あけましておめでとうございます、坂津です。
※銀魂を知ってる人だけに通じるお話しです。
そう言えば来年(2018年)の新卒の採用活動が始まっています。
私は会社説明会に出席し、自分の部署の業務について説明をしなきゃならんのです。
坂津「どうも、社長室直属遊撃課の坂津と申します。よろしく」
学生「よろしくおねがいします」
課の説明ですから、当然ながら課長である私が壇上に登ります。
リクルートスーツに身を固めた若人たちの視線を一身に浴びつつ、私は語り始めるのです。
坂津「えー、私の部署については、部署名を聞けばすぐにどんな職務内容かお分かり頂けると思いますが、念のため簡単に説明しておきますね」
少しだけ学生たちがザワつきましたが、私は構わずしゃべり続けます。
なにせ私の持ち時間は10分と決まっているのです。
10分の間に社長室直属遊撃課の職務内容について語り、学生諸君に興味を抱いて頂かなければならないのです。
坂津「まず始めに、我が課は社長の直下に位置しています。つまり本来であれば組織図的に、上位部署として何らかの部が存在するはずですが、私の課に上位部署は存在しません」
学生達の頭上に「?」が浮かびますが、詳細を語っている余裕など私には無いのです。
坂津「そして職務内容ですが、基本的には2つだけです。1つ目はインターネットでオリジナルグッズの作成を請け負うこと。そして2つ目は万事屋(よろずや)です」
数人の学生がピクッと反応しました。
僅かに動いたその頭、私は見逃しませんよ。
坂津「そこの君、そう、君だ。万事屋と聞いて何を思い浮かべましたか?」
学生「え?えっと・・・便利屋さん、ですか?」
坂津「なるほど。素晴らしい。では、君は?」
学生「銀魂・・・でしょうか」
坂津「ハラショー!」
私は、説明会会場の後方に控えている本間さんと加納くんを紹介しました。
坂津「彼女は本間という名前の神楽ちゃんです」
本間「は?」
坂津「そしてその隣に居るのが、加納という名前の志村新八です」
加納「え?」
坂津「我が社長室直属遊撃課は現在、私を含めてこの三名で機能しています」
学生「・・・」
加納「ちょっと待ってください」
メガネが何か言ってきました。
加納「課長、それだと課長が銀さんってことになりませんか?」
坂津「そうだよ?ほら、死んだ魚のような目をしてるだろ?」
加納「でも僕、眼鏡かけてませんよ。僕だって銀さんが良いです」
坂津「じゃあ彼らに聞いてみようかな」
学生「・・・!?」
坂津「私と彼、どちらが銀さんに相応しいと思うかね?」
学生「(視線が加納くんに集まる)」
坂津「なぜだぁッ!!」
加納「見苦しいですよ、課長」
坂津「だって私は眼鏡かけてないし!」
加納「花粉症用のやつ持ってたでしょ。あれで良いじゃないですか」
坂津「あれが私の本体!?やだやだやだ!」
本間「落ちつけよ八っつぁん」
坂津「誰が八っつぁんか!」
会場「(会場中の視線が私に集まる)」
坂津「うわーんッ」
ここで加納くんが私の代わりに壇上へ登りました。
加納「お見苦しい姿を晒してしまって申し訳ありません」
学生「ざわざわ」
加納「僕は去年入社した新人です。まだ1年経っていません」
学生「ほほう」
加納「それでも活躍の場を与えてくれるこの会社はとてもやりがいがありますよ」
学生「ふむふむ」
加納「こうして銀さんになることができましたし」
学生「ホンマや」
加納くんは、さすがに就活経験が最近だったこともあり、就活生たちの心を掴むのが上手でした。
彼の言葉に学生達は目を輝かせ、うんうんと頷きながら聞いています。
本間「大成功でしたねー」
加納「ええ、反応も上々でしたね」
坂津「・・・」
本間「履歴書はこっちにまとめておきますね」
加納「アンケートも一緒にファイリングしときましょう」
実はこの説明会、事前に学生さんたちにアンケートを行っておりました。
その内容で、アニメ・漫画に興味がある学生だけを集めて私の課の説明を行ったのでした。
今はまだまだですが、将来的にはそっち方面に事業を進めて行きたいので、オタク文化に対する情熱や知識を持った人材が欲しいのです。
坂津「加納くん、やはり銀さんは私が・・・」
加納「どう考えても課長はツッコミ役じゃないですか」
本間「そうですよ。ごはんにあんこ乗っけて食べないでしょ?」
坂津「そんなの加納くんだってやらないでしょ!」
加納「ほら、そのツッコミですよ。ね、八っつぁん」
そもそも我々三名を万事屋にしたのが間違いだったようです。
でも男性二名、女性一名のトリオって他に居たかなぁ。
次回はどんな設定でやろうかなぁ。