『かなり』

干支に入れてよ猫

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他愛のない一日

どうも、坂津です。

ちょうど1年ほど前、私は自転車を購入していました。

買った当初は『気候が良いときには通勤に使っても良いな』なんて思っていたのですが、結局のところほとんど乗らないまま1年が経過してしまいました。

しかも置いてあるのは自宅ではなく職場の自転車置き場です。

会社の近くにある自転車屋さんで購入したので、そのまま置いていたのでした。

なので実際に通勤で使うにしても、一度は何らかの手段で職場へ赴き、それから自転車で自宅へ帰るという行程を経なければなりません。

その面倒さに打ち勝つことができずに居たのです。

 

しかし。

 

引っ越してから約1ヵ月、歩いて買い物に行く機会が何度かありました。

自転車があったらなぁ、なんて思いつつ、しかしその思いも放置していたのですが・・・。

実は新居にはおあつらえ向きに立派な駐輪場があります。

最近は日中でも随分と涼しくなりました。

休日にぽっかり時間が空きました。

 

これだけ状況が揃ったなら、もう重い腰を上げるしかありませんよね。

 

車で行けば10分足らずの自宅⇒職場ですが、公共交通機関を使うなら1時間くらいかかります。

電車の乗り換えがあるのと、駅までの徒歩を計算するとどうしてもね。

ですが、せっかく上げた重い腰と気持ちです。

降ろしてしまう前に動かなければ。

 

と言うわけで、自宅から最寄り駅まで約10分ほど歩きます。

そして10分ほど電車を待ちます。

更に10分かけて乗り継ぎ駅まで電車に揺られます。

会社の最寄り駅まで行く路線へのトランジットは・・・50分待ち。

 

よし、歩こう。

 

徒歩30分で職場へ。

自宅を出発してから約1時間後、ようやく自転車とご対面。

しかし、しばらく見ない間にすっかり汚れてしまっていました。

そうか、何度かあった台風で随分ホコリまみれになっちゃったんだね。

 

事務所の鍵を開けて雑巾を取りに行きます。

よく考えたら日当たり良好な道を30分も歩いたので汗だくでした。

水分補給もちゃんとしなきゃね。

職場に常備しているマイ茶をごっきゅんごっきゅん飲み干してから自転車掃除です。

「よぉ~しよしよし」と声を掛けながら拭いていると、異変に気が付きました。

タイヤの空気が全然無いじゃありませんか。

職場の駐輪場には空気入れもありませんし、仕方なく最寄りの自転車屋さんまで押して歩くことに。

空気が無いまま無理やり乗るとタイヤが傷むのでやめましょうね。

 

ようやく自転車を漕げるようになったのは、自宅で重い腰を上げてから2時間近く経過してからでした。

太陽はもうてっぺんを過ぎ、ずいぶん涼しい風が頬を撫でるようになっていました。

さぁやっとこれからサイクリングです。

せっかく自転車なので、車の運転では使わない細い道を選びます。

見たこと無いお店や出逢ったこと無い鳥居、知らなかった裏道や初めてお目にかかる飼い犬などを見ながら気ままに進みます。

 

そうだそうだ。

妻から「何かお土産を」と言われていたんだった。

新しく住宅展示場がオープンしたばかりで賑わっている人気スポットに自転車を乗り付け、おしゃれなパン屋さんで美味しそうなのをいくつかみつくろいます。

あちこちフラフラしながら帰ったわりには、思ったよりも早く自宅に着きました。

およそ30分で帰宅です。

 

駐輪場に自転車を停め、一言。

「今まで放っててすまなかったね。これからはちょくちょく乗らせてもらうから、よろしく頼むよ」

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「そんなこと言って、どうせまた放置するんでしょ。置き場所が変わっただけで持ち主が変わったわけじゃ無いんだから」

 

そう返されたような気がしました。

愛する妻へ

どうも、坂津です。

私は日中、会社に出勤して業務に従事し、日が暮れてから帰宅します。

自宅のドアを内側から開け、次に外側から開けるまでにおよそ14時間くらいが経過しています。

ふと、思いました。

『その半日以上もの間、妻はひとりっきりで家事や買い物などをしてくれている』

そして。

『もうちょっとしたら、その家事や買い物に加え、赤ん坊の世話がメインになる』

軽く想像しただけで額に汗が滲みました。

なんて大変な生活だろうか。

ところで。

私は仕事が楽しいです。

毎日頭の痛い案件を抱え、処理しきれないほどの業務に追われ、問題も課題も山積な職場ですが、それでも改めて思うのは『仕事たのしいな』です。

つまり私は『妻が大変な思いで頑張っている間、楽しく時間を過ごしている』のです。

なんだか非常に申し訳ない気持ちになってきました。

かと言ってこれから今の仕事を辞めて在宅ワーク、なんて夢想幻想ファンタジーを追うような歳でもなく。

せめて帰宅後と休日には、育児と家事を任せてもらいたい。

そうすることで私の罪悪感を少しでも軽減させてもらいたい。

 

と、そんなことを初めて考えたわけです。

なるほど、世のお父さん方はこんな気持ちだったのか。

 

