『かなり』

干支に入れてよ猫

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バレンタイン事変

あけましておめでとうございます、坂津です。

今週火曜日はバレンタインでしたね。

3日も前のことを今更って感じですが、これを書いているのはバレンタイン当日なので許して下さい。

予約投稿の時差ってやつですね。

読者の皆様の中には、ちょっと気になってらっしゃる方も居られるのではないかと思い、僭越ながら報告させて頂きます。

彼らのバレンタインを。

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※画像はイメージです。実際の出来事とは一切関係ありません。

 

事の発端は加納くんの何気ない行動でした。

本当に、何の悪気も無い、ごく自然な好意からの行為だったのに。

 

加納「はい、これ。どうぞ」

坂津「え?なにこれチョコ?」

加納「ええ。本命のを作るついでの副産物ですが」

坂津「へー。ありがとう。本間さんにあげるんだよねぇ?」

加納「そうですよ。チョコ大好きって言ってましたから」

坂津「で、この副産物ってのは、もしや社内のみんなにあげるの?」

加納「はい。業務用スーパーで材料買ったら意外と多くて」

坂津「そっか・・・」

 

漠然とした不安を覚えました。

正体不明の不安、俗に言う「嫌な予感」ってやつです。

社員旅行以来ここ2日間、加納くんと本間さんはそれはそれは仲睦まじく微笑ましい状態でした。

お互いに気持ちに余裕が出来たようで、仕事へのモチベーションも高い水準で維持されています。

行って良かった社員旅行。

 

しかし。

 

加納「歩美先輩、これ、チョコです」

桐谷「皆の前で堂々と渡すのがカッコイイね加納くん!」

加納「どうせみんな知ってることですし。みなさんの分もありますよ」

桐谷「やったー!」

本間「あ、ありがとう・・・」

 

我が社では数年前から「社内での義理チョコ配布という不毛なイベントを廃止しましょう」という運動があり、特にバレンタインだからと言って机に義理チョコが山盛りなんてことは無くなっていました。

部署内の小さな輪の中で、日頃からお世話になっている上司にこっそり、みたいなのは継続されていましたけどね。

 

本間「ねぇ加納くん、これもしかして手作り?」

加納「ええ。溶かして再形成しただけですけどね」

本間「加納くん、男の子なのに・・・」

加納「え?ああ、海外では普通みたいですけど、日本でも逆チョコとか言われて、そんなに珍しいことでもなくなってますよ」

本間「違う違う。こんなクオリティで手作りなんかされたら、私のが渡しづらいなーって」

 

あー・・・そう来たかー・・・。

いや、そうなるわなぁ。

本間さんはお世辞にも料理が出来る方ではありません。

ひきかえ加納くんは器用にそこそこの腕前です。

さっき貰ったチョコも、溶かして再形成しただけと言いながらトリュフでした。

単に溶かすだけでなく生クリームやバターを入れてるはずですし、表面の仕上げは丁寧にココアパウダー仕様とクランチチョコ仕様の2パターンが用意されています。

これが「ついで」なら、本間さんがもらう本命はどんな様相を呈しているのでしょうか。

 

しかも。

 

加納「ああ、そんなこと気にしなくていいですよ」

本間「気にするよぉ~!私だって女子なんだから!」

加納「大丈夫ですよ。歩美先輩に手作りとか期待してないですから」

本間「ッ!?」

 

加納くん加納くん、それはちょっと語弊が在りすぎること山の如し。

桐谷さんも露骨なまでに「アチャー」な表情。

加納くんにしてみれば「期待してない」=「プレッシャーを感じる必要は無い」という意味の言葉だったんだと思います。

しかし言い方と表現とタイミングの全てが最悪です。

「たとえ買ったものでも、歩美先輩から貰えるなら嬉しいです」

みたいな対応がベターじゃないでしょうか。

 

