『かなり』

干支に入れてよ猫

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こんなとき、どうすべき?

どうも、坂津です。

みなさんは、どう思いますか?

こんな経験をしたんです。

 

住宅街の中にある細い道路で、それは起こりました。

どんなに頑張っても車が1台しか通れない道幅で、途中に広くなっている場所も無い道路。

軽自動車なら少し余裕を持って走行できるけど、3ナンバーだと慎重に進まなきゃ怖いくらいの路地なのです。

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そんな細い細い道を進む軽自動車が1台。

道幅に余裕が無いので、当然ながら対向車が来たらどちらかがバックして路地から出なきゃなりません。

そんなところにタイミング悪く進入してしまったのが私でした。

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私もちゃんと進路の先をカーブミラーで確認して左折すれば良かったのですが、実はこの道は一方通行。

まさか向こうから車が来るなんて思ってもいませんでした。

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フロントガラス越しに見ると、運転席で狼狽している女性の姿が確認できました。

進入禁止の道に入って来るくらいですから、この女性は運転に不慣れであることが予想されます。

やれやれ、と思いつつ、しかしバックでの走行距離のことを考えれば私が退がる方が早く効率的です。

彼女がそろ~りそろ~りバックするのを待つ方が馬鹿げていると思いませんか?

ここは道路交通法よりも状況を優先すべきだと判断した私はギアをバックに入れました。

さて後ろに進もうと上半身を捻ったその瞬間、私の車の後ろにヴァッと現れる黒い影。

某国産高級車です。

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この路地の道幅に似合わない国産高級車は私の真後ろにピタッと止まりました。

ハンドルを握っているのは男性です。

彼は私の車のバックランプを確認するや否や、けたたましいクラクションを鳴らしました。

もちろん私は彼の存在に気付いていましたから、そのままバックするようなことはありません。

しかし彼からしてみたら、前方の車がバックで迫って来るかも知れないわけです。

警告としてクラクションを鳴らすのは当然ですね。

そこで私はギアをパーキングに入れました。

バックランプを消すためです。

私にこれ以上の後退の意思が無いことが伝わり、そして私の車越しに見える軽自動車に気付いてくれれば、現状を察して退がってくれるハズです。

 

しかし。

 

少し間をおいて彼はまたクラクションを鳴らしました。

しかも、なが~く。

住宅街のど真ん中で騒音を発生させることを気に病んだ私は、状況が飲み込めていない彼に説明をするため車を降りました。

近付く私を確認した彼はクラクションを止め、運転席の窓を開けます。

 

「早よぉ行けやッッ!!!」

 

私が言葉を発するより早く、彼が怒鳴ります。

ああ、やはり現状を把握できていないようです。

 

「実は前方から1台自動車が来ていまして、その車を通してあげた方が早く解決しそうなんですよ」

 

そう言いながら、私は軽自動車を指さしました。

 

しかし。

 

「あっちは一方通行じゃろが!こっち優先じゃねーか!」

 

言ってる内容は正しいのですが、カルシウム不足では説明が付かないほど異常な憤怒です。

何をどうしたらそんなに強い怒気を発することが出来るのか不思議なくらいです。

「今度は木っ端微塵にしてやる、あの地球人のように」と言われた悟空くらいの怒りです。

 

さて、正直なところ私はどっちでも良かったんです。

私がバックを選んだのは、そっちの方が早く状況を回避できると判断したからに過ぎません。

ですから前方の女性にも後方の男性にも、何の義理もありません。

言ってみれば、進入禁止の道路に突っ込んできた違反者にも、それを曲げて退がってあげられない野蛮人にも、もうどちらにも加担したくないのです。

 

「じゃあそれ、あっちの女性と話して決めてください。私は進もうが退がろうがどっちでも構わないので」

 

私はそう言うとスタスタと自分の車に戻って乗り込みました。

どう考えても被害者は私です。

行くことも戻ることもできない板挟み状態。

どうするのかは前後の当事者が決めてくれれば良いのです。

ま、男性がオラオラ言って女性がバックすることになるんだろうとは思いながら。

ルールとしてはそれが正しいんですし。

 

案の定、そうなりました。

フラフラと後退する軽自動車を確認すると、私は再度車から降りました。

そして目の前の住宅のインターホンを鳴らします。

家主さんに事情を説明して駐車場への一時退避の許可をお願いしました。

怪訝な表情ではあったものの、了承してくださった家主さん。

私は板挟み状態からの脱出を果たしました。

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その間にもゆっくりゆっくりバックする軽自動車。

それをギリッギリの車間距離で詰める国産高級車。

 

「運転に慣れてないみたいなのに、あんな風にしたら可哀相よね」

 

家主さんが私に言います。

私も全く同感です。

しかし私は軽自動車の彼女に肩入れするつもりもありません。

 

「まぁでも、彼女も進入禁止違反ですし、これに懲りて今後は標識の確認をしっかりするようになってくれたら良いですね」

 

そんな会話をしていると、家主さんが「あっ」と声を上げました。

見ると、軽自動車が民家の壁にあと数ミリというところまで寄っています。

このまま逆にハンドルを切ったとしても、車体の前方が壁に接触してしまうことは明白です。

この場合は一度ハンドルを固定したまま前進し、壁から充分に離れた場所から再度バックをやり直す必要があります。

しかし、軽自動車の目の前には国産高級車。

 

「あれ、さがってあげなきゃ無理よね?」

 

「そうですね。でもあの車がさがるかどうか、微妙ですね」

 

と私が言った矢先、彼はまたクラクションを鳴らし始めました。

追いつめられる女性。

壁に近付いているのは運転席側なので、降りて話し合いをすることもできません。

それを分かっているのかいないのか、国産高級車のクラクションは鳴り止むことなく続きます。

さすがにこれは仲裁しないとと思った私が徒歩で彼らの方へ向かう途中、予想外の乱入者が。

それは2人の警察官。

どうやら近所の人から通報があったようで。

一度目のクラクションと怒鳴り声のときから既に110番されていたらしいのです。

警察が介入したことにより、私が面倒事に巻き込まれる必要は無くなりました。

その場に居たということで私も警察官に声を掛けられましたが、駐車場から出たいだけだということを伝え、十数メートルの逆走を許してもらって退場することができました。

彼らがその後どうなったのかは分かりませんが、私はあの狭間に居続けなくて良かったと心底思いました。

 

さて、皆さんならこんなとき、どうします?