あけましておめでとうございます、坂津です。
言語には、他者との意志疎通の為のツールという機能があります。
また思考の具体化や記憶の整理など、自己内のみでも役立つ道具です。
そう、言葉とは道具なのです。
道具ですから当然、変化も進化もします。
ニーズ、用途、使用者などによってどんどん多様化していきます。
そして新たに生まれることもあります。
しかし、不可欠で便利な言葉ですが、万能ではありません。
そこに「理解しようとする心」と「理解できる能力」が欠けると、不慮のすれ違いを生むことになってしまいます。
「若者言葉」とか「JK語」とか呼ばれる、いわゆる「新しく生まれた言葉」ってありますよね。
私のようなおっさんには全く意味が分からないものばかりです。
今回はそんな新語の解説と見せかけて、まるで新語を解説しているかのような嘘を書こうと思います。
由来:キロが4桁を省略することから、週4バイト⇒キロバイトになった。
用法:「だりぃ~。オレ来週キロバイトだわ」
■メガバイト
意味:1週間のうち5日、アルバイトをすること。
由来:メガがキロより1段階上の単位であることから、4日より1日多い5日をメガバイトと呼称するようになった。
用法:「これ、夏休み中メガバイトして買ったったw」
■ギガバイト
意味:1週間のうち6日、アルバイトをすること。
由来:メガバイトと同様。
用法:「学費を払う為に学業とギガバイトを両立させました」
■テラバイト
意味:本堂の裏庭の草抜きや境内の拭き掃除などをすること。
由来:お寺でアルバイト。
用法:「時給より精神修行がメインですね、テラバイトは」
■イソベガム
意味:順調だったものが最も重要な工程でのミスにより全部が台無し。
由来:青のり、小麦粉、水を合わせ軽く混ぜた衣に、ガムを付けて揚げる。
用法:「せっかく良いコート着てるのにそのブーツがイソベガム」
■カミカゼ
意味:風邪の症状の最高レベル。梅、竹、松、神の4段階ある。
由来:最初は松竹梅の3段階でマツカゼが最高だったが、後に神が加えられた。
■オニギリチョコ
意味:本当は絶対にあげたくないけど仕方なく、本当に仕方なくあげるチョコ。
由来:鬼レベルの義理チョコ。
用法:「社内でのオニギリチョコの配布を廃止しようと思います」
■ミルクション
意味:何気ない出来事が最悪のタイミングで起こること。
由来:牛乳を飲んでいる最中にくしゃみをしてしまい大惨事。
用法:「こないだ停電あったじゃん」
「おお、あったな」
「そのときちょうどAV観てたんだよ」
「マジかwでもすぐ直ったよな」
「それよ。心配した親が部屋に来た瞬間に通電&再生」
「なにそのミルクションwww」
■ネコジタン
意味:出来たて熱々のものを先に割っておき、冷たいおかずから食べること。
由来:猫舌な人が、食事が冷めるのを待つ時間を短縮するための秘技。
用法:「茶碗蒸しの蓋、開けるの早えぇよ。食う前に開けろよw」
「ネコジタンだ」
「なんで肉まん真っ二つにして放置してんだよw」
「ネコジタンだ」
「なんで餃子食べるまえに割r」
「ネコジタンだ」
■デキマスン
意味:能力的には可能だが、心情的にやりたくないという気持ちの表れ。
由来:「できます」と「できません」のハイブリッド。
用法:「この書類、明日までに提出な」
「デキマスン」
「は?できないのか?」
「いえ、デキマスン」
「できるんだな?」
「だからデキマスン」
いかがですか?
知っている言葉が入っていましたか?
きちんと覚えられたかどうか確認のために、下の会話文を読んでみてください。
意味が把握できればちゃんと理解できていますので自信を持ってください。
A子「寒いねぇ」
B男「・・・ん、コレ」
A子「え?うわ、ストール?」
B男「こないだの、オニギリチョコのお返しな」
A子「あ、ありがとう・・・」
B男「そこそこ高いやつだからな。テラバイトをギガバイトして頑張ったわ」
A子「それ言わなきゃ良かったのに。めちゃイソベガム」
B男「いや、だってホントにカミカゼ中でもテラバイトしたんだぜ?」
A子「うそうそ。ありがとね!」
B男「ほら、巻いてやるから貸せよ」
A子「うん・・・え?きゃあっ!」
B男「うわっ、風がッ・・・」
A子「あああ!ストールが!!」
B男「危ない!」
A子「あぁ・・・」
B男「急に車道に飛び出すなんて、気をつけろよ!」
A子「だって、ストールが・・・ひどいよこんなミルクション・・・」
B男「お前が事故る方がミルクションだっての」
A子「B男・・・」
B男「A子・・・」
A子「や、ダメダメ!ストップストップ!」
B男「・・・」
A子「ちょっと冷静になる時間、ちょうだい?」
B男「料理も恋愛も熱いうちが華って言うだろ?」
A子「でも私猫舌だから料理はある程度冷ましてから・・・」
B男「俺の気持ちはいつまで待っても冷めないぜ!」
A子「B男!私ネコジタンやめる!」
脚本「どうです?良い展開でしょ?」
監督「なんか無理やり感が否めないなぁ。特に最後」
脚本「いやいや、ごく自然ですよ」
監督「そう?ん~・・・、君これ演れる?」
役者「デキマスン」
念のため、全部ウソですからね?