どうも、坂津です。
『池の水ぜんぶ抜く』が好きで、放送時にたまたまテレビを観られる環境であれば、つい観てしまいます。
ただ、よくよく考えたら怖いことしてるなって思ってしまいました。
まず大前提として『在来種は善』『外来種は悪』みたいな設定。
『元の生態系に戻すのが我々の責務』みたいな構成。
なんかちょっと狂気を感じるんですよね。
これ人間で言えば『ゆっくりと海面を上昇させて陸地を狭め、避難する人達の人口密度が高くなったところで外国人を捕獲していく』みたいな感じでしょ?
で、日本人も捕獲されるけど『これは在来種だから貴重』とか言われて解き放たれるの。
怖くね?
って思ってたら、なんかちゃんとした記事が公開された。
別にヤメロとか言ってるワケじゃないんです。
そういう価値観があって、それを断行するだけの能力(人・物・金)があるんなら、やれば良いと思います。
ただ、それを『この世の普遍的な正義』『疑いようも無く正しい行い』というように煽って飾って喧伝する姿勢に、不気味さを覚えるのです。
いや、この感情は番組に向けたモノじゃ無いかもしれません。
むしろ、そういう予防線を張らなきゃ放送できない、そんな社会に対する不安の表れかもしれません。
『害悪を退治する』というお題目が無いと、『在来種を護る』という大義名分が無いと、池の水を抜く規模の制作が行えないという。
清く正しく美しく、清廉潔白で公明正大でなければ許されない世の中。
臭いものには蓋をし、自分の蓋は死守しつつ他人の蓋は強硬的に開けようとする。
正義と大義で塗りつぶし埋め尽くすことと、池の水を抜くことは、同じなのかもしれません。
ああ、とかくこの世は住みにくい。