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『かなり』

私が感じる「かなり」なことを徒然に。

私の人格が形成されるのに重要な影響を与えていることが否定できない高校時代 の開演

黒歴史

どうも、坂津です。

クマ、岩石、玉子、伊東、武丸とは別に、あの日部活に来ていなかった部員が2名居るとのこと。

オカッパタラコ(2年)と天内悠(3年)です。

どちらも字並びが悪いので、オカッパタラコをダダと呼びます。

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天内悠はそのまま天内で。

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外見も会話した感じも、天内先輩が一番マトモでした。

と思っていました。

この集団に所属しているんですから、マトモな奴なんて一人も居るはず無いってことは、後で嫌と言うほど思い知ることになります。

 

以上の7人に、私とジャイマンとスネヲを加えた10人で、炎激部は再構築されました。

 

さて、私は演劇というものをナメていました。

台本を覚えることが全てだと思っていました。

しかしその幼稚な考えは根底からちゃぶ台返しされることになるのです。

 

クマ「よし、今日は新入部員も居ることだし、軽めにいくぞ」

一同「うぃー!」

坂津「う、うぃー・・・」

 

そしてランニング5km、腹筋背筋腕立スクワットを各30回1セット×5セット、の後に15分休憩してもう一度ランニングから。

なんなのコレ殺す気なの?演劇部って文化系だよね?

吐きそうになるのを我慢しながら練習場の床にぶっ倒れていました。

 

武丸「思ったより根性あンじゃねーか」

坂津「あ、あざす・・・」

武丸「何でこんなことすンのか、分からねーだろ?」

坂津「・・・はい」

武丸「役者はな、基礎体力がねーと何にもできねーゾ」

 

15分の休憩時間にも先輩たちは鬼ごっこをして遊んでいました。

底無しってコワイ。

そしてジャイマンはともかくスネヲも、なんで付いていけるんだよこの運動に。

 

3時間程度の運動のあと、発声練習です。

 

「あめんぼあかいなあいうえお」

「あ、え、い、う、え、お、あ、お」

 

腹式呼吸の意味が分からない。

胃は消化する器官であって発声するための器官ではない!

 

しかし慣れというのは恐ろしい物で、1ヶ月もすると練習前の運動も軽くこなせるようになり、休憩時間に遊べる余裕が出てきました。

腹式の発声もだんだん掴めてきました。

 

クマ「坂津、最近ヘバらなくなってきたな」

坂津「はい!筋肉痛も無くなりました」

玉子「声も通るようになってきたな」

坂津「はい!腹筋を使うの、何となく分かってきました」

 

褒められると伸びるタイプの私ですから、それはもうぐいぐい伸びました。

 

岩石「・・・」

クマ「そうか、そろそろ良いかもな」

岩石「・・・」

クマ「分かった、明日からそうしよう」

伊東「やったー!」

武丸「楽しくなってきたぜ」

 

ジャイマンとスネヲと私は何が何だか分かりませんが、とにかく今までとは違う練習が、明日から始まるのだなという解釈でいました。

 

次の日。

 

私達はなぜか学校近くの空き地に居ました。

向こう側に弓道部の姿が見えます。

 

武丸「今日も楽勝だナ」

伊東「王様キック!王様キック!」

坂津「あの、部長・・・これは・・・」

クマ「うん、サッカーだ。交流試合」

 

なぜ演劇部の我々が弓道部とサッカーの試合をするのでしょうか?

まるで理解できないまま試合が始まりました。

 

玉子「もしお前の配役がサッカー選手だったら?」

 

私の横を通り抜けながら玉子が呟いていきました。

その瞬間に、私の中の殻が割れました。

何か新しいエネルギーのようなものが内側から溢れてきます。

 

そうか!役者は何でもできなきゃいけないんだ!

だからあんなに運動するし、今日はサッカーもやるんだ!

 

今までの日々が一気に腑に落ちた瞬間でした。

 

坂津「部長、今まで意味も分からず我武者羅にやってきましたが、これからはちゃんと意味を理解して練習に臨めそうです!」

クマ「そうか。でも今日のは練習じゃないからな。先生にはナイショな」

坂津「・・・は?でも、玉子先輩が、もしサッカー選手の役が来たらとか・・・」

クマ「あー、あれは玉子お得意の言い訳だよ。もし先生に見つかって怒られても、その役の練習をしてましたって言えば逃げられると思ってんだ、あいつ」

坂津「えー・・・」

武丸「つまんねーことグダグダ言ってンじゃねーゾ」

伊東「サッカー、楽しかったんでしょ?」

坂津「はい・・・」

岩石「・・・」

クマ「そうだよな、岩石。坂津は頭で考え過ぎなところがあるな」

 

頭で考えすぎだから岩石先輩の声が聞こえないんだろうか?

いつかブルースリーが言ってた、ドントシンクフィール?ってやつ?

 

こうして「私には考えすぎる癖があるから感じるままにドンとやれ」というプログラムがインストールされたのでした。

 

2か月が過ぎるともう、私はすっかり炎激部の水に馴染んでいました。

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この頃から私は髪を伸ばし始めます。

通常であれば頭髪検査で引っかかり、断髪を余儀なくされるところなのですが「私は演劇部所属の役者ですよ?役作りの為に髪を伸ばしているンですが、ダメですか?」と食い下がった結果なんと検査をスルーできました。

三井寿になるのは一年後のことです。

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もちろんグリズリーに「先生、芝居が・・・芝居がしたいです!」なんて言いませんでしたけど。

 

そして私に、初めての台本が手渡されるのでした。

6月に、地域の高校演劇部が集まって行う小さな公演会があるのです。

私にも配役とセリフがありました。

 

私の初めての役:お巡り

 

~「第一幕」に続く~