どうも、坂津です。
昔話はたくさんあって本とかになってて広くみんなに知られているのに、未来話って見聞きしないですよね。
昔話だって『昔々あるところに~』から始まる年代も場所も曖昧な物語なのですから、年代を未来にしちゃったり場所を別の惑星にしたりしても問題無いハズです。
未来未来、とある居住エリアに、おじいさんとおばあさんが二人で住んでいました。
しかしそこに住んでいるのはおじいさんとおばあさんの
おじいさんの
おばあさんの
おじいさんの
おばあさんの
おじいさんの
おばあさんの
おじいさんもおばあさんも
お互いに
ある日ギルバルト(おじいさん)はシバという名の猛獣を狩りに惑星ヤマへワープ。
ルゥニー(おばあさん)は惑星カワで
ルゥニーがカワで選択をしていると新アイテム『大きな桃』がリリースされました。
ルゥニーは即座に『大きな桃』をポチり、居住エリアの自宅に転送しておきました。
シバ狩りで素材を集めたギルバルトが帰宅する部屋には『大きな桃』がありました。
桃を見たギルバルトは驚きと喜びと嬉しさと気恥ずかしさで胸がドキドキしました。
仮想空間であるこの世界で子供を授かる唯一の手段、それが『大きな桃』なのです。
ギルバルトは時間差で帰宅したルゥニーと一緒に自分の愛剣モラルタを握りました。
二人では「せーのっ!」と声を合わせ『大きな桃』めがけて剣を振り下ろしました。
すると桃から赤ちゃんの
ギルバルトは男子、ルゥニーは女子を希望し、協議の結果ギルバルトが折れました。
そうすると次に女の子の赤ちゃんは『名前と容姿を決めてください』と言いました。
ギルバルトはどうしてもドルカスと名付けたかったのですがルゥニーは許しません。
ここもギルバルトが折れ、女の子の名称はマリオン・シィランスと登録されました。
ちなみに、ファミリーネームを揃えるという文化や概念はこの世界に存在しません。
ギルバルトは性別も名前も却下されたのでせめて容姿は設定したと頼み込みました。
結果、ギルバルトの要望である『黒髪』だけが採用されたルゥニー案になりました。
設定後マリオンはしなやかな黒髪ロングストレートを揺らす少女にまで育ちました。
システムが設定した時間経過によりレベルアップしたマリオンは二人に言いました。
「ギルバルト、ルゥニー、私は
「増長するなよマリオン。お前はまだレベル18のヒヨッ子。無駄死にするだけだ」
「そうよマリオン。貴女は魔法だって単体対象の回復系の初級しか使えないんだし」
ギルバルトもルゥニーも自分達がオーガアイランドに行ったときのことを話します。
「あれは俺がレベル58、ルゥニーが55の時だ。それでもギリギリの戦闘だった」
「ラスボス戦の直前に回復ポイントが設置されてたからどうにかなったんだけどね」
マリオンは二人の言うことを聞き、とりあえずレベル55を目指すことにしました。
しかし残念ながら
いつまでも少女なマリオンにギルバルトもルゥニーも
お互いに事情を察した二人は話し合い、未だにレベル18のマリオンに言いました。
「なぁマリオン、俺とルゥニーとお前の3人で
「えっ?ギルバルト・・・良いの?だって私はまだレベル18のヒヨッ子で・・・」
「心配しなくて良いのよマリオン。ギルバルトも私もついて行くんだから、ねぇ?」
このときギルバルトはレベル99、ルゥニーは98、ほぼ世界最強クラスであった。
二人は
そしてラスボスを討伐するギリギリ瀕死の状態まで追い詰めマリオンに言いました。
「さぁ、とどめの一撃はお前が放て。お前の手で
「大丈夫、ただの平手打ちでも倒せるまで弱らせてあるわ。羽交い締めしておくし」
二人に促されたマリオンはラスボスに一撃をお見舞いし見事にとどめを刺しました。
本来ならNPCが敵を倒すことなど有り得ないしレベルアップすることも無い世界。
しかし、空気を読んだ
我が子の成長を見届けたおじいさんとおばあさんは安心して
めでたしめでたし。