どうも、坂津です。
うどん屋さんにずらーっとのぼりが並んでました。
真っ白い生地に、涼しいイメージの鮮やかな青色の文字で
【ぶっかけフェチ】
私は目を疑いました。
そしてその疑いは見事に当たっていました。
犯人は私の目でした。
本当は【ぶっかけフェア】だったのです。
目撃から嫌疑を経て犯人の推理と証拠発見まで約3秒。
私は比類なき名探偵ということです。
意外と星を見たりするのが好きな私は、妻にスーパーマーズの話題を振り、少し夜空を見るために散歩でもしないかと誘いました。
しかし秒で却下され、特に食い下がりもしませんでした。
分かっていたので。
妻はもう入浴も済ませ、これから出掛けるだなんてもってのほか!
そんな返答は容易に想像できました。
「だよね。まぁ今月いっぱいはいつもより大きく見えるみたいだから、週末晴れてたらちょっと出てみようか」
私の切り返しはこれです。
すると彼女からも色よい返事が。
結局こうなんですよね。
口論や諍いになるときは決まって余裕が無いときで、ちゃんと気持ちに余裕があれば相手の状況も返答も理解ができる。
こちらが譲歩したのが伝われば相手も譲歩してくれる。
察し合い、譲り合い、想い合い、それが愛。
「でもスーパーマーズとかスーパームーンとか言うけど、どうしてもセーラームーンを思い浮かべてしまうよね」
と妻。
「そーそー。懐かしいね」
私もそう思っていたのです。
こんな些細な一致が嬉しいのも、愛。
「そう言えば、セーラームーンの必殺技って何だっけ?」
と問いかける妻に、私は愛を以って答えます。
「ムーン ティアラ アクションだよ」
すると妻が難しい顔をして首をひねります。
「そんな名前だったっけ?なんか違う気がする・・・」
「じゃあムーンスパイラルハートアタックかムーンヒーリングエスカレーションじゃないかな?」
「いや、そんなんじゃない。ティアラを投げるやつ」
「じゃあやっぱりムーン ティアラ アクションだね」
「それも違う」
「違わない」
「絶対違う」
「違わないってば」
お互いに主張し愛、平行線のまま睨み愛が続く。
「思い出した!ムーン フリスビーだ!」
「そんなダサいネーミングあるかよ。絶対にムーン ティアラ アクションだ」
「ダサいには賛成だが技名はムーンフリスビーで揺るがない」
「ずいぶんな自信じゃあないか。こっちには僅かの曇りも無い鮮明な記憶で技名が脳に記憶されているというのに」
「そんな脳みそはいらんわなぁ」
そしてついに我々はこの言い愛に終止符を打つ愛ディアを思いついた。
『google先生に聞いてみよう』
検索:セーラームーン 必殺技
ムーン ティアラ アクション ⇒ アニメ版の必殺技名
ムーンフリスビー ⇒ 漫画版の必殺技名
夫婦はがっちりと右手を握り愛、お互いの正解を讃えた。
「いや、正直漫画は読んだことが無いんだよ。アニメしか見ていないんだ」
「私は漫画しか読んでないの。アニメはうさぎちゃんがアホに描かれすぎてて嫌いだったから」
その後、夫婦は和気愛愛と語り愛、お互いを認め愛、キャッキャウフフした。
これが、愛。