『かなり』

干支に入れてよ猫

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走れデミオ

どうも、坂津です。

車で大阪に行きました。

プライベートではなく、残念ながら仕事です。

大阪の環状線はナビに従うと、左側から乗って数百メートルの間に5車線くらいを横切って右側から降りなきゃいけないみたいな場所があって怖いという印象しかありません。

出口が右側にあるっているのがそもそも嫌です。

とは言えそんなワガママを言っても仕方ないので利用しますけども。

で渋々ながら走っていたら突然の渋滞。

降りるべき高速出口まであと5分だったハズなのに、1時間近く拘束されてしまいました。

原因は4~5台の玉突き事故だったようで、前後がくしゃっとなった車たちを横目にトロトロと通り過ぎていきます。

あー、やっぱ環状線は怖いなーなんて思いながら。

 

で、どうにか目的地にたどり着き、地方では考えられないような高額駐車料金に震えつつ仕事を終え、帰路につきました。

土地勘の無い市街地をナビの指示に従いつつ走ります。

車道と歩道の区別がつかない原住民の方々は車の接近に怯えることもなくマイペースに歩き続けます。

ラクションを鳴らしたら命の危機に陥るかもしれないのでゆっくり追従します。

 

ナビが示す予測時間の3倍ほどを費やしてようやく目的の高速入口に着きました。

しかし予想外の表示が。

信濃橋入口 通行止め』

なんでやねん。

地方民からしてみたら高速入口が閉鎖してるなんて想定外にも程があります。

地の利がある人にとっては「まぁ近くに他の入口があるから」で済むかもしれませんが、なにせ私は門外漢。

どうやら2年前から閉鎖中らしいので、せめてナビがそれを知っててくれたら良かったのに。

ちくしょうナビめ。

仕方なく他の入口を探してウロウロしつつ、ようやく高速に乗ったのは予定時刻より1時間もあとのことでした。

 

そんな状況ですから、早く帰りたいという気持ちでハンドルを握ります。

道幅が狭い上に交通量が多くとても走りにくい。

しかし山陽道に入るとスムーズに走れるようになりました。

それなのにイジワルなトラックが道を塞ぎ、追い越し車線を90km/hで走ります。

間の悪いことに、左側の走行車線には一定間隔でどこまでも車が並んでおり、前方のトラックが全部を抜き去って走行車線に入るまで、私と以降に続く全車両に快適な走行は望めません。

そしてやっと左側に広い車間があるところまで来て、トラックが左へウィンカーを出します。

やった。

と思った矢先、急な雷と豪雨が始まり路面コンディションと視界は最悪です。

私はメロスになった気分です。

いや、走ってるのは愛車のデミオですね。

私は乗ってるだけ。

走れ、走るのだデミオ

日没までに家に帰り着かなければ、息子をお風呂に入れることができぬ。

妻が一人で息子とのお風呂タイムをこなすことになってしまう。

だが交通事情、天候、他の車両、すべてが私の行く手を阻む障害となっているように思える。

 

私「待て、息子を風呂に入れてはならぬ。私だ、私が帰ってきた。息子を風呂に入れるのは、この私の役目なのだ」

妻「は?」

私「セリヌンティウス、私を力いっぱい殴れ。私は帰る途中、一度だけサービスエリアに立ち寄った。膀胱が限界だったのだ」

妻「セリ・・・誰?」

私「もし君が私を殴ってくれなかったら、私は息子を風呂に入れる資格が無いのだ」

妻「あの、もう入れたよ?」

私「ありがとう、妻よ」

妻「???どういたしまして?」

 

走れメロス 太宰治短編集 (講談社青い鳥文庫)

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