カップル内でよくある感情のうち、相手に対して覚える「怒り」「疑い」「軽蔑」「失望」などは、その感情を向けられた側が努力によってそれを払拭できる可能性があります。

感情をぶつけられた側が挽回できるってことです。

しかし、どちらか片方が自身に向ける「劣等感」は、それを抱く対象から何を言われてもなかなか取り除くことができません。

劣等感は自己否定に繋がります。

劣等感は解毒が極めて難しい進行性の中毒です。

最初は他者との比較による自己嫌悪ぐらいから始まり、最終的には自分のやることなすこと、過去や未来にまで悲観的になってしまいます。

 

私は恋愛についてとやかく言える人間ではありませんが、お互いが対等と思えないような関係は長続きしないと思っています。

恋だ愛だも人間関係の一種であるという論点から言わせてもらえば、理想的な人間関係というのは、相互に信頼されていて、お互いにその信頼を自覚し、それに足る人物で在るよう高め合う関係です。

本来ならば「相手が自分に好意的である」という事実は「それに応えるために頑張る」という働きを促して然るべきなのです。

それなのに劣等感という毒は「自分はそれに相応しくない」というマイナスな受け取り方を助長してしまうのです。

 

そもそも本間さんは自分が年上であることで、加納くんをリードせねばという妙な使命感を持っている部分があります。

 

あの加納くんの言葉に対しては、本間さんは怒っても良い場面でした。

しかし反応は「しょぼーん」でした。

良い傾向ではありません。

怒ってくれた方がまだ取扱いが簡単です。

 

仕事中はこれ以上、特に何もありませんでしたが、明らかにテンションが下がっている本間さん。

無自覚であったが故に事態が飲み込めずオロオロする加納くん。

 

あとで桐谷さんから聞いたのですが、本間さん、初めて手作りのチョコを用意してたそうです。

桐谷さんはとりあえず「今日中に絶対それを渡すように」というアドバイスだけしたのだそうで。

定時きっかりで退勤の本間さん。

足取りがトボトボしています。

 

坂津「加納くん、さっきのはマズったねぇ」

加納「よく考えたら、誤解されそうな言い方をしてしまったと思います」

坂津「自覚があるなら大丈夫だね。今日はもう上がりな」

加納「はい、ありがとうございます」

 

あまり周りがとやかく口出しをするのは良くないような気もしますが、歳を取ると若人の一挙手一投足が気になって気になって仕方ありません。

余計なことをしないように、見守るだけに徹したいと思います。

建国「キスビット」まずは環境作り

あけましておめでとうございます、坂津です。

皆様は長田克樹先生をご存知でしょうか?

知らねぇ奴はコレ読んで出直せぃ!

嘘です。

是非ともお読みください。

nagatakatsukioekaki.hatenadiary.jp

日本全国に1,000万人は居ると言われている「本当はイラストとか描いてみたいけど、スキルもセンスも無いからやめとこう症候群」の方は全員読むべきブログです。

想像してみてください。

呼吸の仕方、麺類のすすり方、自転車の乗り方など、自分が当たり前のように出来ていることを、それが出来ない人に説明する場面を。

かなり難しくないですか?

そんな究極に困難なミッションを「イラストを愛する全ての人に、描けるようになってもらいたい」という慈しみの心、まさに愛を以って取り組まれているのが長田先生です。

 

その愛の化身であるところの長田先生が、とんでもない企画を始められました。

いや、これはもう企画なんて規模ではありません。

建国・・・、いや、創世とも呼ぶべき神の御業。

pfcs.hatenadiary.jp

それが『Parallel Factor Cultivate Server パラレルファクター・カルティベイトサーバー』です!

略してPFCSです!

言葉の意味は良く分からんが、とにかくスゴイ御業だッ!!

 

是非とも記事をお読み頂きたいのですが、簡単に言えば

「YOU、好きな国を作っちゃいなYO」

からの

「お前らの 考え出した 国々を まるっと繋げて ひとつの世界」

ということです!

※ホント、長田先生の記事を読んでくださいね?この説明はアホ過ぎるので。

 

 

というわけで!

思い付きで気軽に参加しちゃいますよ適当でごめんなさいね!

新カテゴリ「PFCS」を作りました!

