どうも、坂津です。
今日はもちょっとディープな話題を。
「あ、ヤバイな」と思ったらちゃんと引き返してください。
戻れなくなっても私のせいじゃありませんよ。
皆様は
平たく言えば男性の同性愛を題材にした『ジャンルの呼称』です。
漫画だったり小説だったりアニメだったり、表現法は様々です。
私の世代だと、昔は「耽美系」とか「ジュネ系」とか言われてたような記憶があり、いつの間にか「やおい」という呼び名が浸透してて、気付けば今は「BL」と呼ばれてるって感じです。
で、このBLを嗜好する層は圧倒的に女性が多いのですが、そんな女子たちのことを「
ウィキペディアすげーな。こんな言葉まで網羅してんのか・・・。
腐女子たちが好みそうな表現を「腐ってやがる」とか言ったりします。
今や「腐」は、BLの隠語として大活躍しているのです。
さて、私は一般のアラフォーおっさんよりもBLに関しての抵抗が少なく、理解があると自負しています。
それは「広い意味でのオタク」というようなチープな仲間意識などでは決して無く、きちんとジャンルとして「それも有り」という認識のしかたをしています。
それにはきっと私の過去の経験が大きいのだと思います。
私が生まれて初めて自分で購入した同人誌はBL物でした。
当時『幽遊白書』が凄まじく人気で、例に漏れず私も大好きでした。
「ねぇ坂津、同人誌って知ってる?」
そんな悪魔の囁きを投げかけて来たのは、あろうことか私が恋心を抱いていた女子、遠藤さんでした。
好きな子からそんなこと言われたら「なにそれ知らない教えて」と答えるに決まっています。
↓ちなみにこの子、遠藤さんとのお話はコチラ↓
で、軽く教えてもらった内容が
・公式のキャラと設定を元に素人が描くもの
・基本的にそのキャラを好きな人が描くので、親近感が持てる
ぐらいのことでした。
んじゃ自分で買ってみっかと、表紙の絵が好みなやつを適当に購入したのがBLだったのです。
衝撃的でした。
私は全力でクレームを入れました。
坂津「ちょ、これ、おま」
遠藤「あ!良いの選んだね!」
坂津「そう?へへへ。じゃねーよ!何だこれ!」
遠藤「何って、耽美な蔵馬と飛影でしょ?」
坂津「何で蔵馬が飛影を掘ってんのかって聞いてんだ!」
遠藤「落ちつけよ坂津。良いか、私が言えるのはたった一つのシンプルな答えだ」
坂津「なんだよ」
遠藤「“そういう世界もある”」
坂津「ねーよ!」
こんな経験をした私は、一般男子中学生よりも少しだけBLへの耐性が付きました。
だって好きな子が好きな世界ですから、どうにか理解しようと努力するでしょ?
そのお陰と言うか何と言うか、同人とBLに関する知識を得ることができた私は大学時代に究極の腐女子と出会います。
このレベルの腐女子との邂逅は後にも先にもこれっきりだと思います。
中学時代の経験が無かったら、私は裸足で逃げ出していたことでしょう。
その腐女子とは、漫画研究会に入会してきた後輩でした。
本当にもう、私から見れば究極レベルの腐女子で、目に映る全ての物をカップリングしてしまう天才でした。
なんだウィキ、マジですげーな。
実は私、彼女の思考は人生を面白くするためのヒントなんじゃないかと思っておりまして、思考法という意味での影響は割と大きいのです。
■パワハラ気味で怖がられてる教授の講義
誰しもが避けて通りたい授業がありました。
先生が高圧的で、ひどく学生受けが悪いのです。
しかしその腐女子ちゃんは先輩からの「だから受講しない方が良いよ」というアドバイスをガン無視し、喜び勇んで受講したのです。
彼女曰く「教授に叱咤される学生とか大好物でしかない」そうで。
教授「なんでこんなことも分からんのだ!」
学生「・・・すみません」
教授「誰が謝れと言った。私は解答しろと言ったんだぞ?」
学生「わ、分かりません・・・」
さらに、学校が終わった後はその役割が逆転するところまで妄想しているのだとか。
学生「昼間、俺に恥かかせてくれたよね」
教授「あれは・・・仕事だから・・・」
学生「俺が根に持つタイプなの、知ってるでしょ」
教授「そんな・・・あっ」
こっちはリアルに教授の顔が浮かぶので鳥肌モンですが、腐女子ちゃんはそんなこと気にもしていません。
脳内変換技術が異様に優れているようです。
■コンビニのレジ
あるときサークルの打ち上げで、家飲みすることになりました。
私は腐女子ちゃんを含む数人の後輩とコンビニへ買い出しに。
買い物かごが一杯になったあたりで、ちょっとした異変に気付きました。
レジが長蛇の列なのです。
見ればぎこちない手つきの、いかにも新人ぽい男の子がレジを打っていました。
それなのに隣のレジは開いていません。
普通ならすぐさま他の店員が「こちらへどうぞ」という状況です。
他のお客さんも、我々もイライラしています。
腐女子ちゃんを除いて。
新人「ちょ、店長・・・やめ・・・」
店長「ホラホラ、手が止まってるぞ」
どうやらレジカウンターの下に店長が居る設定らしいです。
完全に痛い妄想ですが、腐女子ちゃんはご満悦でした。
レジを待つ時間すら楽しめるようです。
■エアコンのリモコンが利かない
夏、部室にはエアコンが欠かせません。
しかし男子と女子では体感温度というか最適温度というか、違うんですよね。
男どもが涼し~きもち~と言う室温は女性陣にとって極寒らしく、丁度良い温度調整はなかなか難しいのです。
なので適温を探して温度設定の上下が頻繁に行われていました。
そんなある日、例によって女子の「ちょっと寒い」という発言により設定温度の上昇が求められましたが、しかしリモコンが反応しません。
恐らくは電池切れでしょうが、この現象はすでに腐女子ちゃんの守備範囲でした。
電池切れ前
リモ「俺様の命令は絶対だ」
エア「当たり前だろ、お前だけが俺の特別なんだから」
リモ「可愛いこと言うじゃねぇか」
エア「・・・(照)」
リモ「ほら、(冷気を)出して(風を)こっち向けろ」
エア「ああッ・・・お、俺の(冷気)、き、気持ちいいか?」
リモ「(冷気が)良いぜ、最高だ」
電池切れ後
リモ「おい、ちょっと(温度を)下げろ」
エア「いやだね」
リモ「おい、お前どういうつもりだ!?」
エア「たまにはこういうの(電池切れ)も良いだろ?」
リモ「くそ!言うこと聞けよ!俺には、お前しか・・・」
まさか無機物にまで及ぶのかと驚きました。
極端な嗜好ではありますが、驚異的に柔軟な思考です。
今この腐女子ちゃんがどこで何をやっているのか知りませんが、きっと今でも逞しい妄想力で日々の生活を楽しんでいるのだと思います。
少々極端な例ではありましたが、しかし「ぞっこんに好きなもの」を見付けることと「生活の中の出来事をそれに結びつけること」ができれば、人生はかなり薔薇色になるような気がします。
薔薇族じゃないですよ。
薔薇色ですよ。