『かなり』

干支に入れてよ猫

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妻が居ない真っ暗な家に帰る日々

どうも、坂津です。

最近は家に帰っても、家の中が暗いのです。

雰囲気がってコトじゃありませんよ。

灯りが点いてないってことです。

そして寒いんです。

心がってコトじゃありませんよ。

室温が低くて凍えるってことです。

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そう。

 

妻よりも私の方が早く帰宅しているからなのです。

 

妻が専業主婦として家のことを全部やってくれていた今までは、私は明るく温かい家に帰るのが当たり前でした。

しかし、妻の仕事が本格稼働し始めたここ数日、私が帰る方が早いのです。

私の帰宅時間が前倒しになっているわけではありません。

妻の帰宅が遅いのです。

 

 

帰ったらまず最初に部屋に暖房を入れます。

次に洗濯物を取り込んで、たたんで所定の位置に収納します。

そして夕飯の用意をします。

もちろん美味しい物を手早く作るなんてスキルは私にはありませんので、帰りに購入した惣菜をソレっぽく皿に移し替えてラップをかけるだけです。

その後ちゃちゃっと入浴を済ませます。

だいたいこのタイミングで妻が帰宅します。

 

妻「ただいま~」

私「おかえりっおかえりっ」

妻「あ゛ー・・・」

私「The ラブやん of the Dead ?」

妻「絶賛ゾンビ中だよもう・・・」

私「お疲れお疲れ」

妻「・・・ちょっと聞いてくれる?」

 

ここから妻の愚痴をおかずにディナータイムです。

そして妻の愚痴を肴に晩酌です。

 

私「ホントひどい会社だねぇ」

妻「でしょっ!? 旦那もそう思うでしょ!?」

私「思う思う。それ企業として先が長くない気がするね」

妻「だよね!? 何にも分かってないし気付いてない!」

私「誰かに迷惑かかるとか何も気にせず、辞めちゃえば良いからね?」

妻「うん!ホントもうやってらんねぇ!」

私「やって蘭姉ちゃんだよね、ホント」

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妻「あのツノでブッ刺してやろうかしらホント」

私「大変だねぇラブやん。まぁ飲んで飲んで」

妻「んぐっんぐっ・・・ぷはー」

私「明日も早いの?」

妻「うん・・・片付けなきゃいけないこといっぱいなの」

私「んで帰りも遅いの?」

妻「たぶん、今日と同じくらいかなぁ・・・」

私「そっか、大変だ。じゃあ早く寝なきゃね」

妻「うん。お肌荒れちゃう・・・」

私「そんなに疲れた顔してるのに、上司は気付いてくれないんだね」

妻「そこなんだよ腹立たしいのはッ!!」

私「そコナンくんだね、お腹立ちポイントは」

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妻「麻酔針で眠らせてキック力増強シューズを口に詰め込んでやる!」

私「あ、蹴るんじゃないんだね」

妻「そもそもあの上司、体は大人で頭脳は子供すぎる!」

私「それ逆やないか工藤ッ」

妻「お前もそう思うだろ服部ッ」

私「目の前のことが見えて無いのかねぇ」

妻「何の事件も解決しねぇ!目の前のヒントにも気付かねぇ!」

私「無能にも程があるね」

 

こうして妻のガス抜きをしていると、短針が右に傾く時間が近付いて参ります。

 

最近はめっきり寒くなりましたので洗濯は屋内夜干し制度を敷いています。

洗濯機にすすぎ1回コースでの洗浄を命じます。

干したあとは乾燥用送風機に首振り運転を命じます。

同時に除湿機を起動し洗濯物の乾燥を助長します。

 

あとは歯を磨いて寝室へ。

今までだと、妻が先に寝室に行った場合でも必ず布団の中でスマホをいじっていました。

しかし今は早くも寝息を立てていたりします。

よほど疲れているのでしょう。

 

11月は、本来であれば私たち夫婦にとって心ウキウキのイベントが盛りだくさんなのです。

ノヴェッロ(イタリアの新酒)の解禁があり(正確には10/30ですが)、妻の誕生日があり、ボジョレーの解禁があり、私の誕生日があるのです。

それなのに今年の11月の妻は疲労感と悲壮感たっぷりなのです。

どうにかして癒してあげたいのですが、私にできることなど何もありません。

本当は私がもっと早く帰って掃除とかできれば良いんですけど、それも難しく。

 

ただ、こんな状況になって初めて「人が居る家に帰る」ことが例えようも無いほど幸せなことだったのだと思い知ったので、とりあえず妻より少しでも早く帰り、家を明るく暖かくしておくことだけでも続けていこうと思います。