ちょっといつもの記事と毛色が違うので、通常と更新タイミングを変えて公開していこうかな。

不定期になるでしょうけど。

今回はとりあえず物語の舞台となる国だけ作ってみました。 

 

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■国の成り立ち

四方を海に囲まれた島国、キスビット。

古の文献によれば、偉大なる土壌神ビットによって海底の泥から創造されたとされるこの国は、全国民がその神の末裔であるという思想に支えられていた。

国名の由来も「あなたにビットの加護がありますように」という意味である「キス ユー ビット」である。

しかし時は流れ、航海技術の進歩によって海外との交流が始まった。

血は混じり、信仰は薄れ、文化は変遷し、そしてビット神話を知る者も減ってしまった。

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■北部「マカ アイマス

国の北部を東西に走る「ウーゴハック山脈」は、今や少数派となってしまった純血のキスビット人が住む「マカ アイマス山地」を護る天然の要害だ。

海側は断崖絶壁となっており、船を停泊させることはもとより、上陸など到底できるものではない。

キスビット人は古くからのビット信仰により、土を操る魔法に長けている。

彼らは人間からの迫害によって北部に閉じ込められているが、その現状に不満は無い。

これ以上の侵攻が無いのであれば、北の山地で存えることも悪くない。

彼らは土と共に生きるのだ。

 

■最大都市「エイ マヨーカ」

ウーゴハック山脈に降り注ぐ雨は三本の大きな河川となり、キスビットの国土を潤している。

まるで国を二分するかのように、島の中央を南北に走る「エイアズ ハイ川」が育む豊かな土壌を基盤に繁栄しているのは、この国最大の都市「エイ マヨーカ王都」である。

キスビットは王制を敷いているわけではないが、エイ マヨーカのあまりの繁栄ぶりに、いつしか人々は統治する首長を「王」と呼ぶようになった。

王都にキスビット人は公式上、存在しない。

また人間以外の種族もほとんど住んでいない。

初代エイ マヨーカの王である「ゴーネン王」が敷いた人間至上主義が現在まで脈々と受け継がれ、他種族に対する侮蔑と嫌悪が当然の常識としてまかり通っているのだ。

外国との外交はエイ マヨーカの現王「オイロム」とその側近が、キスビットの代表として執り行っている。

オイロムはキスビット全域から人間以外の種族を排除し、国名をエイ マヨーカに改名しようと目論んでいる。

それを快く思っていないのが、エイ マヨーカの西に位置する第二の都市「ラッシュ ア キキ」並びに、東に位置する第三の都市「ジネ」である。

 

■第二の都市「ラッシュ ア キキ」

「アハタクス ハイ川」を水源として栄えたラッシュ ア キキは、エイ マヨーカを追われたアスラーン達によって拓かれた。

彼らは人間に対抗すべく勢力を拡大し、キスビット第二の都市にまで成長した。

とは言え、ラッシュ ア キキの市長であるアスラーンの「オッティ」によれば、人口、技術力、経済など、エイ マヨーカの規模には遠く及ばず、今は虎視眈々と力を蓄えている状態である。

人間と同じく、キスビットという国にとってみればアスラーン達も渡来者であり、それは逆にラッシュ ア キキに住むアスラーン達にとってキスビットという国が重要でないことも示している。

彼らを支えるのは愛国心ではなく、人間への敵対心である。

 

■奴隷都市「ジネ」

「イオシィ ハイ川」の河口に広がる平野部の都市ジネには鬼が住んでいる。

ジネの総人口の約30%が鬼であり、他は他種族(人間以外)、特にアルビダが大半を占めている。

ジネの総代である鬼の「リョムイシャ」は自らの同胞が人間から受けた迫害をそのまま他種族へ転嫁し、キスビット内で唯一、奴隷制度を敷いている。

鬼を頂点とする階層的な種族差別によって形成されるピラミッド、その最下層に位置するアルビダたちの扱いは凄惨である。

しかし隣国のエイ マヨーカは人間以外の種族を受け入れることはなく市外亡命は困難であり、また個の戦闘力が極めて高い鬼への抵抗は考えられず、奴隷身分の種族は生まれたことを呪う日々を送る。

