『かなり』

干支に入れてよ猫

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人が辞める会社

どうも、坂津です。

あー、遊んで暮らしたい。

宝くじも外れたし、仕事はずーっと忙しいし。

 

とは言え実際に仕事をしなくなったら、たぶん私はダメになるでしょう。

企業に所属して仕事をするということは、自分がすべきことを『与えてもらう』ということです。

大抵の人間は自由が欲しいと言いながら、その実、本当に自由になったらどうして良いか分からずまごまごしてしまうものです。

ですから、自分で自分のことを決められない人は企業に所属して働くしか無いし、それは何も間違った選択ではないのです。

 

さて、人が集まって共同体を組織する以上、それがどんな種類の組織であれ、必ず共通の認識が必要になります。

その認識が統一されて広く浸透されているほど、組織は強くなります。

 

例えば『お客様を大切に』というテーマを持ったお店があったとしましょう。

あるお客様から何か特別対応が必要な要求が入りました。

Aさんは、それに応えるべきと言います。

Bさんは、特別扱いすべきでないと言います。

AさんもBさんも、双方『お客様を大切に』考えた結果の持論です。

こういうことは日常的に起こることであり、その時になって初めて『お客様を大切に』というテーマに沿った『ルール』が欠如していたことに気付きます。

そうして徐々にマニュアルが整備され、組織内の全員が認識の共通部分を拡大していくのです。

ですから、先に述べた『企業が従業員にすべきことを与える』ということは、つまり『一定のルールを与える』ということにもなります。

 

もちろん、必ずしもそのルールを四角四面にキッチリ適用すれば良いというわけでもありません。

現実は小説よりも奇なり。

必ず想定外の事は起こりますし、臨機応変な対応は必要です。

 

とは言え、企業はそれに甘えていてはいけません。

臨機応変な応用力を磨くのは従業員側の向上心による努力であり、企業側はなるべくそれに頼らない仕組みを構築すべきです。

 

従業員満足(Employeeエンプロイー Satisfactionサティスファクション)が、顧客満足(customerカスタマー Satisfactionサティスファクション)の根源であると叫ばれるようになって久しいですが、それでもまだまだ企業組織の従業員に対するケア意識の低さが目立つ世の中です。

これは何も、従業員に対して楽をさせて甘やかして褒めてすかしてというわけではありません。

最も重要なことは、明確な目標と、そこに至るまでの道程で必要になるスキルの教授、そして判断が必要になったときの基準を与えることです。

逆に、これだけを与えておけばそれで充分なのです。

 

従業員が定着しない企業の多くは、無駄に与え、しかもそれが矛盾しているのです。

 

分かりやすい例えで言えば『目標』を与えたとします。

そして世の中の風潮から『定時退社』というノー残業制度を取り入れたとします。

しかし、従業員が『目標』を達成するためにどうしても時間が足らず残業をしたいと思っても『定時退社』というルールが邪魔をしている、なんて場合です。

こんなとき上司は『そもそもの目標設定に間違いは無いか』『定時内の勤務で目標達成できるスキルを教授しているか』『定時退社ルールに例外を設けられないか』などをすぐさま検討し、従業員に与えなければいけません。

また当然ですが、企業は上司にその権限を与えておかなければなりません。

 

こういう改善の繰り返しにより、企業は組織として成長していくのです。

 

ですが、経営者や幹部社員の力技で急場を凌いできた企業は、なかなかそれができません。

結果として従業員に対し、様々な矛盾を抱えさせてしまうようになるのです。

 

上司からの指示、当初聞かされていたルール、社内の雰囲気、業界的な暗黙の了解、先輩社員の言動、お客様からの要求などなど。

これらが同じ方向に流れていればひとつひとつ処理することができますが、四方八方からバラバラの方向を指してしまっていると従業員はそれを受け止めきれず、ついには辞めてしまうのです。

 

ですが、逆に考えればすごく簡単に人が辞めない会社を作ることができます。

 

前述の『目標』『スキルの教授』『基準』を、矛盾なく与えるだけ。

それに伴う指示命令や上司先輩の言動も、矛盾なく。

たったそれだけで素晴らしい企業になるのです。

 

 

え?

ウチ?

 

やだなぁ。

そんな簡単にできるわけないじゃないですかw

 

え?

じゃあ何で辞めないのかって?

 

私がそれらの矛盾を真正面から受け止めて無いからですよwww

 

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だから真面目に受け止める人が辞めて、適当にスルーできる人だけが残るんです。

そうすると企業の組織力は弱体化の一途をたどる。

 

そうなる前に、矛盾を一つずつ解消していかねば。