『かなり』

干支に入れてよ猫

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保育園の記者会見に触れて

どうも、坂津です。

5月8日に起こった滋賀県大津市大萱おおがやの交通事故について、なぜか被害者側である保育園が会見を開いたという件。

 

記者「え? 保育園が会見?」

上司「そうだ。お前すぐ行って、園長に色々聞いてこい」

記者「でも、この事故で保育園って被害者ですよね?」

上司「誰がどう考えてもな」

記者「じゃあ視聴者の同情を誘うような感じの質問ですね」

上司「いや、管理体制の不備が無かったかを突いてこい」

記者「え・・・そんな、だって園に過失なんて無いでしょう?」

上司「そんなことは分かってる」

記者「じゃあどうしてそんな傷を抉るような!」

上司「世の中にはな、天邪鬼あまのじゃくが溢れ返ってんだよ」

記者「それはどういう意味ですか?」

上司「いいから行け。とにかく、園に落ち度が無かったか聞き出して来い」

記者「・・・分かりました・・・」

 

~会見後~

 

上司「よし、よくやった」

記者「何が良いんですか! 俺、ひどい質問をして・・・園長・・・あんなに泣いて・・・」

上司「ホラ、これ見てみろ」

記者「あの会見に関するSNSの・・・?」

上司「そうだ。俺たちマスコミが叩かれまくってる」

記者「ほらやっぱり! あんな会見、すべきじゃなかったんですよ!」

上司「本当にそう思うか?」

記者「え・・・だって、みんな口を揃えてそう言ってるじゃないですか」

上司「そうだよな。世間の論調が口を揃えて『園は悪くない、マスコミが酷い』とまくしたててるな」

記者「何が言いたいんです?」

上司「世間の論調みんなのいけんなんてな、ちょっとした風向きですぐに変わっちまうんだ」

記者「・・・?」

上司「万が一この件で園側に過失があるだなんて馬鹿げた見解が自然発生しちまう前に、その可能性を潰しておくのが俺たちの役目なのさ」

記者「っ!? じゃあ、わざと悪役に・・・?」

上司「共通の敵が居れば仲間意識が芽生えやすく同調しやすいってのが人間の本質だ。それに、既に傷めつけられている者には追い打ちをかけづらいってのもな」

記者「被害者を世間から守るため、逆に被害者を責める・・・辛い仕事ですね・・・」

上司「それだけじゃないぞ」

記者「え?」

上司「今は俺たちに向いている敵対民意の方向を、国や行政へ転換させる」

記者「そ、そんなことが?」

上司「交差点へのガードレール設置、充分な運動スペースが確保できる保育園への補助、今回の件はタラレバの枚挙に暇がない」

記者「・・・(ごくり)」

上司「良いか、俺たちの仕事はな、起こったことをそのまま伝えることじゃない。それを材料にして加工した『作品』を使って世の中を動かすことだ」

 

なんて妄想をしながらニュースを見ていました。

 

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