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『かなり』

私が感じる「かなり」なことを徒然に。

感情を知る

描いてみた 思ったこと

どうも、坂津です。

え、こんなことが出来るんですか!?

記事によると、ニホンザリガニのDNAが生息する川の水から見つかったので存在が確認できたとかなんとか・・・

自宅の二階から一階のリビングに降りてきたとき、ついさっきまでこの場所に父親が居たことがニオイで分かるような、そんな感じ。

大学の講義で異動した先の教室、たまたま座った席の机に描かれた落描きのタッチで、前この席を使った先輩が特定できるとか、そんな感じ。

お風呂から上がってバスタオルで水気を拭いたら濡れた体にびっしりと毛が付いて、バスタオルの上に猫が居たことを知る、そんな感じ。

 

 

 

 

■昔取った杵柄

かつて身についた自信のある技能。

■焼きが回る

刀の刃などを鍛える時、火が行きわたり過ぎてかえって切れ味がわるくなる意から、年を取ったりして思考や判断力が衰えたり、腕前が落ちたりすること。

 

ことわざって、すごいですね。

どんな状況にも、必ず合うことわざがあるようで。

 

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あかんですわ。

 

非常にマズいですわ。

 

長年の経験と鑑賞によって脳内に蓄積された理想の絵柄と、それをアウトプットするための技術のギャップが激しすぎ。

 

月とスッポン

トキとアミバ

 

そりゃそうか。

 

みんな毎日毎日練習するもんね。

それだけできたらもう練習なんていらないでしょ、というレベルの人だって、今よりも上へという心意気で前向きに継続してるもんね。

努力しないで理想のスキルを手にするなんて、そんな虫の良い話は無いよね。

 

よし、一度心を立てなおそう。

 

前向きに考えれば、5年以上もブランクがあるのだから今はこのレベルで仕方ない。

むしろ伸びシロがあると思えば楽しみですらある。

 

秋葉流は言っていた。

天才である自分は人生を楽しんではいけないのだと。

 

つまり私は人生を楽しんで良いのだ!

つまり「できないことがある」のは楽しいことなのだ!

「できないこと」を「できるようになる」ために努力するのは楽しいのだ!

 

 

 

自分自身に無理やりそう言い聞かせた私は鉛筆を置き、ビジネスホテルの固いベッドに疲れた体を横たえた。

コンビニで買ったざるそばだけでは少々足りなかったようで、少しの空腹感があった。

しかし今から出るのも億劫だと思い、そのまま寝てしまった。

 

翌朝、つまり今朝、机の上の紙に目をやると、そこには昨晩と変わらぬクオリティでそこにあるグラファイトの軌跡。

用紙との摩擦で微量ずつ削られた黒鉛が1本の線となって残り、その線を無数に重ねて意味のある像とする技術の難しさに、私は自嘲の笑みを浮かべた。

 

色をつければ少しはマシになるかも。

 

そう思ったのは、チェックアウトのためにロビーへ向かうエレベーターの中。

 

8年ほど前に購入したノートパソコンは未だにWindowsVistaだが、実はPhotoShopがインストールされている。

 

ロビー階に着いてからすぐに、さっきまで居た部屋へ逆戻りした。

チェックアウトの期限は11時。

まだ余裕はある。

 

まさかPhotoShopを使うとは思わず、マウスを持ってきていなかったのでタッチパッドでの操作となった。

 

ぎこちない着色作業が終わると、私の悪い癖が出てきてしまう。

 

「なんだ、意外と良いじゃないか」

 

目が慣れただけなのは百も承知だが、しかしそれでも私は満足できた。

 

これならUPできる。

 

さっきまでの線画だけではとてもじゃないが披露する気になれなかった。

 

どうせ数分経って見直せば、この絵だってすぐに後悔の対象になるのは分かり切っているのだが、それでも今は、この一時だけは満足できている。

 

ならばこのタイミングを逃してならない。

 

ダラダラと長文など書かず、言い訳せず、ありのままの絵をUPしよう。

 

 

 

それはそうと、この部屋を清掃する人はどう思うだろうか?

ゴミ箱から溢れそうなほどに、くしゃくしゃに丸められたコピー用紙が山盛りとなっている。

その紙くずの隙間には、スゴイ量の消しゴムのカスがある。

丸めた紙くずは、清掃の人によって開かれるのだろうか?

私の失敗作の数々が、見ず知らずの清掃員の前で赤裸々に広げられるのだろうか?

清掃員はたくさんの失敗した手ブラ娘を見て何と思うだろうか?

「変態が泊まってた」とTwitterで呟いたりするだろうか?

もしかすると机の上に広げたその失敗作の写真を投稿したりするだろうか?

宿泊者情報から坂津の名を探して、このブログに辿り着いたりするだろうか?

 

怖ッ!!!!

 

私は慌ててゴミ箱の中から失敗作たちを取り出そうとゴミ箱に手を掛ける。

 

中指がゴミ箱のフチにカツンと当たる。

 

あっ、と思うがもう間に合わない。

 

 

倒れるゴミ箱。

 

 

散乱する紙くずと消しゴムのカスとざるそばのつゆ。

 

 

きっと「哀しい」という気持ちは、こんなときのことを言うんだな、と思った。