どうも、坂津です。
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妻「ねぇ旦那ぁ」
私「なんだいラブやん」
妻「プリンタの黒が出ない」
私「どれどれ」
ある日の休日、お気に入りの椅子でくつろいでいる私に妻が言いました。
正直なところ我が家のプリンタは年賀状くらいでしか使わないので、ヘッドの詰まりだろうとタカを括って修復作業に臨みました。
しかしいくらクリーニング作業を繰り返しても黒インクだけ出ません。
もちろん搭載しているインクは新品です。
私「あらら。もうこの子はダメかねぇ」
妻「ええ・・・それは困る」
私「めちゃ安いやつだったし、また新しいの買おう?」
妻「ぐぬぬ・・・」
私「急ぎならPDFにしてコンビニで印刷する?」
妻「そんなことできるの?」
私「できるよ。何を印刷したかったの?」
妻「・・・」
私「?」
妻「職務経歴書・・・」
私「ッ!!!?」
私は妻に、専業主婦をお願いしていました。
しかし妻は元来『バリバリ働きたい種族』なのです。
妻「
私「お、おお・・・」
妻「だから、こっそり応募してこっそり落ちようと思ってたの」
私「万が一、受かったら?」
妻「わしゃ働くぜよ旦那ぁ!採用されたきに!って言う」
私「扶養家族からの夜明けだね」
妻「ダメ?」
私「いや、全然ダメじゃないけど、でもラブやんなら受かるでしょ」
妻「だから
曰く、初めてチャレンジする業種なのだとか。
今までの職務経歴の多くは『接客販売』だった妻。
今回チャレンジするのは『レセプション業務』なのだそうだ。
私「要するに受付嬢ってこと?」
妻「そうなるねぇ」
私「業務内容は受付だけ?」
妻「基本的には予約管理だって」
私「え!?・・・それパソコン使うんじゃない?」
妻「使うと思う」
私「おお・・・それはハードル高いね」
妻「そうなの。しかも受付嬢って若い子が良いじゃん?」
私「まぁ採用する側からしたら、そうかもね」
妻「だから私が採用される可能性はほとんど無いんだ~」
レジ打ちに関しては心配の無い妻ですが、パソコンの扱いについては若干不安が残るスペックです。
さらに年齢的なものも。
外見は超絶美麗なパーフェクトビューティであり、ウグイス嬢として生きていけるほどの美声の持ち主ではありますが、しかし履歴書の年齢はどうにもなりません。
私「まぁ、職務経歴書は私が印刷してくるよ」
妻「ありがとー」
私「じゃあ進展あったら教えてね」
妻「うい。あ、ちょっとだけ面接の練習したい」
私「おっけー」
私は会社で採用にも携わっていますし、実際に面接も行う立場です。
なので少しだけ、妻の面接準備を手伝いました。
面接官としての視点から、悪くない回答についてレクチャーしました。
志望理由や長所短所、趣味などの、本当にごく基本的なものだけですけどね。
~数日後~
妻「面接に行ってきた」
私「おお、どうだった?」
妻「面接、とは・・・」
私「?」
妻「面接って、色々聞かれるもんじゃないの?」
私「普通はそうだと思うけど?」
妻は少し不機嫌でした。
何にもしゃべれなかったそうです。
『聞かれたことに上手く答えられなかった』のではなく、そもそも『聞かれなかった』のだとか。
妻「職務経歴書も渡さなかったよ」
私「マジか」
『来れるとしたらいつから?』というたったひとつの質問だけで、あとは先方がずっとしゃべって時間が終わったのだとか。
それも、次の面接受ける人が来たので終了、みたいな。
妻「面接、とは・・・」
私「ま、まぁ、ほら、もう履歴書の時点で採用を決めてたとか?」
妻「だったらそれらしいこと言うでしょ?」
私「ん~・・・」
妻「マイボール、マイグローブ、マイシューズを用意してボーリングしに行ったのに、倒すべきピンが出て来なかった気分だよ」
私「ご愁傷サマです・・・」
~数日後~
私「だたいま~」
妻「おかえり~採用された~」
私「そっか~。・・・は?」
妻「受かっていたのだよ」
私「なんか薄々そんな気はしてたけどな」
妻「えっへん」
私「いつから働くの?」
妻「ん~、詳細はまだ未定だけど、たぶん10月以降かな?」
私「そっか。でもまぁ、良かったねぇ」
妻「そんなことより糖質制限すげぇな!」
私「なんだい藪から棒に!?」
妻「旦那に付き合ってよォ!実は糖質制限してたんだよ私も!」
私「ああ、そっか。同じ食事になるもんね」
妻「もう何年もずっと体重は『維持』が当たり前だったこの私がよォ!」
私「何キャラなんだ・・・」
妻「800gも減ってたんだぜ承太郎ォォ!!」
私「ポルナレフなの?」
妻「私は続けるぜ旦那ァ!」
私「ホル・ホースなの?」
妻「糖質制限はカロリー制限より強し。ンッン~、名言だなこれは」
私「テンションが上がり過ぎて壊れたの?」
妻「メギャンッ!!!」
とりあえず、新生ラブやんの今後の活躍に期待します。