 

■新勢力「タミューサ」

このように、現キスビットでは種族主義の根が蔓延しており、お互いがお互いを憎み、嫌悪し、ともすれば寝首を掻いてやろうという状況である。

 

ただ唯一、全ての人種が入り混じって暮らす村「タミューサ」だけは例外だった。

エイ マヨーカの北部、国のほぼ中央に位置するタミューサ村は、キスビットに存在する全ての種族が折り合いを付けて暮らしていた。

もちろん、長年いがみ合ってきた他種族同士、とても「仲良く」とは言い難いものの、それでも大きな問題も起こさずに静かに暮らしている。

これはこの村の頭首である人間の威光が大きい。

彼はキスビットの現状を憂い、誰もが平和に暮らせる国を作ろうと立ち上がった。

幾人かの協力者を得て村を拓き、ものの数年で小都市レベルの規模にまで成長させたのだ。

他の三都市も無視できないレベルにまで大きくなったタミューサは今、キスビットの行方を左右し兼ねないほどの存在となったのだ。

 

■入国について

キスビットに入国するには4つの方法がある。

まず最大都市であるエイ マヨーカの港へ入港し、入国審査を受ける方法。

人間であれば2~3の簡単な質問だけでまず間違いなく入国できる。

アルファは作業用機械として振舞う場合、同行を許可されるケースが多い。

その他の種族の場合、多額の賄賂を役人に渡し、1~2週間程度を停泊中の船内で待たされたのち、運が良ければ入国できる。

また、もし入国できた場合であっても都市の中心部には入れず、宿屋への宿泊や物の購入も拒まれる場合が多い。

人間以外の種族には、あまりお勧めしない入国方法だ。

 

次は第二の都市であるラッシュ ア キキの港へ入稿し、入国審査を受ける方法。

どの種族であっても厳しい審査が課せられる。

仮に審査を通過しても、武器防具の類は携行できず、港湾防衛軍の預かりとなる。

鬼であれば枷の着用が義務付けられ、妖怪や精霊は魔法や術が使用できないように特殊な符を装着される。

これらの枷や符はキスビット国からの貸与物であり、所有権はキスビットにある。

そのため無断で外したり破壊したり紛失したりすると、相応の罰則が待っている。

戦う気などまるでない物見遊山でない限り、ここからの入国はあまりお勧めではない。

 

次はジネからの入国。

鬼であれば無条件で入国できる。

その際、もし他種族の仲間が同行する場合、それら全てを自身の奴隷という扱いにせねばならない。

もちろん奴隷がまともな衣類や装飾品などを見に付けているのはオカシイので、それ相応の身なりにならねば関係を疑われてしまう。

もし鬼であるにも関わらず他種族と友好的な関係を築いていることが判明した場合、中央憲兵による連行、監禁、洗脳が行われ、立派な差別主義鬼に生まれ変わることができる。

入国希望者が鬼以外の種族であった場合、即座に奴隷登録を執行される。

また、入国者が人間だった場合は有無を言わさず殴殺される。

鬼以外の種族には、あまりお勧めできない入国方法だ。

 

最後に、タミューサの村民と連携して密入国する方法。

国の北側以外は上陸が可能な海岸も多く、また三大都市勢力圏外となる場所もまだ方々に存在する。

キスビット周辺の海域で漁をしている漁船の中から、運良くタミューサ村の船を発見することが出来れば、平和的な入国ができるだろう。

 

※私の勝手な設定ですので、もし「世界観を壊すような真似はやめれ」というお達しがあれば即座に変更・修正致します。

 

さぁこれからどんな物語を紡いでいくか。

とりあえず箱は作ったので、あとは中身のキャラクターだなぁ。

絵、どうしよっかな~。

楽しみだな~。

【3】ネタまみれは伊達じゃない

あけましておめでとうございます、坂津です。

高知の旅、最終回です。

この記事の続きです。

本来なら2本でまとめるはずの内容がハシビロコウさんに対する愛のせいで3本になってしまったため、今回も薄~い記事になってしまいました。

最終的にはどんなアクシデントよりも、社長が最も恐ろしいということだけ伝わればと思います。

 

