『かなり』

干支に入れてよ猫

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人間の脳はバグだらけなんだぜ

どうも、坂津です。

私は自分が晴れ男だと自負しています。

長年一緒に居る妻からも晴れ男認定を受けています。

ですがどうやら息子は雨男のようです。

妻が息子を外に連れ出そうとすると雨が降るのです。

私が一緒だと中和して曇りが多いです。

そう言えば曇り男っていう言葉は耳にしないですね。

晴れ男と雨男は居ても曇り男は居ない。

ちなみに雪男だと急にモンスター感が出ちゃいます。

あと雷男だといつも激怒してそうです。

 

さて、この『雨男』『雨女』『晴れ男』『晴れ女』という考え方は、人間の脳が持つ認識機能に由来する『バグ』です。

本当はイベント3回につき1回の確率でしか雨が降っていないのに、なぜか雨が降ったときの記憶だけが重要事項としてインプットされてしまうのです。

このバグを『確証バイアス』と呼ぶのですが、これは『情報の平等性に乏しい統計データに基づく誤った事実』と言い換えることもできます。

簡単に言えば、都合の良い(悪い)偏った情報だけをピックアップして、まるで『いつもそう』であるかのような誤認をしてしまうということです。

要するに『思い込み』ってやつですね。

 

私たちの認識はこの手の思い込みに随分と侵食されています。

上記の確証バイアスの仲間に『後知恵バイアス』とか『恒常性バイアス』なんてのもあります。

後知恵バイアスとは、事実が判明した後で記憶を遡り『その事実が予測可能であった』と認識してしまうバグです。

人の失敗に対して「だから危ないって言っただろ」とか「嫌な予感がしたんだよ」とか言うやつですね。

事象が発生する前は結果の確証まではできていなかったのに、いざ結果を目にした途端に、事前に自分が抱いていた予測や予感が『確証を持っていた』という認識にすり変わるやつです。

恒常性バイアスとは、過去の経験則に基づいた未来がこれからも継続するという思い込みを、事実として捉えてしまうバグです。

簡単に言えば「今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫」と思いこんで飲酒運転を繰り返したりするやつです。

あとは自然災害などに対しても過去に経験したことが無いため『自分は大丈夫』という無根拠な思考に陥ってしまうのもこれです。

 

このような認識のバグを『認知バイアス』と呼びます。

誰しもがこの認知バイアスを大なり小なり抱いて生きています。

それは人間という生物の知覚機能がそうなのだからどうしようもありません。

しかし認知バイアスを通して記憶されたり想起されたりした情報は『その当人にとってしか事実で有り得ない』のです。

このことを自覚しているのといないのとでは、人との関わりに大きな差が生じます。

自分が思っていること、自分が記憶していること、自分が信じていること、それらが他人にも共通であるはずだと思い込んでしまった時点で、意思の疎通に齟齬が生じてしまいます。

 

これを回避するためには『他者には他者の真実が在る』という大前提を自分の中にしっかりと構築しておくことが重要です。

お互いが自分の認識に他者の認識をプラスして思考できる余裕を持って意思疎通を図れば、大抵の問題は解決するものなのです。

 

人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-

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