『かなり』

干支に入れてよ猫

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『子子孫孫』

むかしむかしあるところに、それはそれは美しく豊かな自然にあふれた土地があった。

 

そこに居る者たちは皆助け合い、仲良く暮らしていた。

 

ある日その土地に、どこからか侵入してきた者たちによって、略奪が始まった。

 

侵入者達はその土地を奪い、先に居た者達を虐殺し、森を焼き払い、文化を蹂躙し、全てを破壊した。

 

侵入者達はその土地で暮らし、やがて繁栄していった。

 

侵入者の子孫は土地を広げ、邪魔する者は殺し、湖を削り、川をせき止め、海を埋めたてた。

 

子孫の子孫は技術を磨き、兵器を作り、戦争をし、また土地を奪った。

 

子孫の子孫の子孫は土地に境界線を引き、自分の領土を主張し、これを侵す者を攻撃し、また領土を広げる為に侵略を繰り返した。

 

子孫の子孫の子孫の子孫はやがて表面的な平和を築き上げ、便利な暮らしを求め、科学を発達させた。

 

子孫の子孫の子孫の子孫の子孫は更なる科学技術の進歩を求め、やがて携帯電話やパソコンが普及するようになった。

 

子孫の子孫の子孫の子孫の子孫の子孫の・・・・は、その携帯電話やパソコンを使って、この文章を読んでいる。