あけましておめでとうございます、坂津です。
高知の旅、最終回です。
この記事の続きです。
本来なら2本でまとめるはずの内容がハシビロコウさんに対する愛のせいで3本になってしまったため、今回も薄~い記事になってしまいました。
最終的にはどんなアクシデントよりも、社長が最も恐ろしいということだけ伝わればと思います。
・お風呂ぬるい
国民宿舎 土佐さんのお風呂は朝6時半からとなっております。
露天風呂は朝は閉鎖されているので、屋内の大浴場です。
朝食は7時からの予定です。
つまり30分で入浴を済ませなければなりません。
いつものシャワーオンリー入浴ならいざ知らず、せっかく広い浴場で肩まで浸かれるのならゆっくりしたいところですが。
僅かな希望を込めて6時に浴場の扉を開くも、中は真っ暗。
勢いで起きたもののまったくお酒が抜けておらず、二日酔いで瀕死です。
青い顔のままロビーのソファに座り込んだ私はさしづめ矢吹丈のようでした。
見かねたスタッフの方が、なんと15分も早くお風呂を解放してくださいました!
2秒で全裸になった私は極寒の浴場内へ!
温度調整がハードモードのシャワーと格闘し「熱ッ!」「冷ったッ!」を繰り返しつつようやく湯船に。
ザブンッ
「ひゅおおおほほほぉぉぉー・・・」
どこから発せられたのか自分でも分からない声が思わず漏れます。
ぬるい。
というか、寒い。
15分早く入ってしまったことが仇となったようです。
大浴場で芯まで冷え切った私は、仕方なく次のプランに移ります。
最近の日の出は6時50分頃。
このタイミングでこのロケーションならきっと日の出を拝めるはず!
おお、もうちょっとで太陽が顔を出しそうです!
なんというジャストタイミング!
冷えた体をさらに冷やしながらその時を待ちます。
流れる鼻水もそのままに、シャッターチャンスを待つのです。
しかし寒い。
恐らく1~2分くらいのものでしょうが、体感では30分くらいガチガチ震えているような気分です。
そして。
出ました。
太陽「やぁ!お待たせ!」
そんな感じです。
別に初日の出でもないのに拝みたくなります。
じわじわと昇る太陽さんの焦らしプレイに根負けし、上半身がアラワになった時点で撮影を諦めました。
体感的には、私の腕で釘が打てるほどに寒いのです。
そして朝ごはん。
温かいお味噌汁で凍て付いた身体がゆっくりと解凍されていきます。
とにかく、温かいというだけで超絶おいしかったです。
・日曜市は買う物ない
さて、みんなが朝食を終え、8時には出発です。
本当はもっと早く出たかったのですが、きっと深酒するだろうとの読みは大当たりでした。
私はお風呂と日の出のお陰ですっかり二日酔いが治り、気分もすっきりです。
二日酔いの治し方として「寒くなる」を提唱したいくらいです。
車に乗り込む時に加納くんが本間さんに声を掛けたのが印象的でした。
加納「ほん・・・歩美先輩。これ、荷物です」
本間「あ。ありがとう(///)」
今日の最大の目的は、なんと言っても日曜市!
高知県で最も有名なイベント、というと語弊があります。
最も有名なのは「よさこい」ですから。
しかし日曜市は数で勝負なのです!
なんと毎週日曜日に行われるという太っ腹なイベントなのです!
ここでみんなお土産やらの買い物をしてもらおうという計画です。
自由時間は約3時間!
お昼まで買い物しまくるが良い!
おお~。
野菜とか干物とか刃物とか、なんか色々ありますね~。
すごいお客さんの数で、写真を撮ると必ず人が写っちゃうのであまり公開できませんがとにかくテントが多い!
どこまで続くんだってくらいのお店の列が無数に並んでいます。
こんなセクシーなものも売っていました。
とても、立派です。
さぁ何を買おう!?
