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自分のパーソナルスペースが狭いと悩んでいた彼が変わった

どうも、坂津です。

私の部下の細山くんは、パーソナルスペースが狭い子でした。

細山ほそやま伸治しんじ

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今年の新入社員。

パーソナルスペースが極めて狭く、気付くといつも超至近距離に居た。

「間が悪いというか、ちょっと残念な子」だという自分の立ち位置を理解し、どうにか現状を打破したいと頑張っている。

不安3:期待7。

google検索からこのブログに辿り着くも、特に興味を持つこともなく今は読んでいないとのこと。

細山くん カテゴリーの記事一覧

彼は自分のパーソナルスペースの狭さについて他人から指摘され、どうにか改善したいと思いながら色々と調べていたそうです。

で、私のこの記事に辿り着いたと。

■そもそもパーソナルスペースとは

パーソナルスペース(英:personal-space)とは、他人に近付かれると不快に感じる空間のことで、パーソナルエリアとも呼ばれる。一般に女性よりも男性の方がこの空間は広いとされているが、社会文化や民族、個人の性格やその相手によっても差がある。
一般に、親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く(ある程度近付いても不快さを感じない)、逆に敵視している相手に対しては広い。相手によっては(ストーカー等)距離に関わらず視認できるだけで不快に感じるケースもある。

 

引用元パーソナルスペース - Wikipedia

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例えば上の図で言だと、緑、橙、赤の線の内側がパーソナルスペースとなります。

見ず知らずの人とは緑の線くらいの距離感、近しい友人なら橙の線、家族や恋人なら赤い線という具合です。

 

で、このパーソナルスペースって個人差があるので『一般的には何cm』みたいな数値で表現することが難しいのです。

ただ人が不快に思う距離が存在することは事実なので、私たちはどうにか『相手に不快に思われない距離』を保とうと考えます。

 

よくある誤差としては『自分が思う相手との関係性と、相手が思う自分との関係性に差があった場合』です。

自分は相手のことを親友だと思っているのでハグしようとしたら、相手はそこまで自分を親しいと思っていなくて避けられた、みたいな。

これはそもそも関係性を共有できていないことが問題なので、今回は取り扱いません。

 

■パーソナルスペースには『絶対領域』と『相対領域』がある

坂津「ねぇねぇ細山くん、これ見て」

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細山「男性が向かい合って話してますね」

坂津「二人の距離感について、どう思う?」

細山「特に何も。良いぐらいじゃないですか」

坂津「私もそう思う。もしかしたら『近いって感じる人が稀に居るかも』ぐらいの距離感だと思う。じゃあこれは?」

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細山「さっきのと比べると、まぁ近いですかね」

坂津「そうだね。私が見ず知らずの他人にいきなりこの距離まで詰め寄られたら、こうなる自信があるよ」

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細山「めっちゃ怯えてるじゃないですか」

坂津「だって怖いもん。さて、じゃあこれは?」

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細山「完全にイチャついてる距離ですね」

坂津「もしくは海外ドラマの怒鳴り合いか」

細山「どっちにしても、普通の生活ではちょっと有り得ないですね」

坂津「うん。私も急にこの距離に人が来たら、絶対こうなるよ」

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細山「上半身だけ避けすぎでしょ。1歩さがれば良いじゃないですか」

坂津「それぐらい驚いてるってことだよ。有り得ない距離だからね」

細山「やっぱり、近付かれ過ぎると嫌ですよね」

坂津「で、細山くんさ、もしかしたら『この距離を覚えよう』みたいなことしてない?」

細山「してます!」

坂津「でも、自分が大丈夫だと思った距離感なのに『近いよ』って指摘されたとか」

細山「あります!だいたい目測で50cmとか1mとかの距離感を覚えておくんですが、以前は大丈夫だった距離が今回はダメ、みたいなことがあるんです」

坂津「それはね、きっと場所が変わったからじゃないかな」

 

パーソナルスペースには、TPOによって変動する『相対領域』があるんじゃないかと思うんです。

だって、普通に部屋に居るときと、エレベーターの中とでは、物理的に取れる距離が違いますから。

私たちは無意識に『これだけ空きスペースがあるのになんでこんな近くに?』という感覚が働いてしまうのではないでしょうか。

ただ、どんな満員電車であろうとも絶対に近付いて欲しくない『絶対領域』もありますよね。

体が密着するのは仕方ないけど顔は絶対にくっつけたくない、とか。

 

■で、どうしたら良いの?

細山「そうか・・・でもそう考えたら尚更、距離感が難しいです」

坂津「んじゃあちょっとこの図を見てくれる?」

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細山「これはさすがに遠いですよね」

坂津「うん。私もそう思う。お互いに警戒心が剥き出しの距離だね」

細山「武器とか隠し持ってそうですもん」

坂津「ああ、いつ殺し合いが始まってもおかしくないね。さて、次は?」

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細山「ああ、これは普通・・・だと思います。近いですか?」

坂津「いや、私もこれぐらいなら許容範囲だと思うよ」

細山「良かった。今の課長と僕くらいの距離ですもんね」

坂津「そうだね。じゃあ最後、この図は?」

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細山「あれ、ちょっと近い気がします」

坂津「うん。私もそう思うよ。でも、さっきの図とこの図、二人の距離は同じなんだ」

細山「騙し絵てやつですか?」

坂津「そういう意図ではないけど、まぁ同じような技法の絵はあるね」

細山「同じ距離には見えないなぁ」

坂津「まぁ言いたいことはそうじゃなくて、二人の距離感に対する感覚は、置かれた状況によって変わるってことさ」

細山「じゃあこのピンクの部分が部屋ってことですね」

坂津「そうそう。だから、相手との直接的な距離感じゃなくて、自分と相手が共有している空間の広さを考えるんだよ」

細山「なるほど」

坂津「その空間の中で相手と自分がどのような位置関係に居るのかを把握するんだ」

 

■まとめ

もしかしたらこれは、細山くんだけに通用する改善策なのかもしれません。

ただ、このやりとりの後から彼の距離感問題は目に見えて良い方へ進んでいます。

 

今まで『相手との直接的な距離』つまり『自分の目の前にある距離』だけに集中していた細山くんでしたが、左右と後ろについてもその余白を確認することで、適度なスペース確保ができるようになってきています。

 

ちなみに、私はどちらかと言うとパーソナルスペースが広い人間です。

「もっと来いよ」みたいなことはよく言われます。

こういうとき、私も相手との直接的な『自分が安心できる距離』を確保しようとしてしまっているのですが、確かに俯瞰ふかんで見ると「なんでそんなに離れてんの」と言いたくなる間合いでした。

今は改善できていると思います。