『かなり』

干支に入れてよ猫

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無くて七癖

どうも、坂津です。

『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』って言葉、耳にされたことがありますか?

尾花おばなとはススキの穂を指す言葉で、幽霊だと思って怖がってたけど良く見たら実は単なるススキだった、という内容です。

転じて、先入観による疑いをもっていたり、必要以上に恐怖心をもっていると、特に何でもないものまで悪い方に想像が膨らんでしまうよって意味です。

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さて、私には相手をプロファイリングしてしまう癖があります。

ちょっとした会話の端々に表れる癖や言動に着目して、性格や考え方などを妄想してしまうのです。

 

例えば、私が誰かと戦っていたとします。

そして私が不意に逃げる素振りを見せ、相手がそれに対し「卑怯者!」と叫んだとします。

すると私は『卑怯者というセリフ!つまり闘いに誇りを重んずるタイプと見たぜ!その心理をついてやる!』というプロファイリングをするのです。

 

もちろんこれは私の経験則から導き出される、ごく狭い範囲での妄想に過ぎません。

ですからそんなに当たることもありません。

なので、私は私が相手に抱いた印象を先入観として持たないように務めながら、対峙するのです。

 

 

店「いらっしゃいませ~」

私「(げ・・・あの店員さんだ・・・)」

 

会社の近所にあるコンビニ。

ちょくちょく行くんですけど、ちょっと苦手な店員さんがいます。

私のプロファイリングによると彼女は大学生で、この店でのアルバイト歴は短いものの他の店でレジ打ちの経験があり、以前の店で教え込まれたルールが染みついているため今の店のやり方にちょっと馴染めないでいる。

中途半端が嫌いで白黒はっきり付けたいタイプ、牡牛座、O型。

優柔不断な人が嫌いだけど、かと言って自分で決めるのは責任が付いて回るから避けたいと思っていて、朝起きるのが苦手。

好きな食べ物は脂身の少ない肉と冷えて少し硬くなったご飯で、嫌いな食べ物は貝類。

社会のルールを守ることに関しては頑なで、他人にもそれを求めるけど、自分自身との約束はついつい「まぁいっか」と諦めたり先延ばしにしたりしてしまう。

周囲から自分がどう見られているか気にしたら負けだと自分に言い聞かせていて、本当は他人の評価がすごく気になるのにそこを見ないフリして過ごしている。

就職については特にやりたい仕事も無く、なりゆきで適当に決めようと楽観視しており、それを問題だとも思っていない。

私としては就職というものは、手っ取り早く自分のレベルを上げるための経験値を積める格好の場だと思うので、男性女性に関係なくちゃんと考えた方が良いと思っています。

ただ彼女の場合は優柔不断な性格と、生来の「まぁいっか」が災いしてなかなか真剣に将来のことを考えられないでいるんです。

そんなこともあり、同学年である彼氏と最近話題が合わなくなってきています。

彼氏の方は真剣に就職活動に取り組み、彼女との将来も視野に入れつつ頑張っていますが、当の彼女がこんな調子ですので若干険悪ムードも漂っています。

そのイライラが仕事にも出ちゃって、商品の袋入れやお釣りの渡し方が雑になってしまうのでしょう。

 

女「ポイントカードはお持ちですか?(にっこり)」

私「・・・ぃぃぇ・・・(あれ?)」

女「111円のお返しです(にっこり)」

私「・・・」

女「レシートです。ゾロ目ですね(にっこり)」

私「ッ!!・・・(丁寧で親切で良い娘じゃないか!)」

 

まさしく『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』でした。

私のプロファイリングは全く間違っていて、彼女は素晴らしい人でした。

たった一回、レジで雑な対応をされただけで苦手意識を持つなんて、ダメですよね。

あのとき彼女はきっとイライラしていただけなんですよ。

恐らく、私の読みとは真逆で、実は彼氏がちょっと問題ありなんでしょう。

そんな奴とはなるべく早く別れた方が良い。

それが君のためなんだ」

「今は分かってもらえないかもしれないけど、おじさんだって無駄に歳食ってるわけじゃなくてね?」

「色々と人生の酸い甘いを経験してきての助言だからさ」

「悪いことは言わない」

「あんな男とは早く別れなさい」

 

女「店長ぉぉー!!!警察ぅぅぅー!!!」