妻へのお土産や、来れなかった会社の仲間たちへのお土産。
地物の野菜なんかは実家の母や、大家さんにあげたら喜ぶだろうな。
社長「坂津くん、集合って何時?」
坂津「11時30分です」
社長「ここ、買う物ない。どっか行きたい」
坂津「えぇ~・・・」
こんなに魅力的な市場なのに、社長はまるで興味を示せないようです。
しかしスポンサーである社長のご意思を尊重するのが私の務め。
坂津「では高知城に行きましょうか」
社長「え?お城があるの?見たい!」
真田丸にハマって以来、にわか歴史ファンである社長は史跡に興味津津のフリをします。
社長「誰のお城?ねぇ高知城って誰のお城なの?」
坂津「真田丸で豊臣軍に加わった長宗我部って覚えてます?」
社長「戦が嫌いって言ってた人?」
坂津「そうです。その長宗我部盛親のお父さん、長宗我部元親が作ったお城です」
社長「マジで!?見たい!行きたい!」
無駄にテンションを上げる社長を連れて高知城へ。
まぁ買い物は後でもできるしね。
・高知城も工事中
日曜市の端から、すぐ高知城が見えました。
社長「お城あったねぇ!登ろう!」
坂津「はいはい」
喜んでくださったようでなによりです。
しかし。
社長「坂津くん、これ、なんで工事してるの?」
坂津「さぁ。階段の修復ですかねぇ」
社長「雰囲気が台無しなんだけど」
坂津「そんなこと言われても・・・」
社長「戦国時代にカラーコーンなんて無いでしょ!」
階段に延々と続くカラーコーンがお気に召さない様子の社長。
社長「風情が無い!風情が!」
坂津「知りませんよそんなの・・・」
社長「もういい。帰る」
坂津「えぇーッ!?の、登らないんですか?」
社長「興ざめじゃ!命拾いしたのう!」
坂津「脳内どんな設定なんだよ」
本当はもうちょっと登れば高知名物「アイスクリン」を売っていたはずなんですが、それは言わないでおきましょう。
絶対食べるって言いだして、食べた後で寒いとか言い出すから。
・はりまや橋ちっちゃい
もう帰るから自由行動中のみんなを呼び出せと言いかねない社長に先制攻撃を仕掛けます。
坂津「社長、高知の名所と言えばもうひとつありますよ」
社長「え?マジで?どこどこ?」
坂津「はりまや橋って聞いたことあります?」
社長「あるー!!聞いたことあるー!!」
坂津「ここからゆっくり歩いて20分くらいです」
社長「行くー!はりまや橋見るー!」
どうやら私のターンで形勢の逆転に成功したようです。
もうはりまや橋に到着したあとの社長のリアクションは分かっているのです。
しかし私の目的はあくまでも時間稼ぎ。
みんなに少しでも長く自由時間を確保してやりたいのです。
坂津「あ、社長、面白い幕がありますよ」
社長「ふ~ん」
だめだ。
まるで興味を示さない。
社長「あ!はりまや交差点って書いてある!」
坂津「おお、ホントですね。もう近いんでしょうかね」
白々しく述べる私。
日本三大がっかり名所、栄光の第一位に君臨するはりまや橋。
社長「はりまや通りって書いてあるよ!」
社長、もうあなたのすぐ後ろに、噂のはりまや橋は在るんですよ。
どうか振り返って、その赤く可愛らしい欄干をご覧ください。
社長「見て!あそこ!はりまや橋って書いてあるよ!」
そっちではありません。
左を向いてください。
そして、がっかりしてください。
社長「坂津くん、橋?これ、橋なの?」
坂津「橋以外の何に見えると言うのですか?」
社長「思ってたんと違うー!」
坂津「どんなのを想像してたんですか」
坂津「あー、それは・・・比較対象が悪いですねぇ・・・」
社長「こんな新喜劇のセットみたいなんじゃないやい!」
坂津「上手い表現ですね」
そして完全なる駄々っ子になってしまった社長は最後の審判を下します。
・「高知飽きた」からの「うどん」
