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『かなり』

私が感じる「かなり」なことを徒然に。

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一味唐辛子のニガイ思い出

思ったこと 遭遇したこと 黒歴史

どうも、坂津です。

お題「好きな調味料」

ネタに困ったらお題スロット!

どうやって広げようか困るテーマですが、マワしたからには書かないとね。

私が好きな調味料は「一味」です。

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何にかけても合うんですよ。

七味じゃなくて一味が好きです。

うどんやそばはもちろんのこと、カレーでも牛丼でもおでんでも、ホントに万能。

 

もともと辛い物が好きな傾向はあるんです。

ピザやパスタは色が付くまでタバスコかけるし、お刺身食べるときは醤油に粘度が出るまでワサビ入れるし、コンビニの肉まんにはカラシ4袋使うし。

 

ただ一味だけは特別なんですよね。

 

なんだか懐かしい味と言うか、安心する風味と言うか。

 

お好み焼きにはソースとマヨネーズと一味が最高。

ガーリックオイルを絡めたパスタにかければペペロンチーノじゃん。

何ならふりかけ代わりにごはんにまぶしたって構わない。

 

私にとって一味唐辛子はどこででも手に入る身近な魔法の赤い粉なのです。

 

しかし。

 

一味を見ると、絶対に思い出してしまう嫌な記憶があるのです。

 

大学生時代、アホな友人のせいで私の身に降りかかったヒドイ体験です。

 

 

坂津「講義サボって食べるうどんほど美味いモノは無いな!」

アホ「同意せざるを得まいなwww」

坂津「今日は・・・ベーシックにかけうどんにすっか。おばちゃん、かけの大!」

アホ「んじゃ俺は冷ぶっかけ大で!」

おば「あいよ」

坂津「ここのうどん、マジ美味いから」

アホ「おお!坂津が言うんだからマジだろうな」

坂津「んでお前、午後はどーすんの?」

アホ「帰って寝ようかなw」

坂津「マジかwじゃあウチ来いよ。打とうぜ」

アホ「メンツは?」

坂津「ヘミングとトリニティに声掛けてる」

アホ「お。じゃあ行くわ」

坂津「よっしゃ揃った!お、うどんも来た」

アホ「おお~」

 

当時は一人暮らしをしていた私の部屋に集い、四六時中麻雀やTRPGに興じる日々でした。

ヘミングとトリニティはおっさんになった今でも付き合いのあるダチです。

その輪に後から入って来たアホ(本当は矢木という名字なのですが本人の字が汚くて「アホ」に読めたことが大ウケし、気を良くした本人が自分から「アホと呼んでくれ」と言った)はその名の通りアホだったのです。

 

坂津「ちょっと一味取ってくれ」

アホ「あいよ。おお、マジでうまいな」

坂津「ん~ん~♪(サラサラサラ)」

アホ「あれ?まだ喰わんの・・・ってお前えぇ!」

坂津「え?何?どした急に」

アホ「坂津お前それ!真っ赤じゃねぇか!」

坂津「あ、うん。好きだから」

アホ「そんなにかけたら店の人に悪いだろうが!」

 

アホによる怒鳴り声によって店内は静まり返りました。

今までずっとレッドスープスタイルで生きてきたわたしは面食らってしまいました。

アホはマジで怒っているようです。

 

アホ「なんでそんなことができるんだ!?」

坂津「いや、別にそんな悪い事じゃないだろ」

アホ「お前マジで言ってんの!?常識疑うわ!」

坂津「別に味が気に入らないからやってんじゃねーって!」

アホ「そんなにかけたらもう使えねーじゃねーか!」

坂津「元が美味いからもっと美味くする・・・え?いま何て言った?」

アホ「それ!もう使えねーだろって!」

坂津「すまん、意味が・・・」

アホ「そのダシがもう使えねーだろって言ってんだよ!どんぶりに残ったダシ!鍋に戻せねーだろ!」

坂津「は?何言ってんの?」

 

アホは想像以上にアホでした。

おばちゃんの視線が突き刺さるのを感じます。

 

アホ「どの店だってやってるよ!勿体無いだろ!リサイクルだよ!なぁおばちゃん!」

坂津「だ・ま・れッ!」

 

他のお客さんが箸を置くのが見える。

もうここでアホを止めたとしても手遅れだった。

「お店のダシがどんぶりから回収されて鍋に戻されている疑惑」が他のお客さんに蔓延してしまっている。

ベストな対応としてはおばちゃんが「んなわけないやろーw」と笑顔でツッコミを入れてチャンチャン、で終わりにすることだろうか。

しかし視界の隅で怒りに震えるおばちゃんの形相が確認できる今、それは不可能。

私はとりあえず平静を取り戻し、小声で完食と退店を促しました。

 

坂津「もういいから早く食って出よう」

アホ「なんだよそれ、お前反省しろよ」

坂津「分かった。分かったから早く食え」

アホ「俺は食べ物を無駄にするやつは好きじゃねぇ」

坂津「それは大変申し訳ない。よし、食ったな。出るぞ」

 

いつも朗らかなおばちゃんの鬼瓦バージョンを初めて見ながら、逃げるように支払いを済ませて店から出ました。

これを最後に、アホはするりと私達の輪から抜けていきました。

そしていつの間にか学校も辞め、居なくなってしまいました。

後に残ったのはあの店に行きにくいという私の心の重しだけでした。

 

そしてしばらく疎遠になったものの、やはりおばちゃんに謝った方が良いと思い、重い足を引き摺ってのれんをくぐりました。

 

坂津「ど、どうも・・・」

おば「ああ、いらっしゃい!最近来なかったねぇ」

坂津「ええ・・・まぁ・・・」

おば「風邪でも引いてたの?」

坂津「いえ。すみませんでした」

おば「ん?」

坂津「この前、友達がとんでもないこと言っちゃって・・・」

おば「ああ、アレね。ちょっとびっくりしちゃったわ」

 

おばちゃんは笑って許してくれました。

この日は一味を入れずにうどんを食べました。

それでも相変わらずおいしいうどんでした。

 

私がこのお店に行ったのは、この時が最後です。

このあと卒業を前にした私は一人暮らしをやめ、実家に帰りました。

単位も足りており、週に1回ほど通えば済む状態だったので。

 

卒業し、社会人になって、後輩からあの店が閉店したことを聞きました。

 

上記の一味色の文字は、閉店報告を聞いたあとの私の妄想です。