どうも、坂津です。
その昔ドラッグストアに勤めていた頃の同期に連絡を取ってみました。
坂津「おう、元気?」
同期「久しぶりじゃんどしたん?」
坂津「いや、マスクで苦労してねーかなと思って」
同期「めっちゃ苦労してる」
坂津「その愚痴を聞いてみたいと思ってな」
同期「他人の不幸は蜜の味か?」
坂津「いやいや。情報収集だよ」
同期「まー俺も業界が分かる奴に愚痴りてぇな」
坂津「つまり我々はWIN-WINってことで」
てな感じで現ドラッグストア店員から聞いた『本当にあった怖い話』です。
・出待ち
まだ新型コロナなんて言葉が出回ってなかった頃、対インフル用と花粉用にマスクをまとめ買いしていたスタッフが居たそうな。
んで時間は流れて現状のマスク枯渇状態。
そのスタッフの子、勤務中の「マスクは無いのか⇒ありません」「次の入荷はいつだ⇒未定です」の質問攻めで疲れ果てた勤務後、駐車場で出待ちされたそうです。
昼間にマスクはありませんと回答したお客さんに。
いや、特に何も買ってないからお客さんじゃないか。
「やっぱりマスクあったんじゃないか!」
「いえ、これは自分ので・・・」
「入荷したのをお前たちが買占めてるんだ!」
「これはマスク欠品前に買ったもので・・・」
自分のマスクを着用してただけなのに、まるで罪人のように糾弾されるスタッフちゃん。
大声を聞いて駆けつけた同期がその場に割って入りました。
「この駐車場にはチェーンが張ってあったと思いますが、あなた、それを越えて入ってきましたよね?不法侵入で警察を呼びます。それから彼女のマスクは確かにコロナ流行前から自分で備蓄していたもので、証拠としての購入履歴もあります。その辺もきっちり警察に言って確認してもらいますので」
と口からデマカセを言うと、その馬鹿は逃げて行ったそうです。
・入り待ち
店舗にもよりますが、ドラッグストアにはお客さんが使う出入口とは別に、商品搬入用の通用口があったりします。
そろそろ入荷の時間だなと思いつつ、バックヤード直通になっているその通用口に近付いた同期。
外から声が聞こえてきたんですって。
「いや・・・そんなこと言われても・・・」
「この中にマスクがあるんでしょ!?」
「中身までは知らないですけど・・・」
「ちょっと確かめさせて!」
「それはできませんて・・・」
商品を運んできたトラックの運転手さんが暴徒に絡まれていたんだそうな。
同期がマスクの入荷予定は無いと伝えても、その白痴は一向に信じません。
中身を見せられないのはマスクが大量に入っているからだ、本当に無いなら見せられるはずだの一点張り。
麻薬捜査官にでもなったつもりでしょうか。
仕方が無いので今度はガチで警察を呼んでご退場願ったそうな。
・闇取引
アルバイトスタッフに「店長を呼べ」と言ってきた愚者。
同期が出ていくと、急に声のトーンを落としてひそひそとしゃべり始めたんですって。
「本当はあるんだろ?それでネットで高く売ってるんだろ?いくらなら売ってくれる?1万か?2万か?なぁ、誰にも言わないし言い値で買うから、出してくれよ」
ハァと溜息をつきつつ同期が「本当にありません」と答えると急に怒鳴り出す始末。
「こっちはいくらでも出すと言ってるんだ!客に物を売れないなんて商売があるか!早くマスクを出せ!」
まだ自分が客であると錯覚している頓痴気なたわけ者。
どんな妄執に取り憑かれてマスクがあると確信しているのか分かりませんが、無い物は売れないに決まってます。
同期が「ありません」「無理です」と返答するだけのマシンと化してからも30分くらい粘ったこの阿呆、最終的に「こんな店もう2度と来ないからな!」と怒鳴って帰ったそうです。
願ったり叶ったり。
多種多様な医薬品を取り揃えているドラッグストアですが、視野狭窄に陥った思考放棄のトンマ達につける薬は無いのです。