私は全員を駐車場に集めました。
みんなの頭上には「?」が浮かんでいます。
無理もありません、まだ集合の予定時刻には1時間ほど早いのですから。
坂津「えー、急きょ予定が変更になりました」
一同「は?」
坂津「本来ならこのままここで買い物三昧、その後はひろめ市場で昼食という予定ではありましたが・・・」
※ひろめ市場は「呑み屋に偏ったフードコート」と言えば分かりやすいと思います。
坂津「我々はこれより香川県に向かう!」
一同「え、えぇ!?」
坂津「反論は認めない。各自配車表に従い搭乗せよ!」
一同「いや、でも・・・」
坂津「40秒で支度しな!」
この猿芝居の最中に、社長が考えを改めてくれるという淡い期待は露と消えました。
実は、はりまや橋で社長が「もう高知飽きた」「よし、香川でうどん食べよう」と言い出したその直後、私はみんなにメールを送信していました。
件名:高知終了のお知らせ
本文:予定が変更になりました。あと20分ほどで買い物を済ませ駐車場に集合してください。昼食は香川県で讃岐うどんを食べます。みんなが集合したら改めてその場で発表するので、精一杯のブーイングをお願いします。
しかし我社のCEOは社員のブーイングごときではビクともしません。
私達は車に乗り込み、移動を開始しました。
唯一の救いは、みんなが手に手にお土産らしき買い物袋を持っていたこと。
ちゃんと買い物できたんだね。良かったね。
私も、買い物したかったな。
晴天の高知県を後にし、雪が吹きすさぶ四国山脈を突っ切り、晴天の香川県に到着したのは13時頃でした。
もうみんなおなかぺこぺこです。
朝食が早かったので早めのお昼ご飯にしようと思っていたのに。
桐谷「さすがにおなかすきましたねー」
本間「私、うどん何玉食べれると思います?」
加納「ほん・・・歩美先輩、まずは大(2玉)からにしときましょう」
社長「うどん!おでん!天ぷら!」
そして辿り着いたのは私オススメのうどん専門店「根ッ子」さんです。
私の最も好きな食べ物ランキング、穴のあいた野菜部門第一位であるレンコンの天ぷらを乗せたかけうどん大。
スーパー美味そう!
空腹も手伝って素晴らしい味でした。
久しぶりの本場の讃岐うどんの美味しさと懐かしさと心強さと。
桐谷「美味しいねー!」
本間「お、おかわりせねば・・・」
加納「さすがにソレ以上食べたら僕、ひきますよ」
本間「だって美味しいんだもん!」
加納「また食べにくれば良いじゃないですか」
本間「連れてきてくれる?」
加納「もちろん良いですよ」
桐谷「にやりにやり」
坂津「にたりにたり」
加納「はっ( ̄Д ̄;)!!」
女子で3玉食べたのは本間さんだけでした。
4玉目は阻止されましたが、今度は加納くんと二人でゆっくりおいで。
桐谷「みなさん、今回は私の為にこんな楽しい企画をありがとうございました」
坂津「逆だね。桐谷さんのお陰でとても楽しかった。なぁみんな」
一同「そうだそうだー!」
なんだか、終わり良ければ全て良しみたいな雰囲気で旅は終わりました。
今度はもっとちゃんと計画を立てて、じっくり下調べもして、有効活用される旅のしおりを作ろうと思います。
・おまけ
桐谷「本間ちゃん本間ちゃん」
本間「はい?」
桐谷「なにか、私に報告することがあるんじゃない?」
本間「え・・・(///)」
桐谷「1階の部屋の鍵、渡してあげたの、誰だっけな~」
本間「うぐぅ・・・」
桐谷「良いじゃない減るもんじゃなし~」
本間「いや、でも・・・」
桐谷「子持ちの妊婦には初々しい恋愛話が欲しいのよ!」
本間「いや、そんな初々しいとかじゃ・・・」
桐谷「初々しくなかったら何?生々しいとか?w」
桐谷さんは加速度的におっさんになっていきます。
産休明けにはもうヒゲとか生えて帰ってくるんじゃなかろうか。