『かなり』

干支に入れてよ猫

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「んっ」から始まる狂詩曲

どうも、坂津です。

※サムネ画像は「ん」に合わせた単なる過去絵であり本編とは何ら関係ありません。

自分が寝ているときのことって、なかなか自覚できないですよね。

妻によれば、私はかなりの演奏家イビキストらしいです。

しかも、どうやらそれだけでは無いようで・・・。

 

妻「旦那って寝付き良いよねぇ。羨ましいわ」

私「まぁね。寝ようと決心したら2秒で寝られるからね」

妻「ホント、落ちるようにコロッと寝るもんね」

私「んでも私が寝たタイミングは分からないでしょ?」

妻「いや、すぐ分かるよ?」

私「イビキかくから?」

妻「ん~ん。イビキは第三段階3rdステージだよ」

私「なん・・・だと?」

 

妻曰く・・・。

どうも私は寝入るときに「んっ」と発声するんだそうです。

最初のうちは気味悪がっていた妻も最近では「ああ、寝たか」と判断するための材料として重宝しているんだとか。

 

・・・実はこれ、ちょっとだけ自覚がありました。

 

私「何か声が聞こえて起きることがたまにあるんだけど、まさか自分の声だとは・・・」

妻「割と起きるよね」

私「ファ!?起きたことまで分かるの!?」

妻「だって、2度目の『んっ』があるからw」

私「なにそれ超恥ずかしいんですけどー!!!」

妻「まぁまぁ。これまだ第一段階1stステージだから」

私「恥死しちゃうッ」

 

妻曰く・・・。

「んっ」のあとしばらくすると、私は髪の毛を引っ張り始めるんだそうです。

もちろん自分の髪の毛ね。

で、手櫛が通らないとブチブチブチって引きちぎるんだとか。

 

私「なにそれ超怖いじゃん!」

妻「うん。私も最初はすごく怖かった」

私「寝ながら髪を引き千切るのッ!?」

妻「うん。ブチブチ聴こえてくるよ」

私「なんのエクソシストだよ!絶対何か取り憑いてんじゃん!」

妻「知らないよそんなこと」

 

何ということでしょう。

私は貴重な貴重な頭髪を自らの手で毟り取っているらしいのです。

自分の事とは言え衝撃的な怖さです。

恐怖しかありません。

 

妻「そして『ぐごごごっご・・・ご』が来るよ」

私「なんかイビキが最も可愛らしい気がするよ(泣)」

妻「何言ってんの。イビキが一番うるさいんだから」

私「ぐぬぬ・・・」

妻「そんで第四段階4thステージが・・・」

私「まだあんのか!?」

妻「どっかしらをボリボリ掻くんだよね」

私「かゆみを覚えた記憶など無い・・・」

妻「完全に寝てるからねぇ」

 

何ということでしょうか。

私は寝ながら一体何を奏でているのでしょうか。

一人で4つも音を鳴らして。

もはや楽団ひとりです。

 

「んっ」

 

「ブチブチブチ・・・」

 

「グゴゴゴゴッ・・・ゴゴッ・・・ガッ・・・」

 

「ボリボリボリボリ」

 

「ゴゴッ・・・グゴー・・・」

 

「ブチブチブチブチ」

 

「ボリボリボリボリ」

 

私「ラブやん、良く寝られるねぇ?」

妻「最初の頃は本当にもう、首でも締めようかと思ったけど」

私「いっそ締めてくれれば良かったよ・・・」

妻「今では逆に聴こえると安心して寝られるよ」

私「なにそれ」

妻「旦那が出張とか行くじゃん?」

私「一人だと静かに寝られるんじゃないの?」

妻「逆なの。外の音とか衣擦れの音とかが気になって寝れないの」

私「マジか」

妻「いつもは旦那が掻き消してくれる音が際立っちゃって」

私「ふ~ん。そんなもんか~」

妻「それにね」

私「うんうん」

妻「ごくたまに、すっごい静かなときもあるんだよ、旦那」

私「ほほう?無音で寝てるの?」

妻「そう。微動だにしないし」

私「いつもそうなら良いのにね・・・」

妻「ん~ん。死んだかと思って心配になるからやめて欲しい」

 

今のところ、妻は私の狂詩曲ラプソディを受け入れてくれているのでセーフでしょうか。

 

妻「そうだ、たまに寝言も言うよ」

私「マジで!?」

妻「うん。寝言と会話しちゃいけないって言うから放ってるけど」

私「何て?何て言ってた?」

妻『か行を倒した程度で図に乗るなよ。奴は我ら五十音の中では最弱。このら行に相手をして欲しかったらまずはま行を倒してからにするんだな

私「なにそれ超楽しそう」