妻はよく「旦那が家事をしてくれるから助かるよ」と言ってくれます。

しかし実は、私は私の罪悪感を消し満足感を得るためだけに家事の真似事をしているに過ぎないのです。

 

「助かる」と言いつつ、妻には妻の、今まで培ってきた家事に対する美学があるのは承知しています。

様々なアイテムの置き場や作業順序など、細かなルールが積み重なって完璧なルーティンが完成しているはずです。

恐らくは育児に対しても、それは構築されるでしょう。

きっと私がどんなに見様見真似で模倣したところで、妻のお眼鏡に適うことはありません。

どこかしら不安があり、何かしら違和感があり、そこはかとなく不満に思うでしょう。

私はその不足を認め、精進することはやぶさかではありません。

妻から「ふむ、悪くない」というお褒めの言葉を頂けるよう、邁進まいしんする所存です。

 

私がこんな風に考えることが出来るのは、妻の価値観やものの考え方に依るところが大きいと思っています。

 

妻は私に「どうして出来ないの」「前も言ったよね」「ちょっと考えたら分かるでしょ」などの禁句を一切言いません。

 

「どうやったら出来るようになるか、一緒に考えようね」

「前も言ったかもしれないけど、もう一回確認しとくね」

「気付きにくいかもしれないけど実はこうだったんだよ」

 

私の人格と尊厳を守りつつ軌道修正してくれるので、素直にその指摘を受け入れ、改善のための努力をしようと心から思えるのです。

 

このように考えてみると、どうも私は妻に依存しっ放しであるように思えます。

甘え、頼り、任せ、頼りにしまくっています。

でも、それで良いんじゃないかと、開き直ってみました。

私には妻が必要で、不可欠で、根幹なのです。

 

だから、もう許してくれないか。

冷凍庫のアイス、最後の1個だったなんて知らなかったんだよ。

 

外来行事

どうも、坂津です。

気付けばもう10月ですね。

今までは10月のイベントと言えば体育の日くらいで、学校や町内の運動会があったなぁって感じでした。

でも今は猫も杓子もみーんな『ハロウィン』です。

 

ところでハロウィンの常套句と言えば『Trick or Treatトリック オア トリート』ですが、日本語にすると『お菓子をくれなきゃ悪戯イタズラするぞ』と訳されることが多いですよね。

ところがよく見ると、どこにも『お菓子』なんて単語は出てきません。

なんとなく『Trickトリック』が『悪戯イタズラ』なんだろうなって感じはしますけど、『Treatトリート』にお菓子という意味は無いのです。

それでは意訳ではなく、本来の意味に近い訳をするとしたらどうなるでしょうか。

 

『吾輩を存分にもてなすが良い。さもなくば悪巧わるだくみを味わうことになるぞ』

 

ざっとこんな感じです。

いや『悪巧わるだくみ』でもまだちょっと可愛いかも知れません。

イメージ的には『悪意のある策略』という意味合いが強いので。

 

つまり『Trick or Treatトリック オア トリート』は、ちびっ子が言ってるから、その対価が『お菓子』で済んでいるわけですね。

 

さてさて、しかしこのハロウィン、日本ではすでに『コスプレイベント』と化しています。

純粋無垢な子供たちがお菓子をねだり回る可愛い行事ではありません。

 

多くのお店で『ハロウィン割引き』などと称した『仮装して来店したら安くなる』的なキャンペーンを催していたりします。

一昔前までは日本に根付いていなかったハロウィンというイベントが、ここ数年で一気にここまで盛大な規模になったのは『ハロウィン=コスプレ』という仕掛けが当たったからだと、私は思っています。

つまり『街にコスプレして繰り出しても奇異の目で見られない』『合法的にコスプレできる』という潜在需要を見事に掘り当てたイベントなのではないかと。

裏を返せば、それだけ『変身願望』が強く『現実逃避』したい人が多いってことでしょうけどね。

市場規模としてのハロウィンがバレンタインを超越した背景も、これが要因だと思います。

まぁつまり、今後も何か日本で新しい文化を根付かせようとするならば、仮装OKというルールを追加して浸透させるのが良作と言えるでしょう。

 

そこで私が個人的に、ポストハロウィン的に盛り上がるだろうと思っている外来イベントは『イースター』より先に『セントパトリックデー』です。

あまり耳馴染みが無いかもしれませんが、日本でも20年以上前から開催されている行事で、仮装が上手く絡められるものだと思います。

てかもう商品があってAmazonで売ってますし。 

細かいことはよく分かりませんが、とにかく『全体的に緑色』というのがこのイベントのピックアップテーマで、自分自身のみならず街全体を緑色に染め上げるという催しです。

フルオレセインで川の水を緑色にしたりするらしいですよ。

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冬場のプールみたいですね。

 

時期としても毎年3月17日というベストタイミング。

市場として振るわないホワイトデーという弱小イベントに取って代わるべく、企業各社がこぞって取り上げるのも時間の問題かと。

「そもそもこの行事は本来~」みたいなことは特に気にせず、楽しい行事として受け入れる日本人の緩い脳大きな器で、今はまだ知らない人の方が多いこのセントパトリックデーが、全国各地でお祭り騒ぎのイベントになるのに、さて何年くらいかかるでしょうか。