どうも、坂津です。
私は、いや、私と妻は今、苦行に耐えています。
事の発端は私が「ガンダム観たことないのに観た風を装ってた」ことでした。
優しい妻はそれを赦免し、ファーストガンダムを借りてきてくれたのです。
共に生き残り、共に刻の涙を観ようと言ってくれたのです。
テレビ版をどうにか全部観終え、劇場版三部作も視聴完了です。
そして次にZガンダムを観始めました。
こちらも毎日二人でチビチビお酒を飲みながら視聴を続け、テレビ版全話と劇場版三部作とも観終わりました。
なんというか、すごい達成感です。
もう日常会話の全てをガンダムネタで埋め尽くしたい衝動に駆られます。
しかしどうせ誰にも通じないのでやめておきます。
さて、ファースト、Zと続けば当然ながら次はZZです。
私はZZについて、使用楽曲しか知りません。
どれもこれも素晴らしく大好きな楽曲であり、気心の知れた友人と行くカラオケでは必ず歌います。
期待に胸を膨らませながら、妻が借りてきてくれたディスクを再生しました。
妻「・・・」
私「・・・」
妻「あれ?これ、ガンダム・・・?」
私「う、うん。たぶん・・・」
どう表現すれば良いのか分からないのですが、何と言うか、その。
「違う」んです。
妻「つ・・・続き、観る?」
私「ああ、ここで止まる訳にはいかないからな」
妻「回を重ねればだんだん変わるかもしれないしね」
私「そうだ。その通りだ」
しかし観れども観れども「あれ?このシーン、要る?てかこの話自体、要る?」の連続なのです。
妻「想像以上に苦しいね」
私「ああ。だが私はこれをブログで報告せねばならん」
妻「そうだね。ファーストとZは書いてたもんね」
私「しかし・・・これをどう表現すれば・・・」
妻「そっか。観て無い人にも伝わる表現か。難問だね」
そう。
この「何か違う感」をどうやって表現すれば理解って頂けるのか。
視聴を開始したこのZZが、私たちが期待していたガンダムとは異質のものであるというこの感覚をどうやって表現すれば!
妻「わたがしだと思って食べたら本物の綿だった、とか?」
私「うん。惜しいな。近い気はするが、食物と非食物ほどは離れていないと思う」
妻「そっか。そうだね」
私「銃だと思って引鉄を引いたらライターだった、とか?」
妻「それは間違えても仕方ないよね。そんなに似て無いと思うよ」
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私「そうか。そうだな」
妻「階段を上がったつもりなのに降りていた、とか?」
私「私たちが感じている感覚的には近いかもしれんな。実にポルポルしている」
妻「だよね。すごく伝わると思う」
私「しかし残念ながらそのポルポルは一般的では無い」
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妻「ああ、そうだった。そりゃそうだ」
私「金だと思ってたのが泥で坊だと思ってたのが頭だった、とか?」
妻「私観てないんだよね、千と千尋の神隠し」
私「ぐぬぬ・・・」
妻「この圧倒的『コレジャナイ感』をどうやって表現すれば良いのか!」
私「分かった!タイトルがJK物なのに女優が完全にオバサンのAVか!」
妻「・・・それが私に通じると・・・?」
私「ゴメンナサイ・・・」
妻「だがしかし想像はできる。なるほど、肝心なのは『裏切り感』か」
私「そう!それが言いたかった!」
妻「後ろ姿が黒髪ロングのサラサラヘアだけど振り向いたら桂とか?」
私「お、おう・・・それも一般的には通じないゾ?」
妻「ん~、じゃあカレー食べたらハヤシライスだったとかは?」
私「あ!それめっちゃ分かりやすい!」
妻「完全にカレーのスパイシーな味を想像して口に運んだのに・・・」
私「味覚を通じて伝達される情報はなぜか甘口・・・これだ」
妻「ポイントは、ハヤシとして最初から認識してれば美味しいってところだね」
私「そうだな。ZZはこういうものって思えれば、楽しめるな」
妻「私たちはガンダムというものに先入観を持ちすぎたんだろうね」
という訳で、何のことやらさっぱり分からない皆様にはこう説明します。
汗が出るほど辛口のスパイシーなカレーだと思い、目の前に提供されたそれを口に運んだ瞬間、口全体に広がる完熟トマトのまろやかな甘みと深いコク。
これはこれで美味いとは思うけど求めてたのはコレジャナイ。
もう完全にスパイシーカレーの口になってたのに。
おわかりいただけただろうか。