どうも、坂津です。
今週のお題「部活動」
私のこれまでの人生を振り返り、加盟経験のある部活動と言えば下記の通りである。
年次 | 団体名 | 活動内容 |
---|---|---|
小学校4年生 | 紙粘土クラブ | 紙粘土の造形および着色 |
小学校5年生 | 理科クラブ | 電子小物(トランジスタラジオ等)の組み立て |
小学校6年生 | 中国語クラブ | 中国のファンタジー伝記(?)『山海経』の解読とお絵描き |
中学生 | 卓球部 | 掃除、器具準備、お絵描き |
高校生 | 演劇部 | 鬼ごっこ、サッカー、カラオケ、悪ふざけ、お絵描き |
大学生 | 漫画研究会 | カラオケ、悪ふざけ、TRPG、お絵描き |
既に上表がお題に対する回答として不足なく言い及んでいることは理解しつつ、しかし更なる詳細について蛇足的解説を付加したいという俗物的な欲が鎌首をもたげるのである。
やはり私も人の子ということか。
他者に自身を認知してもらいたいという子供染みた承認欲求を満たすべく、今週のお題と言う公的な機会を利用してそれを謀るのでお付き合い頂きたい。
高校生時代の演劇部にまつわる艱難辛苦についてはすでに記述済であり、さらに深掘りするのは私の沽券にも関わる事態へと発展しかねないので、リンクのみに割愛させて頂く。
私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代の開場
私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代の開演
私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代の第一幕
私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代の第二幕
私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代の呆気ない閉幕
なんと五記事も書いたのかと我ながら辟易としてしまう。
かくありき、私は今回、小学校時代のクラブ活動について記述しようと思う。
さて、私が10歳児の責務として足しげく日々通うところの小学校には、クラブ活動という名の授業外活動制度が在った。
私の記憶が確かならば、運動系は野球、サッカー、バスケ、バレー、ポートボール、ドッヂボールなどのメジャー系クラブで占められているのに対し、文化系のクラブは読書、英語、音楽以外はすべてマイナー系であったと思う。
斯様な選択肢の中で4年生の私は『紙粘土クラブ』を採択したのである。
その理由は素晴らしく明快であった。
紙粘土クラブの担当教員が保健室の先生であり、また、活動場所が保健室だったからである。
この人物、保健室の先生という存在のステレオタイプを地で行くようなキャラクターであった。
他の教員と比較すると若年であり、物腰が柔らかく生徒に甘い。
仮病と見抜きつつもベッドでの昼寝を許容し、体裁の為にあとで優しく叱る。
言い古された恥ずかしい表現ではあるが、まさにマドンナ的存在だったと断言できる。
しかしそのマドンナ先生が担当であるにも関わらず、紙粘土クラブは不人気であった。
クラブ活動の時間、保健室に集合するのは私の他に女生徒が2名のみである。
元来が人見知りでありオタク気質である私にとって、このクラブ活動の時間は至福のひとときとなった。
だが愉悦の時間は長く続かない。
何の因果かマドンナ先生はものの数か月で学校を去ることとなった。
当時は事情など知る由も無くただただ悲嘆に暮れるだけだったが、今となっては恐らく結婚、妊娠ということだったのではないかと推測される。
そして我らが紙粘土クラブの新たな担当教員として学校側が派遣してきたのは、マドンナとは程遠いザーボンさん(変身後)だったのである。
何のモチベーションも湧かない紙粘土クラブでの余生をどうにか耐え忍び、私は5年生になった。
クラブ活動はそのまま同じ活動を継続することも許されていたが、ほとんどの生徒が新しい活動へと移籍していた。
もちろん私もその中の一人である。
次のクラブ活動を選ぶ基準は私の中で2点あった。
参加する生徒数が少ないこと。
そして担当がザーボンさんでないこと。
クラブ活動の決定は、生徒が提出する第三希望までが記された用紙を集計することから始まる。
人気のクラブはすぐに定員超過となり、第二希望のクラブへと振り分けられる。
私は可能な限りの交友関係を利用し、どの程度の人数がどのクラブへ流れるかをリサーチした。
もちろん、自分が閑散としたクラブを選びたいが為である。
そしてそれは意外なほどすんなりと見付かった。
それが『理科クラブ』である。
基本的には既存の組み立て教材を購入し、ハンダをハンダゴテで融解し簡単な電子回路を溶接するだけの活動内容だった。
もはやハンダクラブと言っても過言では無い。
しかし活動拠点が理科室であるという点が素晴らしかった。
私は組み立てもそこそこに、顕微鏡やアルコールランプ、三角フラスコやピペットなどを思う存分堪能することができた。
特に顕微鏡は夢中になって然るべき魅力を兼ね備えた器具である。
スライドガラスの上に拡大観察すべき対象を乗せカバーガラスを被せる。
それだけでミクロ世界への入り口が開かれるのだ。
教室の隅の埃ですら宝物に昇華してしまう顕微鏡。
しかし残念なことに、小学5年生が自力で準備できる物など高が知れている。
だが悲しむなかれ、私は知っていた。
準備室にはプレパラートが在るということを。
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とは言えプレパラートは準備室に格納されており、そこへ繋がる扉は施錠されている。
どうにか教員の隙を衝いて解錠および侵入せしめたいのだが機会に恵まれず無情にも時は過ぎ去る。
ようやく巡って来た好機は良い子ブリッ子の勘違い女子によって阻止されました。
教員が不在の理科室で、そこは入っちゃいけないんだよと言い張る小生意気な女子に対し必至で「黙認せよ」との交渉を行う私でしたが、しかし終ぞ叶わぬのでした。
意趣返しの方法を熟考している間に、私は6年生になりました。
ここで新しいクラブが創設されるという情報が入りました。
どうやら新任の教員が在学中に中国語を修めたことを事由に『中国語クラブ』なる珍妙なものを組織したいと願い出たらしい。
そして学校側はそれを認可した。
私の読み通り、というより誰しもが思った通り、中国語クラブへの加入を希望する生徒は居なかった。
私以外には。
したりだ。
この学校への通学歴で言えば新任教員よりも私の方が遥かに先輩である。
私は前途が洋洋であると思い込んでいるこの若い男性教員に小学6年生がどれだけ恐ろしい生き物であるかを教え込まねばならない。
最初が肝心だ。
完全の調伏してやる。
と、思っていたが良いように転がされたのは私の方だった。
中国語クラブの活動は山海経という中国に伝わるファンタジックな書物を日本語訳し、そこに登場する魑魅魍魎どもをイラスト化するという素晴らしく素敵なものだった。
私はお絵描きの魅力に取り憑かれ、なぜか「中国語の翻訳をしなければ絵が描けない」という謎の洗脳を施され、若い男性教員の思うままにクラブ活動を謳歌させられた。
こうして1年ものあいだ中国語と向き合っていたにも関わらず、漢字を辞書で調べることしかしてなかった私は会話力がゼロであり、これより20年後あたりで出逢う中国人の友人たちに嘲笑されることとなる。
ってトコまで書いて下書き保存してたら今週のお題が変わってたなんてのはよくあることですよね。
本当のお題はこれ。
でももう疲れたよパトラッシュ。
ゴールデンウィークはゆっくり休むことにするよ・・・。