どうも、坂津です。
普段「お父さん」「お母さん」と呼んでくれない息子が、お風呂でぱしゃぱしゃしてるとき不意に「とーたん?」と言いました。
私は驚きと歓喜が入り混じりキモい笑みで顔をくしゃくしゃにしながら「今お父さんって言ってくれた?ねぇお父さんって?もう一回言って!?」と息子に掴みかかりました。
すると「とーた?とーたん?」と繰り返してくれたのです。
なんて可愛い生き物だろう。
急にこんなのずるいよ。
しかも息子はこちらに手を伸ばしながら湯船の中で私に近付いてきます。
ああそうだよ、お前のお父さんはこっちだよ。
と、私が手を差し伸べようとしたとき。
息子の視線が私を見ていないことに気が付きました。
私を透過して背後を見ています。
そして。
「とーたん?とーたん!ぱおんぱおーーん!」
と言いながら私の肩越しに手を伸ばし、掴んだものは。
そう、息子の「とーたん」は「お父さん」ではなく「ぞうさん」だったのです。
ご丁寧に「ぱおんぱおーん」と鳴き声まで付けて。
くすん。