どうも、坂津です。
『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』という言葉があります。
私はこの言葉があまり好きではありません。
もちろん、言ってることは正しいと思います。
ただ、この言葉が示している『聞くは一時の恥』が腑に落ちないのです。
知らないことを知ろうとするのが、なぜ『恥』なのでしょうか。
私たちの社会には、なぜか『そんなことも知らないの?』みたいな風潮が蔓延しています。
どういうわけか『知っている』というだけで『知らない人よりも優れている』と勘違いしてしまう人が多いように感じます。
もちろん立場とか役職とかに応じて、最低限必要な知識というものもあるでしょう。
それが欠落していた場合には、冷ややかな視線が送られて然るべきかも知れません。
しかし『自分が知っている=世間の常識』というような誤認識によって不当に他者を貶める場面にもしばしば遭遇します。
仮にそれが『知ったかぶりが露呈した』ようなシーンでなら、別段問題ではありません。
さも知ったような態度だったのに実は中身が伴っていなかったのであれば、それは嘲笑の対象となっても仕方ありません。
ですが『自身が無知であることを自覚し、不足している知識を授けてもらおうとしている人』に対しては、絶対に馬鹿にするような態度を取ってはいけません。
誰がどんな内容の知識を得ようとしていたとしても、自身の知識を広げ深めようとしているのは素晴らしいことなのです。
ですから、本当は『聞くは恥で無く、聞かぬがマジで恥』であるべきです。
誰だって例え一時でも、恥はかきたくないものです。
だから『一時の恥』と『一生の恥』を比較するのではなく、知らないことを知ろうとする行動はそもそも恥ではないと認識すべきなのです。