 

 

 

・お風呂ぬるい

国民宿舎 土佐さんのお風呂は朝6時半からとなっております。

露天風呂は朝は閉鎖されているので、屋内の大浴場です。

朝食は7時からの予定です。

つまり30分で入浴を済ませなければなりません。

いつものシャワーオンリー入浴ならいざ知らず、せっかく広い浴場で肩まで浸かれるのならゆっくりしたいところですが。

僅かな希望を込めて6時に浴場の扉を開くも、中は真っ暗。

勢いで起きたもののまったくお酒が抜けておらず、二日酔いで瀕死です。

青い顔のままロビーのソファに座り込んだ私はさしづめ矢吹丈のようでした。

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見かねたスタッフの方が、なんと15分も早くお風呂を解放してくださいました!

2秒で全裸になった私は極寒の浴場内へ!

温度調整がハードモードのシャワーと格闘し「熱ッ!」「冷ったッ!」を繰り返しつつようやく湯船に。

 

ザブンッ

 

「ひゅおおおほほほぉぉぉー・・・」

 

どこから発せられたのか自分でも分からない声が思わず漏れます。

ぬるい。

というか、寒い。

15分早く入ってしまったことが仇となったようです。

 

大浴場で芯まで冷え切った私は、仕方なく次のプランに移ります。

最近の日の出は6時50分頃。

このタイミングでこのロケーションならきっと日の出を拝めるはず!

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おお、もうちょっとで太陽が顔を出しそうです!

なんというジャストタイミング!

冷えた体をさらに冷やしながらその時を待ちます。

流れる鼻水もそのままに、シャッターチャンスを待つのです。

しかし寒い。

恐らく1~2分くらいのものでしょうが、体感では30分くらいガチガチ震えているような気分です。

そして。

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出ました。

太陽「やぁ!お待たせ!」

そんな感じです。

別に初日の出でもないのに拝みたくなります。

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じわじわと昇る太陽さんの焦らしプレイに根負けし、上半身がアラワになった時点で撮影を諦めました。

体感的には、私の腕で釘が打てるほどに寒いのです。

そして朝ごはん。

温かいお味噌汁で凍て付いた身体がゆっくりと解凍されていきます。

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とにかく、温かいというだけで超絶おいしかったです。

 

 

・日曜市は買う物ない

さて、みんなが朝食を終え、8時には出発です。

本当はもっと早く出たかったのですが、きっと深酒するだろうとの読みは大当たりでした。

私はお風呂と日の出のお陰ですっかり二日酔いが治り、気分もすっきりです。

二日酔いの治し方として「寒くなる」を提唱したいくらいです。

車に乗り込む時に加納くんが本間さんに声を掛けたのが印象的でした。

加納「ほん・・・歩美先輩。これ、荷物です」

本間「あ。ありがとう(///)」

 

今日の最大の目的は、なんと言っても日曜市!

高知県で最も有名なイベント、というと語弊があります。

最も有名なのは「よさこい」ですから。

南国土佐・高知「よさこい祭り」公式Webサイト

しかし日曜市は数で勝負なのです!

なんと毎週日曜日に行われるという太っ腹なイベントなのです!

日曜市 - 高知市公式ホームページ

ここでみんなお土産やらの買い物をしてもらおうという計画です。

自由時間は約3時間!

お昼まで買い物しまくるが良い!

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おお~。

野菜とか干物とか刃物とか、なんか色々ありますね~。

すごいお客さんの数で、写真を撮ると必ず人が写っちゃうのであまり公開できませんがとにかくテントが多い!

どこまで続くんだってくらいのお店の列が無数に並んでいます。

こんなセクシーなものも売っていました。

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とても、立派です。

さぁ何を買おう!?

