どうも、坂津です。
会社でトラブルが発生しました。
細山「大変申し訳ございません!」
細山「ええ・・・ですが、本日中にそれだけの数量を用意することは・・・」
細山「いえ、しかし・・・あの・・・はい・・・」
細山「確認して折り返しお電話差し上げますので・・・」
受話器を持ったまま電話に向かって頭を下げながら、細山くんが半泣きになっていました。
相手の声までは聞こえませんが、相当にお怒りなのは彼の様子から伝わります。
坂津「どしたの?」
細山「それが・・・僕が出した見積りに間違いがあって・・・」
坂津「ん?どれのこと?」
細山「1週間くらい前の・・・」
細山くん、性格はすこぶる良い子なのですが、仕事に関してはちょっと任せきれない部分もあり、お客様に提出する資料や見積りなどは、全て私が目を通しているハズです。
間違いがあったとすれば、私がそれを見落としたということですから、責任の所在は私にあります。
細山「これです・・・」
坂津「んん~?別にどこもオカシイ部分なんて無いけどねぇ」
数量 | 単価 | 合計金額 |
---|---|---|
900個 | 1,000円 | 900,000円 |
細山「そ、それが・・・本当はお見積りの依頼は1,000個だったんです」
坂津「えっ?どゆこと?依頼は900個になってるじゃん」
細山「僕が電話で聞いてたんですけど・・・」
要約すると、こういうことでした。
まず始めに商品900個の見積り依頼がメールで届き、その見積りを提出する前にお客様から電話で「やっぱり1,000個の見積りをちょうだい」と言われたのだと。
細山くんはそれを受けたものの、すっかり忘れたまま最初の依頼通り900個での見積りを提出。
お客様は自分が『1,000個で見積り依頼をした』と思っているため、見積書の『数量』と『単価』の項目を見間違えたとのこと。
数量 | 単価 | 合計金額 |
---|---|---|
1,000個 | 900円 | 900,000円 |
こうだと思い込んでしまったのだと。
で、細山くんが提出した見積書をそのままこちらに返信する形で『この内容で発注しますので手配よろしく』みたいなご注文を頂いたのです。
となれば当然、商品は900個しか用意されません。
さっきの電話は、納品された物が900個しか無いことに気が付いたお客様からだったと言うわけです。
坂津「で、お客様は何て言ってるの?」
細山「どうしても今日中に残りの100個を用意しろと・・・」
まぁ当然そうなるでしょうね。
ウチの会社の商品は『購入されたお客様ご自身が使用される』ケースと『購入された商品をさらにその先のお客様へ販売する』ケースがあります。
今回は後者であり、お客様はその先のお客様に「数が足りませんでしたテヘ☆」とは言えない状況ということです。
坂津「分かった。私がお客様に連絡するから、細山くんはこの商品の仕様書を用意しといて」
細山「はい・・・」
んで結局、どうにか事態を収拾することができました。
詳細は省きますが、お客様に以下の項目をご理解いただきました。
・こちらが提出した見積り内容が、依頼分と違っててごめんなさい
・でもさすがにお客様の発注も少し雑ですよね
・ここはひとつ、責任は
・こちらは、今日中に100個用意できる類似品を提案します
・お客様は、先のお客様へ「100個足りません。同じ仕様で不足を補おうとすれば3日はかかります。今日中に揃えるとなると、残りの100個は少しだけ仕様が変わります。どちらが良いですか?」と尋ねる
・今後は見積り依頼にしても発注にしても、お互いよく確認しようね
・電話で口頭だけで済ますのはやめようね
・見積りに関して、本当は数量が1,000個だと単価は950円くらいだけど、まぁ今回だけは900円のままで良いよ
蓋を開けてみれば、先のお客様は予備も含めての1,000個発注だったので、すぐに必要なのは500個程度だったそうです。
だから別に遅れても良いから同じ仕様で数を揃えてね、ということでした。
何か問題が起きた時こそ冷静な対応が必要です。
そして何より、怒り心頭の相手と正面からやり合ってはいけません。
まずは平身低頭で相手の怒りが収まるのを待ち、鎮火を見計らってこちらの言い分をスマートに差し出すのが大事です。
坂津「細山くん、とりあえずおさまったよ」
細山「ありがとうございます!」
坂津「あれだな、とりあえず電話で受けた内容は、例えお客様に手間をかけてしまうことになっても、『ご面倒ですが後に残るメールがFAXで頂けますか』とお願いしようね」
細山「そうですね。そうします」
坂津「もちろん必ずそれができる状況のお客様だけじゃないけど、なるべく、ね」
細山「はい!」