマ』という習慣が刷り込まれており、つまりこの服を着ている間は起きている時間ということで、はらぺこあおむしなのに寝なくて良いという事実は息子を狂喜させました。
やはり息子ははらぺこあおむしが大好きだったのです。
大好きだったけど仕方なく距離を置いていた相手との再会。
しかも自分の胸に居る。
息子はスウェットの裾を引っ張りながら顔を下に向けてあおむしを見て笑います。
が、急に顔色が変わりました。
なんだかフレ―メン反応の猫みたいは表情になっています。
「あお・・・むし・・・、みどり?」
なんということでしょう。
はらぺこあおむしと離れ離れになっている間に、息子は色という概念を獲得していたのです。
しかしその概念はまだ拙く幼いもの。
日本語特有の、緑色を青と呼ぶような特殊な情報はインストールされていません。
「あお・・・みどり・・・むし?」
なんということでしょう。
さっきまで蝶の幼虫だったあおむしが、ユーグレナ植物門ユーグレナ藻綱ユーグレナ目に属する鞭毛虫のミドリムシになってしまいました。
息子の頭の中はこれまで蓄積されてきた緑と青に関する記憶でぐちゃぐちゃになっていることでしょう。
可哀相に・・・。
と、思っていたら。
なんということでしょう。
この順応性、この適応力。
受け入れ難きを受け入れ、認め難きを認め、呑み難きを呑む柔軟性。
これは見習わざるを得ません。
子育ては本当に学ぶことが多いですね。