あけましておめでとうございます、坂津です。
社長から声を掛けられました。
なんだろう?
「迷惑メールがいっぱい届くから何とかして欲しい」かな?
「CD買ったから曲をiPodに入れて欲しい」かな?
「twitterを始めたいから教えてくれ」かな?
「PCのパスワード忘れた」かな?
「お昼ご飯行こう」かな?
社長「坂津くん、話があってね」
坂津「はい。何でしょうか?」
社長「ちょっと、こっちこっち」
坂津「あ、はい」
別室に連れて行かれました。
他のメンバーに聞かれたくない話?
なんだろう?
社長「今ね、坂津くんて何の仕事してる?」
坂津「たった今ですか?経費の集計してましたけど」
社長「いや、そうじゃなくて、もうちょっと長い期間で」
坂津「今日はこのあとシステム会社さんと打ち合わせがあります」
社長「いや、そうじゃなくてね」
坂津「???・・・私の担当業務、ということでしょうか?」
社長「そうそう。普段の君は何をしてるの?」
坂津「電話応対、見積、受注、発注、伝票発行などの事務系業務が15%ほど、実績集計、分析、分析からの問題点抽出、問題解消への仮説立案、実行、検証、顧客情報管理などの営業サポート系業務が15%ほど、新商品開発(製造・輸入)、商品改良、販促物制作、企画提案書制作、特許・商標関連などの商品企画系業務が10%ほどです」
社長「う、うん。でも全部で100%になってないね?」
坂津「ええ。今ので40%ですよ」
社長「残りの60%は?」
坂津「半分の30%が、社内で特にそれ専門の部署が無いために誰もやらない事ですね。設備の修理・保全とか、原因不明のクレーム対応とか、緊急の配達とか、害虫駆除とか、備品の選定・購入とか、各種業者さんとの打ち合わせとか、ホームページ管理とか、採用関連の資料作成・面接・テストとか、従業員向けのレクリエーション企画とか。で、最後の30%がWEB関連の業務ですかね」
社長「WEBってインターネットのことだよね?」
坂津「はい。私自身は特にインターネットに明るいわけではないんですけど、その部署を見られる管理者が居ないからと言って私の部署に配置したのは、確か社長だったかと」
社長「そうだったねぇ」
坂津「私の部署は社長室直属ですので、つまりWEBの部署は社長の管轄というわけです」
社長「そう、なるよねぇ」
坂津「以上が主な私の業務ですが、何か?」
社長「多くない?」
坂津「多いです」
社長「嫌じゃない?」
坂津「仕事ですから」
社長「減らしたい?」
坂津「可能ならば」
社長「じゃあ減らすね?」
坂津「マジでか」
社長「マジマジ」
坂津「具体的にお願いします」
社長「坂津くんから、インターネット関係以外の業務を剥がします」
坂津「キタコレ!」
期日は明言されませんでしたが、近いうちにメスが入りそうです。
つまり私はオリジナルグッズサイトの運営に本腰を入れられるわけです!
業務時間外にこっそり一人で缶バッヂを作ったり
新商品のサンプルをこっそり内緒で作ったり
こんな風にこそこそやらなくても、業務時間内に堂々とこっそり大胆に密かに取り組めるという時代がッ!!
内心の狂喜乱舞を悟られないように努めて平静を装う私。
じゃあ、そういうことだから、と言い残して部屋を出る社長。
部屋から出る社長と入れ替わりに、桐谷さんが入って来ました。
スルリと入ってきてバタンと扉を閉めました。
社長に続いて出ようとしていた私はポカーンです。
※桐谷さんについては上記の記事をご参照くださいと言いたいところですが、1エントリだけで彼女のことがよく分かるエントリが無かった・・・。
桐谷「坂津さん、座ってください」
坂津「え、あ、うん」
桐谷「お話があります」
坂津「だろうねぇ」
桐谷「責任取ってください」
坂津「ふぁ!?」
桐谷「私、妊娠しました」
坂津「そんなオメデタイ話でなぜ私に責任が発生するんだい?」
桐谷「冗談です」
坂津「だろうねぇ」
桐谷「というわけで、私、辞めなきゃですかね?」
坂津「ん?辞めたいの?」
桐谷「いや、辞めたくはないですケド・・・」
坂津「じゃあ産休で良いんじゃない?」
桐谷「で、でも・・・」
坂津「育休も使えばいいじゃん」
桐谷「そうは言いますけど・・・」
坂津「大丈夫。ウチの会社は、前の会社とは違うよ」
実は桐谷さん、前の会社で産休を取得していたのですが、復帰後に出社したところあまりの「非歓迎ムード」に耐えきれずウチに転職してきたという経緯があります。
そんな会社がはびこってるから日本はダメなんだ。
しかし、いつになく桐谷さんがシオラシイので面白い。
桐谷「大丈夫、ですかね?」
坂津「産休と育休って合わせたら1年半くらいかな?」
桐谷「保育園に入れなかったら、もうちょっとかかるかもしれません・・・」
坂津「そっか。まぁざっと2年くらい見ときゃ良いんでしょ?」
桐谷「・・・はい。私まだ入社して半年しか経ってないのに・・・」
坂津「そうだっけ?もう何年も攻撃を受け続けてる気がするw」
桐谷「ごめんなさい・・・」
坂津「え?ちょ、桐谷さん!?嘘だよ?全然気にして無いよ?」
桐谷「えーwじゃあもっとイジメとけば良かったぁーw」
坂津「オイッ」
桐谷「じゃあ、とりあえず坂津さんを信じて申請出してみます」
坂津「信じるのは私じゃなくて、2年後に迎えてくれるみんな。それと・・・」
桐谷「それと?」
坂津「桐谷さん自身の人間力。休暇後に歓迎される要素ね」
桐谷「みんなのことは信じてますけど、私の人間力は・・・」
坂津「みんなのこと、信じてるんでしょ?」
桐谷「そりゃもう。みんな大好きです」
坂津「それはみんなも同じだし、それが桐谷さんの人間力だよ」
桐谷「坂津さんて良い人ですね」
坂津「今頃気づいたのかよ」
部屋を出て行く桐谷さんを見送って、深呼吸をします。
数ヵ月後、私の周囲の環境はガラッと変わっていそうです。
あ、ついでに。
加納くんと本間さんが付き合うことになったそうです。