どうも、坂津です。
これから住宅ローンを組もうと検討されている方に『こんな選択肢もあるよ』という情報です。
一般的な常識として、ローンを組むときは頭金が多い方が支払う総額が少なくなると、誰しもが考えていると思います。
もちろん、それは正しい情報です。
例えばこんな場合。
物件金額が3,000万円で、30年のローンを組んだとします。
金利を1%と仮定し、ボーナス払いは無しとした場合、頭金をどれぐらい入れるかによって月額と総額がどのように変わるかをシミュレートした表が以下です。
【表1】
頭金ゼロ | 頭金300万円 | 頭金500万円 | 頭金1,000万円 | |
---|---|---|---|---|
月額 | 96,492 | 86,843 | 80,410 | 64,328 |
支払総額 | 34,737,068 | 34,263,361 | 33,947,557 | 33,158,045 |
一目瞭然ですね。
頭金を全く入れない場合と1,000万円入れた場合では。支払い総額が約160万円も違ってきます。
もちろん金利やボーナス払いの設定によって金額は変わるのですが、やはり頭金を多く入れるほど総額が少なくなるのはご覧の通りですね。
ですが。
敢えて頭金を入れない(極力少なくする)という方法で、実質的な総額を下げる方法があるのです。
なんて書くとちょっと怪しい感じがしますけど、至極真っ当な手段ですのでご安心を。
まるで私が発見したかのような言い回しをしてしまいましたが、実は保険の見直しをしているときにプランナーさんから提案された方法なのです。
さて、一体どんなカラクリかと申しますと。
外貨建ての保険というものをご存知でしょうか?
簡単に言えば、保険料を外貨で運用して増やしてくれる商品なのですが、その金額が増える割合が驚くほど高いのです。
例えば20年後には150%になることが保障されてたりするのです。
日本の景気が良くないので実感が湧きませんが、外貨だと普通にこんなに増えるんですねぇ。
つまり、総額を少なくする方法とは『頭金として入れる金額で外貨建て保険に入る』というものです。
【表2】
保険ゼロ | 保険300万円 | 保険500万円 | 保険1,000万円 | |
---|---|---|---|---|
運用150% | 0 | 4,500,000 | 7,500,000 | 15,000,000 |
差引総額 | 34,737,068 | 30,237,068 | 26,763,361 | 18,947,557 |
表1で入れる予定だった頭金の金額でそのまま保険に入ったとして、それが150%に増えた場合の計算が上記の表になります。
運用150%という欄にある数字は、30年後に150%になって返ってくるという保険に入った場合の『貰える金額』です。
差引総額は、支払った総額から貰った分を引いた金額になっています。
例えば、頭金として300万円を入れたときと、その300万円で保険に入った場合の総額を比べてみてください。
3,000万円の物件を購入するのに、頭金として300万円を使った場合には約3,426万円を支払っているのに対し、保険として使った場合には約3,023万円が差し引きとなるのです。
なんとなく伝わりましたかね?
もちろん、デメリットというか、難点もあります。
頭金を多く入れるほど下がるのは総額だけでなく、月額も下がります。
つまり、頭金分を保険に入れると『○十年後には得してる』という状態が生まれますが、それまでの毎月負担は大きくなるのです。
この辺のことも考慮して、頭金と保険を半々で使い分けるなんて手段もあるかもしれません。
と言うわけで、ちょっと試算表を作ってみました。
【表3】
仮の設定は以下の通り。
・物件価格3,000万円
・ローン年数は30年
・ボーナスは年2回で約10万円
・金利を1%
ちなみに私の場合は購入するのがマンションなので、月々の支払額に管理費と修繕積立が発生するため、それも加味するようにしています。
・頭金として用意したのが500万円
・外貨建て保険は30年後に150%という商品
この条件で、500万円を丸っと保険にした場合と、100万円ずつ頭金に入れてみた場合で試算してみたのが上の表です。
Aは頭金ゼロの保険500万円、Bは頭金100万円の保険400万円、という具合に推移しています。
Gは頭金500万円で保険はゼロです。
一番下の総額で考えると、やはり全額保険に回している方が随分と得です。
なんせ3,000万円の不動産を約2,725万円で購入したことになるのですから。
ただし、赤い帯になっている部分の月額で見ると、毎月の負担がちょっと大きいです。
毎月出ていくお金が9万2千円と、7万6千円ではかなり差がありますもんね。
でも当初用意できるお金を全額頭金に回すより、少しでも運用しておいた方がメリットはありますよ、というお話でした。
さてさて、うちはどうしようかなぁ。