妻へのお土産や、来れなかった会社の仲間たちへのお土産。

地物の野菜なんかは実家の母や、大家さんにあげたら喜ぶだろうな。

社長「坂津くん、集合って何時?」

坂津「11時30分です」

社長「ここ、買う物ない。どっか行きたい」

坂津「えぇ~・・・」

こんなに魅力的な市場なのに、社長はまるで興味を示せないようです。

しかしスポンサーである社長のご意思を尊重するのが私の務め。

坂津「では高知城に行きましょうか」

社長「え?お城があるの?見たい!」

真田丸にハマって以来、にわか歴史ファンである社長は史跡に興味津津のフリをします。

社長「誰のお城?ねぇ高知城って誰のお城なの?」

坂津「真田丸で豊臣軍に加わった長宗我部って覚えてます?」

社長「戦が嫌いって言ってた人?」

坂津「そうです。その長宗我部盛親のお父さん、長宗我部元親が作ったお城です」

社長「マジで!?見たい!行きたい!」

無駄にテンションを上げる社長を連れて高知城へ。

まぁ買い物は後でもできるしね。

 

 

高知城も工事中

日曜市の端から、すぐ高知城が見えました。

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社長「お城あったねぇ!登ろう!」

坂津「はいはい」

喜んでくださったようでなによりです。

しかし。

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社長「坂津くん、これ、なんで工事してるの?」

坂津「さぁ。階段の修復ですかねぇ」

社長「雰囲気が台無しなんだけど」

坂津「そんなこと言われても・・・」

社長「戦国時代にカラーコーンなんて無いでしょ!」

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階段に延々と続くカラーコーンがお気に召さない様子の社長。

社長「風情が無い!風情が!」

坂津「知りませんよそんなの・・・」

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社長「もういい。帰る」

坂津「えぇーッ!?の、登らないんですか?」

社長「興ざめじゃ!命拾いしたのう!」

坂津「脳内どんな設定なんだよ」

本当はもうちょっと登れば高知名物「アイスクリン」を売っていたはずなんですが、それは言わないでおきましょう。

絶対食べるって言いだして、食べた後で寒いとか言い出すから。

 

はりまや橋ちっちゃい

もう帰るから自由行動中のみんなを呼び出せと言いかねない社長に先制攻撃を仕掛けます。

坂津「社長、高知の名所と言えばもうひとつありますよ」

社長「え?マジで?どこどこ?」

坂津「はりまや橋って聞いたことあります?」

社長「あるー!!聞いたことあるー!!」

坂津「ここからゆっくり歩いて20分くらいです」

社長「行くー!はりまや橋見るー!」

どうやら私のターンで形勢の逆転に成功したようです。

もうはりまや橋に到着したあとの社長のリアクションは分かっているのです。

しかし私の目的はあくまでも時間稼ぎ。

みんなに少しでも長く自由時間を確保してやりたいのです。

坂津「あ、社長、面白い幕がありますよ」

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社長「ふ~ん」

だめだ。

まるで興味を示さない。

社長「あ!はりまや交差点って書いてある!」

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坂津「おお、ホントですね。もう近いんでしょうかね」

白々しく述べる私。

日本三大がっかり名所、栄光の第一位に君臨するはりまや橋

社長「はりまや通りって書いてあるよ!」

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社長、もうあなたのすぐ後ろに、噂のはりまや橋は在るんですよ。

どうか振り返って、その赤く可愛らしい欄干をご覧ください。

社長「見て!あそこ!はりまや橋って書いてあるよ!」

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そっちではありません。

左を向いてください。

そして、がっかりしてください。

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社長「坂津くん、橋?これ、橋なの?」

坂津「橋以外の何に見えると言うのですか?」

社長「思ってたんと違うー!」

坂津「どんなのを想像してたんですか」

社長「渡月橋とか錦帯橋みたいなのかと思ったのに!」

坂津「あー、それは・・・比較対象が悪いですねぇ・・・」

社長「こんな新喜劇のセットみたいなんじゃないやい!」

坂津「上手い表現ですね」

そして完全なる駄々っ子になってしまった社長は最後の審判を下します。

 

