どうも、坂津です。
今月って3連休が2週連続なんですね、世間一般では。
んで1週飛んで次の週もまた3連休なんですね、世間一般では。
「世間一般では、ね」
さて、世の中には様々な業種業態の企業があり、そこに従事する従業員の勤務形態もまた様々です。
深夜営業バッチコイなお店がレギュラー化し、24時間営業中の店舗が常識となった現代。
夜寝て昼間に活動するというスタイルを『普通』と呼ぶことはもうできません。
夜勤業務がある方や、複数の仕事を掛け持ちしている方などもいらっしゃいますし。
つまり人々の『生活時間帯』は多様化している、ということです。
ただこの多様性は、このように俯瞰で見ている時には許容できても、いざ自分が所属するコミュニティ内に異なる時間帯に生きる者が存在すると、途端に許せなくなるのです。
よくあるケースだと、夫婦共働きの家庭で勤務時間が異なり、すれ違いの生活になってしまうなんてのを耳にします。
ただこの場合、お互いが家計を成立させるための手段として、それぞれ頑張っているという相互理解さえあれば、譲歩し合えると思います。
それよりも許せないのは、同じ会社内で同じフロアに居て同様の職務に就いているにも関わらず、異なる時間帯に生きる者です。
前の会社なんですけどね、パネェのが居たんですよ。
通常勤務時間、つまり日中の仕事中に、あまりにも平然と寝る奴が。
びっくりするくらい普通に寝るので、みんな『山岡さん』って呼んでました。
せっかくなので登場人物名は東西新聞から流用させていただきますね。
山岡「ふわあぁぁぁ~・・・おはよぉ~坂津くん」
坂津「おはようございます。今日も眠そうですね」
山岡「また仕事が終わらなくてさ、徹夜だよ徹夜」
坂津「それは大変ですねぇ。いつもお疲れ様です」
という風に言いつつも、私は知っているのです。
山岡さんがなぜ徹夜しなければならないのかを。
別に彼にだけ特別な仕事が回ってくるとか、量が飛び抜けて多いとかではありません。
富井「坂津、もしかしてアイツまた寝てるのか?」
坂津「あ、富井部長。昨日も徹夜だったらしくて」
栗田「だからってあんな堂々と寝ないで欲しいわ」
坂津「でも無理に起こして眠気でミスされてもね」
実は彼、昼間に居眠りをしてしまうから仕事が終わらず、それを夜に片付けるのでまた次の日の昼が眠いという、完全な『負のスパイラル』に突入していたのです。
誰に指示されたわけでもないのに、自ら夜勤シフトみたいなことになっちゃっていたのです。
とは言え、普通なら休日で体内時計を元に戻して翌週からはまた通常運行というのが当たり前だと思います。
それなのに彼は「オフィスがザワついている昼間よりも夜の方が集中して仕事ができるから効率が良い」などと
それだけならまだしも。
彼はことあるごとに「俺はめっちゃ仕事してる」「俺だけすごい量の仕事をこなしてる」みたいな錯覚に陶酔していました。
暗くなった深夜のオフィスで一人、パソコンに向かっているという状況が、彼にそんな幻覚を見せるのかもしれません。
しかしそんな彼の奇行も、長続きはしないもので。
山岡「ええぇ!?夜間のオフィスの使用禁止!?」
谷村「これは局長命令だから。くれぐれも厳守で」
山岡「昼間だけで俺の仕事が終わるわけがない!」
富井「それは勘違いだぞ。他の皆を見てみなさい」
本来なら必要のない夜間の電気使用、給湯室や商談ルームの個人使用などなど、企業としてその辺の問題を放置するわけにもいかなかったのです。
会社は山岡さんの家じゃありませんからね。
周りの社員からの苦情も多かったですし。
結局のところ、彼は会社に居づらくなって辞めてしまいました。
今もまだどこかの会社で昼夜逆転の勤務を行っているのでしょうか。
所属する社会の中で、自分だけ異なる時間帯に生きることで特別感と満足感、もしかしたら優越感を覚えていた山岡さん。
そんな彼を上手に使ってくれる会社に巡り合っていることを願います。