・「高知飽きた」からの「うどん」

私は全員を駐車場に集めました。

みんなの頭上には「?」が浮かんでいます。

無理もありません、まだ集合の予定時刻には1時間ほど早いのですから。

坂津「えー、急きょ予定が変更になりました」

一同「は?」

坂津「本来ならこのままここで買い物三昧、その後はひろめ市場で昼食という予定ではありましたが・・・」

www.hirome.co.jp

※ひろめ市場は「呑み屋に偏ったフードコート」と言えば分かりやすいと思います。

坂津「我々はこれより香川県に向かう!」

一同「え、えぇ!?」

坂津「反論は認めない。各自配車表に従い搭乗せよ!」

一同「いや、でも・・・」

坂津「40秒で支度しな!」

この猿芝居の最中に、社長が考えを改めてくれるという淡い期待は露と消えました。

実は、はりまや橋で社長が「もう高知飽きた」「よし、香川でうどん食べよう」と言い出したその直後、私はみんなにメールを送信していました。

 

件名:高知終了のお知らせ

本文:予定が変更になりました。あと20分ほどで買い物を済ませ駐車場に集合してください。昼食は香川県讃岐うどんを食べます。みんなが集合したら改めてその場で発表するので、精一杯のブーイングをお願いします。

 

しかし我社のCEOは社員のブーイングごときではビクともしません。

私達は車に乗り込み、移動を開始しました。

唯一の救いは、みんなが手に手にお土産らしき買い物袋を持っていたこと。

ちゃんと買い物できたんだね。良かったね。

私も、買い物したかったな。

 

晴天の高知県を後にし、雪が吹きすさぶ四国山脈を突っ切り、晴天の香川県に到着したのは13時頃でした。

もうみんなおなかぺこぺこです。

朝食が早かったので早めのお昼ご飯にしようと思っていたのに。

桐谷「さすがにおなかすきましたねー」

本間「私、うどん何玉食べれると思います?」

加納「ほん・・・歩美先輩、まずは大(2玉)からにしときましょう」

社長「うどん!おでん!天ぷら!」

そして辿り着いたのは私オススメのうどん専門店「根ッ子」さんです。

根ッ子うどん

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私の最も好きな食べ物ランキング、穴のあいた野菜部門第一位であるレンコンの天ぷらを乗せたかけうどん大。

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スーパー美味そう!

空腹も手伝って素晴らしい味でした。

久しぶりの本場の讃岐うどんの美味しさと懐かしさと心強さと。

 

桐谷「美味しいねー!」

本間「お、おかわりせねば・・・」

加納「さすがにソレ以上食べたら僕、ひきますよ」

本間「だって美味しいんだもん!」

加納「また食べにくれば良いじゃないですか」

本間「連れてきてくれる?」

加納「もちろん良いですよ」

桐谷「にやりにやり」

坂津「にたりにたり」

加納「はっ( ̄Д ̄;)!!」

 

女子で3玉食べたのは本間さんだけでした。

4玉目は阻止されましたが、今度は加納くんと二人でゆっくりおいで。

 

桐谷「みなさん、今回は私の為にこんな楽しい企画をありがとうございました」

坂津「逆だね。桐谷さんのお陰でとても楽しかった。なぁみんな」

一同「そうだそうだー!」

 

なんだか、終わり良ければ全て良しみたいな雰囲気で旅は終わりました。

今度はもっとちゃんと計画を立てて、じっくり下調べもして、有効活用される旅のしおりを作ろうと思います。

 

・おまけ

桐谷「本間ちゃん本間ちゃん」

本間「はい?」

桐谷「なにか、私に報告することがあるんじゃない?」

本間「え・・・(///)」

桐谷「1階の部屋の鍵、渡してあげたの、誰だっけな~」

本間「うぐぅ・・・」

桐谷「良いじゃない減るもんじゃなし~」

本間「いや、でも・・・」

桐谷「子持ちの妊婦には初々しい恋愛話が欲しいのよ!」

本間「いや、そんな初々しいとかじゃ・・・」

桐谷「初々しくなかったら何?生々しいとか?w」

 

桐谷さんは加速度的におっさんになっていきます。

産休明けにはもうヒゲとか生えて帰ってくるんじゃなかろうか。